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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第四章 恋と罠のインカローズ
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「朱音さんはここは初めてですよね」



『山手234番館』の前で紺色のジャケットとふんわりした紺色のスカート姿の朱音が頷くと、冬真が中へ促す。


外観は左右対称の作り、オレンジ色の壁に白の窓枠のその周囲を濃い緑で縁取っていてなんともお洒落だ。


建物一階の真ん中に入り口があり持ってきていたビニール袋に靴を入れると、アレクがそれを受け取り洋館から持ってきたスリッパを冬真と朱音の前に出してそれに履き替え中に入れば、正面には階段、左右に部屋があり、左は展示用の部屋、右はちょっとしたお土産コーナーや近辺のお知らせのチラシなどが置いてある。



「この階段は保全改修の時作られたんです。


本来4つの住戸ですから、今入ってきたところに4つドアが並んでいたんですよ」



階段を上ろうとした冬真が振り返り朱音に言えば、朱音は振り向いて玄関を見た。



「この頃増えてますよね、二階建てアパートなのに一階に二階の人のドアがあって階段上がって二階に行くのって。


そんな感じですか?」



「えぇ、まさにその通りです。


かなり急な階段だったので、一般公開するのにはそれを無くしてこのように広くて緩やかな階段にした方が良いと言うことで改修したんです」



「なるほど。


でもここってどんな人達が住んでいたんでしょう、お金持ちしか住めなさそうですが」



お洒落な洋館の3LDKに住めていたのはどんな人達なのだろうと朱音は不思議に思う。



「ここは民間業者が扱っていたので、ごく普通の人でも住んでいたんですよ、外国人日本人問わず。


ただ当時にしては家賃が高かったそうですから、その支払いが出来る人しか住めなかったという点ではごく普通、と言って良いかはわかりませんが」



冬真は笑って二階の上がって左側にあるレクチャールームのドアをあけた。


その後朱音はアレクとレクチャールームの椅子を並べたり、冬真は会議室で準備をしていた。



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