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横浜山手の宝石魔術師  作者: 桜居 かのん
第四章 恋と罠のインカローズ
115/199

3




「晩飯は朱音と食べれば良いんだろ?


わかってるよ、これから言うところだったんだ」



「いえ、私は一人で何か買って食べますし」



「この流れでお前を独り飯なんてさせたら、俺は市中を引き回されるんだよ、わかってくれ」



朱音は深刻そうな表情の健人に言われ、苦笑いで頷いた。




冬真はアレクと車ででかけたが、朱音には内容をやはり知らされていない。


この頃は冬真が宝石を一般の人らしき人に販売しているのを付き合ったくらいで、久しぶりに魔術師らしい冬真を見た気がするなぁと朱音は部屋で一人ぼんやりする。


健人とは冬真を見送った後、五時にJR石川町駅の改札前で待ち合わせしてその後ご飯に行くことになった。


JR石川町駅はJR根岸線と横浜線が通っており、東京駅から桜木町駅、横浜スタジアムに近い関内駅の次の駅になる。


この駅から元町や中華街に出られ、そして坂を上がれば朱音たちの住む横浜山手洋館地域がある。


朱音は仕事では地下鉄みなとみらい線を使い、反対側にあるこのJR石川町駅側に滅多に行くことは無く、少し早めに洋館を出てぶらつきながら向かうことにした。


日曜日と言うこともあり、夕方でも観光客は多い。


メイン通りの名前は山手本通りというのだがそんなに広い通りでは無く、歩道も割と狭いので余計に人が多く感じる。


朱音も引っ越してきたときは洋館を見て回ることを楽しみにしていたが、いざその地域に住んでみると案外行くことが無くいつも洋館と駅の往復ばかりで、以前行ったイギリス館を除けば洋館地域の中でもほんの一部分しか動いていない。


朱音はいつも歩く方向とは逆の道を進み、キョロキョロしながら完全に観光客気分だ。


以前生プリンを目指して向かったエリスマン邸を右側に見つけ懐かしい気持ちになりながらふと左を見れば、可愛い洋館を見つけた。




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