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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第二章 パライバトルマリンと人造石の輝き
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「『モアッサナイト』とは、現在ダイヤモンドに非常に近い人工合成石です。


人造石で有名なのは、キュービック・ジルコニアでしょうか。


ちなみに、『ジルコン』という天然石がありまして、それと『キュービック・ジルコニア』を混同されている方もいるようですね。


『ジルコン』はかつてはダイヤモンドの代替え品として使われていました歴史ある宝石です。


さて『モアッサナイト』ですが、光の屈折率や熱伝導率もダイヤモンドに近いため昔は判別が難しかったのですが、電気を通す点で異なることや、輝きもダイヤモンドより強いため今では機械で容易に判別できます。


市場では『モアッサナイト ダイヤモンド』なんて名称で販売されているのでダイヤモンドだと勘違いされる方もいますが、美しさも素晴らしく見栄えもしますので、人造石とわかった上で今では流通するほど人気なんですよ。


あぁ、それと」



笑顔ですらすらと話していた冬真の言葉に、思わず健人と朱音はびくり、とする。



「僕はもちろん天然、ですよ」



ね?と笑顔で尋ねる冬真に、健人と朱音はこくこくと頷く。



「まぁそれは良いんですが、やはり僕は話すのに向いてないと」



「いやそんなことないぞ」「いえそんなことないです」



健人と朱音が真面目な顔で同時に言えば、冬真はきょとんとした表情になる。



「じゃぁ少しアレンジするくらいで前回のをベースに普通に話しても良いんでしょうか」



「「良いんです」」



どこかの男性芸能人が言いそうな感じで速攻二人が大きな声で返せば、冬真は首をかしげて再度書類を読み始めた。



「私には本物とか天然なんて、わかんないです・・・・・・」



「俺もやっぱ無理そうだわ」



サンルームで二人して肩を落としているのを冬真は視線の端に捉え、くすりと気づかれないほどの小さな笑みを浮かべた。





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