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宇宙のカラー  作者: 湯長 森一郎
序走
3/26

3 ビーフジャーキー

「そうだ、スカウトの手付けでビーフジャーキー持ってきたよ」


 腰のパックから取りだしてアガタに渡す。


「うふぉーーー。一生ついて行きます。あにきぃ!」


 アガタは一瞬でビーフジャーキーを口に含み、もむもむ噛みしめた。


「うめぇ、もうダメだ。しょっぱくてあまくてにくじるだ」


「そうだろう。最高級品を食料庫からちょろまかしてきたからな」


 一枚、また一枚、ビーフジャーキーを渡す。

 紙を吸い込む装置のように肉は口へ滑り込み、アガタに咀嚼されてゆく。


「それじゃ、行くか。家族にあいさつは?」


「うん、いってくる。ただいま」


 すぐ近くの家に駆け込んで、アガタは戻ってきた。


「でもさぁ、モンスター倒すのに役立たないよ。雑用とかすればいい?」


「全部頼みたい」


「ふま!!」


「僕はなにもできないからなぁ」


「待ってよ!兄貴! 狩って、さばいて、小分けして、焼いてを全部?」


「まあね」


「無理だよ、狩りについてけなくて、ここでしょんぼりしてたのに」


「肉食ったろ」


「食べたけど」


「じゃあ問題ない、かもしれない。とりあえず手近なモンスター倒しに行こうか」


「じゃなくて」


 肉を食べてステータスが上がってたんだから、ビーフジャーキーで強くなっただろう、とラインガルスは気楽に思っていた。


「わかってる。倉庫も欲しいよな、冷やせるの。肉質を浄化するのに魔払いも雇いたいし」


「ほしいけれども」


「よし、来る途中でホルモンラビット見かけたから探すぞー」


「うぃぃーーー、ホルモン、ホルモン」


 ホルモンラビット食べたさに、アガタはつぶらな瞳を輝かせて、ラインガルスへついて走り出した。


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