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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第二章 パライバトルマリンと人造石の輝き
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3





*********





「さっきは本当にすまなかった」



食事が終わり朱音がリビングにいると、アレクに付き添われて先ほどの男が入ってきた。


黒のTシャツにジーンズ姿だが、鍛え上げられた上半身に着ているTシャツは窮屈そうで、盛り上がった筋肉がわかってしまう。


髪は少し脱色しているような薄い茶色、長さは短めで身長はアレクと変わりない190センチほどありそうだが、もの凄いマッチョでは無いものの体つきがしっかりしているせいかとても存在感がある。


印象としてはスポーツマン、というのがぴったりだろう。


その男は神妙な顔で朱音の前のソファーに座ると、開口一番頭を下げた。



「い、いえ、こちらこそ叫んでしまってすみません」



「朱音さんが謝ること何も無いですよ。


裸で家の中を歩かないように何度も注意しているのにそれを破った彼が悪い」



「ところでこの嬢ちゃんは誰?」



男が不思議そうに冬真に尋ねると、冬真はその男に笑顔を向けるが目が全く笑ってないので男は内心やべぇと焦った。



「まずはあなたが自己紹介をするべきでしょう?」



「あ、そうだな。


俺は橘健人。二階の住人で冬真とはまぁそれなりの付き合いだ。


気軽に名前で呼んでくれ」



「初めまして、相良朱音と申します。


先日こちらに引っ越してきたのですがご挨拶が遅れてすみませんでした」



「あーいや、俺がこっちに戻ってきたのが昨日で少々不在だったから気にしないでくれよ」



そう言うと、白い歯を出して健人は笑う。


朱音は、最初の出会いこそ驚くような出来事だったとはいえ、この太陽のような笑顔をする健人に不思議と好感を抱いた。



「で、お前の親戚か何かか?」



「新しい方が入ることはメールと念のためドアのところにも手紙を刺してお知らせしてたんですが、何も見てないんですね」



「悪い悪い」



苦笑いで答えた健人に、冬真はため息をつく。




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