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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第五章 偽りのラピスラズリ
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冬真が来てくれたもう安心だと思っていた朱音は、感情の無いただの美しい人形が首を自動で動かしているようにすら思え恐怖を覚える。


ここにいるのは自分の知る優しい冬真では無く、これが魔術師としての本当の冬真なのかと朱音は怖いという感情を冬真に対して抱いていることが信じられない。


そして氷のようなその青い瞳に、朱音は釘付けになった。



『既に君が作った魔方陣にある文字をこの生け贄の血でなぞればいいんだろう?


その間君が詠唱しているんだよね、いや、やっと娘が殺された謎が解けるよ!』



未だ嬉しそうに話しているが、冬真はドアを閉め数歩中に入ったままその場から動かず表情も変わらず、何も言葉を発しない。


朱音はトミーがひたすら英語でまくし立てていても冬真という名前以外聞き取れ無いためトミーが何を話しているのか、そもそも自分が何故ここにいるのかもわからない。


もしかして冬真を脅すために誘拐されたのかとも思うのに、自分の冷静な感情がそれは違うと否定する。


そしてあのインカローズの時、男の声が聞こえたことを思い出した。


おそらくそれとこれは繋がっている、そして冬真も。


朱音は顔を下げ、背中に冷や汗が流れていた。


トミーが朱音の側に来るとしゃがんで朱音を見下ろす。



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