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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第四章 恋と罠のインカローズ
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朱音もつられるように走り出しドアを出て、廊下を抜け階段降りながら踊り場を抜けると既にあの犬はいなかったが朱音は必死に一階に向かい駆け下りた。


ビルから飛び出せば、二人がビルの外で待っていることに朱音は驚く。


てっきりもっと早くに逃げているかと思っていた。


朱音は後ろも振り向かず二人の手を掴むと走り出す。


今すぐにここから離れなくてはいけない。この二人を守らなくてはならない。


それだけが朱音を突き動かし中華街の中に入って走っていたが、段々どこを走っているのかわからなくなり足も重くなって立ち止まってしまった。



「ここ・・・・・・」



朱音が首を動かしすぐ横を見れば階段が見え、そこを見上げれば煌々とした明かりに照らされたきらびやかな門があり、多くの人がその上の場所で礼拝している。



「関帝廟ですよね」



真央が答えると、絵里が困惑した顔で、



「多分ぐるっと回っただけであんまりあのビルから離れてないかも」



朱音はその言葉に焦りながら必死に考えて、まずは二人をあの洋館に、冬真さんの元へ連れて行けば安全だと思うがここからかなり距離がある。


その間にあの訳のわからないものに追いつかれたらきっと次は逃げられない。



「警察に連絡した方が」



真央が両手を胸元にもったまま答えれば、やっと朱音はスマートフォンで連絡することを思い出し、慌てて鞄からスマートフォンを出せば着信画面にアレクという文字が光っていて朱音は震えている指で画面にふれすぐに耳に当てる。



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