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猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第一章 猫耳少女
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009 ボクと魔術4

エレナさんはまだ帰ってこない。

予定では今日の夜になると言ってたから、まだまたま時間はある。


どうにかして魔術を使えないだろうか…。


まずは問題点の洗い出した。

詠唱はまず発音できないから無理。

魔術式を書き出すのは…これ…紙とインクがあればなんとかなる…?


確か本棚の部屋の机の上に紙とインクが揃ってたはずだ。


机に飛び乗ると角の方に揃えておいてある。


必要な術式を考えよう。

まず属性は風。音声変換だ。猫の声を人語に変換。

イメージは問題ない。

加える特性は干渉。音の波に干渉して音から音に変換だ。


試行錯誤して20数枚目で魔術式が反応した。


「にゃー、にー、なー。」


よし!あとは魔力の続く限り練習だ!

繰り返すこと数時間


「あー、あー、こんにちわ、ボクのにゃまえはリリィですにゃ」


ktkr!


「やったにゃ!猫語の変換に成功にゃの!」


うーん…成功したものの口調が安定しない…もう少し練習が必要そうだなぁ…。


さらに練習すること1時間くらい?

魔力切れで気絶した。


あー、何だろう。すごく柔らかくて暖かい。


はっ!?今何時だ!?


慌てて起き上がろうとして立ちくらみがした。

そこで初めてエレナさんが帰ってきて、気絶したボクを膝の上に乗せていたことに気づく。


「おはよう、リリィ。

私がいない間に頑張って勉強してたのね。」


ボクが起きたことに気づいたエレナさんは優しく微笑む。

この笑顔を見るのも何度目だろう…。

会ってまだ数日なのに、エレナさんの笑顔を見ると胸の奥が暖かくなる。

そうだ、助けてもらったお礼もまだ言ってないじゃないか。


エレナさんの膝から飛び降り机に置いていた魔術符を咥えて目の前に戻る。


落ち着け、さっきは出来たんだ。

今度も出来る。

魔術符に魔力を通す。


「えれにゃさん、助けてくれてありがとうございますにゃ。

美味しいご飯に暖かい寝床も、えれにゃさんがいにゃかったら、ボクは狼に食べられて死んでいましたにゃ。」


やっと言えた。

たった数日とはいえ、命を救われ、傷を癒してもらい、ご飯と寝床を与えてくれた。


ただの気まぐれかもしれない。

たまたま近くにいたから助けただけかもしれない。


でもそんなの関係ない。

エレナさんに助けられた事実、ボクが感謝している気持ち、それで十分だ。


ボクの行動に目を見開いていたエレナさんが涙を流していた。


「リリィ、頑張ったのね。

あなたは本当にすごい子よ!」


「えれにゃさん、これからもよろしくおにゃがいします」


「ええ、もちろんよ。」


優しく抱き上げられ魔術符から足が離れる。


頑張ってよかった。心から思った。


「リリィ、頑張ったあなたにお土産があるの」


そう言いながらエレナさんは一本のチョーカーを取り出した。

リリィは風の加護があるため、風属性の魔法にはかなりの適性があります。

さらに魔力量がかなり多いので魔力切れを起こすまで結構時間がかかりましたが、同じ風の加護ありの一般的な魔術師が使った場合1時間ちょっとで魔力切れを起こします。


日毎に増えるPVをみてによによしてます←


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。


感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

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