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採点タイム


コーン:定例会を始める。最初は教室の状態について。


インド:なんであれ、人が死ぬのは悲しいな。


エース:29人は多いよね。どうするんだろう。フィールド活動は永久に停止かな?


モッド:生徒が経験値玉を稼げなければ、人類全体規模での死活問題なのでは?


エフィ:自分が無事なんだから、どうでもいいよ。




コーン:次、主任教官の演説は……。


モッド:ギルティー、っていうか死ね。


コーン:ではその次、フラガーナについて。


エフィ:やべーのが来たよな。要するにあいつ、全ての責任をマーブルに被せようとしてたわけだろ?


モッド:それは不可能という結論が出たはずでは? もし本気でやろうとしているならただの無能だとも。


エフィ:ちげーよ。おまえ考えが浅すぎ。まず、マーブルに責任を被せる。そして、別の誰かにそんな事あるわけがないと反論させてうやむやにする。誰かが蒸し返そうとするたびにマーブルの名前を出して議論を混乱させる。あれはそういう手法だよ。


コーン:クズ過ぎる。人間の発想ではないぞ。


エース:でもそれだと、被害はなくない? だって誰も責任を取らされないんでしょ?


エフィ:ないな。ただしマーブルの将来は閉ざされるぞ。主任教官ごときの保身のために。


インド:主任教官はいっそ処刑した方が世のため人のためかもな。


エース:あの人は、なんでそこまでして主任教官をかばうのかな。


インド:主任教官には強力なコネがあるんだろうな。親が権力者とか。


エフィ:このままだとまずい事になるぞ。いっそ中央に行って暗殺してくるか。


エース:面倒くさすぎるので反対。


モッド:費用対効果が悪すぎるし、副作用も大きすぎるので反対。


インド:しかし中央の役人は、あの場でマーブルが中傷されたことをどうやって知ったのだろうか?


エフィ:あ、それもそうだな。向こうの七人は全員死んでるから、こっち側の六人から情報が流れたって事になるな。


コーン:誰でも同じだろう。意味がない


モッド:マーブル本人が言うはずがないし、他の四人もそのような事をしそうな性格には見えませんが。


コーン:だからだよ。情報漏れを引き起こすのは、悪意ではなく油断だ。たぶん、あの戦闘の後、三日後に目覚めるまでの間に、聴取が行われたんだ。その時に、根掘り葉掘り聞かれたんだろう。


エース:最初からマーブルがロックオンされてたって事?


コーン:さすがに、それはおかしい。たぶん、全グループの行動ルートを調べたんだろう。他のグループと顔を会わせたら会話ぐらいする。その会話の内容を聞かれたら、ごまかすにも限界がある。


エフィ:死人と仲が悪かったら疑われるって理不尽だよな。


モッド:いや、それは普通だよ。逆の立場だったら絶対疑うし。


インド:順番が前後するが、スキルについての質問に偽証したのはまずかったのでは?


エース:なんで? 相手がどれだけ偉くても同じでしょ? スキルの存在を自覚していないふりを続ける、って方針を変更するって事?


コーン:フラガーナは、第一のスケープゴートをマーブル。第二のスケープゴートをタルムに設定していた。第二に選ばれた理由はもちろん、スキルがない、という事になっているからだろう。


モッド:ここで、スキルを隠し持っていたとか公表したら、マーブル説の重要度が上がってしまう。


エフィ:むしろタルム犯人説が第一に繰り上げだろ。隠していたスキルで何かをやったのでは、とか言いがかりをつけられてさ……。


コーン:中央に関しては完全に対応不能だな。二度と出てこないことを祈ろう。




コーン:次、ザーバス教官について。


エース:相手したくないんだけど。


モッド:最悪の相性。一番ダメなタイプ。住む世界が違いすぎて宇宙人か何かに思える。


エフィ:宇宙人と思われてるのはこっちなんだよなぁ。


インド:努力が大事なのは認める。問題なのは目指す方向が90度ぐらい違う事だな。問題へのアプローチの仕方も全然違う。


コーン:お互い何も悪くないはずなのに、ここまで参考にならないと思える大人もそうそういないぞ。世界は広いな。


インド:ただ、向こうはスキルなしでこっちを圧倒しているからな。純粋にスキルなしの剣術を習得しておく、というのは悪くないな。


エフィ:それには反対しないけど、今回はそういう感じでもなかっただろ。特にあの模擬戦、本当にやる意味あった? なんであんなに挑発してくるんだ?


コーン:たぶん、こっちが逆切れしてスキルを使うのを待っていたんだろう。


エース:そういう手合いは、相手にしないのが正解だよね。


モッド:やっぱり相性最悪。そして見下しの対象。


エース:たぶんあの人、なんで見下されてるのかもわかってないよね。


エフィ:見下されてるのはこっちも同じだろ。その話は不毛すぎるからやめろ。


エース:どうして見下されているかわかっているから、こっちが上だよ。


インド:いや、その理屈はおかしい。




コーン:それでは採点に移る。


モッド:主任教官、フラガーナ、ザーバス教官。この世界にはロクデナシが多過ぎる。30点。


インド:新たな改善点が洗い出された。これからも努力を続けたい。60点。


エース:退屈に負けそう。40点。


エフィ:課題多すぎ、しかも解決策が見えない。30点。


コーン:俺は40点かな。


モッド:合計点は200点。平均値は40点。


インド:なあ、剣術って誰に習えばいいと思う?


エフィ:教官でメレー系っていたっけ? まあ、エルアリアに頼めば断られないと思うけど。


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