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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第四章 恋と罠のインカローズ
117/199

5



綺麗に整った庭園には水や花壇が幾何学的に配置され、所々にあるベンチに座っている人もいて朱音はもっと早めに出てくれば良かったと後悔しながら、ブラフ18番館の裏に回る。


そこには下の道へ出る階段があってそこへ行けばかなり急な下り坂で、雪が降ったらどうなるのだろうと思いながら朱音は石川町駅へ向かった。




十分前に待ち合わせ場所についたが既に健人が立っているのを発見し、ポニーテール、可愛らしい小花が胸元に刺繍されたTシャツに明るめの色のクロップドジーンズ姿で朱音は慌てて駆け寄る。



「すみません!」



「急ぐなって。転ぶぞ?」



白い歯を出して笑う健人を見上げれば、髪の毛がまだ濡れているようで、いつも固そうな髪が少し柔らかそうに見えるだけで失礼ながら学生かと思うほど若いように朱音には思える。



「夕飯、なんかリクエストあるか?」



「特にないです」



「なら俺の知り合いの店で良いか?


飲み屋なんだが飯は美味いから」



そういうと、元町ショッピングストリート方向に二人は歩き出した。



元町ショッピングストリートは、JR石川町駅からとみなとみらい線元町中華街駅の間にあり、『キタムラ』、『ミハマ』、『フクゾー』という元町を代表する有名ブランドから、外国人向けの商品を扱う店、少し裏に入ればお洒落な飲み屋や昔ながらの店もある。


朱音は時々みなとみらい線元町中華街駅に近い、アメリカ山公園からこの元町ショッピングストリートに買い物に来ることはあるが、いる人が皆お洒落、売っている物もお洒落なので、必要最低限のものだけ買ってあとはウィンドウショッピングをして帰宅するだけだった。


慣れたように歩く健人の少し後ろを歩いていると、健人が気が付き歩くスピードを朱音に合わせて抑える。


朱音はそういう気遣いを男性にされると何だか恥ずかしい気持ちが沸いて、少し俯いた。




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