表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第2章 学園編 初等部
54/67

053 学園祭目前

 学園祭の準備は順調に進み、5日後には前夜祭、三日の日程で学園祭が行われ最終日には後夜祭が行われる。

 前夜祭は例年だと左程派手には行われないらしく、夕食をそれぞれの教室で食べることになるそうだ。


 ボク達のクラスは屋台の為、三日全日程を分担で受け持つことになる。

 ボクの場合は武術大会の兼ね合いもあって、三日のうち受け持つのはほぼ午前中のみで、午後は武術大会の試合、試合の後に他の出し物を回る予定になっている。


 最初はボクが挑戦を受けたおかげだからやらなくてもいいよ、って言われたけどそれはそれでなんか寂しいので結局受け持つことになった。

 あと、屋台組からはソースとマヨネーズの件でかなり感謝された。

 食堂のメニューも口コミで話題になり注文する人も順調に増えている。


 クッキー作りも残り日数が少なくなってきたのでそろそろ本格的に始まりそう。

 こっちはボクが居なくても何とでもなるから最近は武術大会に向けて新しい魔術式の構築に明け暮れている。


 今考えているのはなるべく怪我をさせずに無力化する方法だ。

 特に武器を持った相手を想定しているから、風属性を応用して武器の金属部分を振動させて劣化なり発熱なりさせて使い物にならなくする方向で考えてる。


 指向性の振動はなかなか難しくて今のところ完成の目処は立ってなかったりするけどね。

 あとは身体強化の部位を制限することで必要な魔力を抑える術式を考えてる。

 こっちは今の所矛盾もなくスムーズに進んでいる。


 って言うか全身強化する方が難易度は高いっていう。


 連日図書室に入り浸ってると何人か顔なじみの先輩も出来たけど、基本的には静かにしてれば干渉してこないので助かってる。


 と言うか、最初のうちは興味本位で話しかけてたみたいだけど、ボクが集中し過ぎてて気づかなかったから話しかけるのやめたらしいってカンナが言ってた。


 カンナの噂センサーは今日も好調で、武術大会の出場予定の生徒の情報なんかも結構集まってるらしい。

 先に聞くと楽しみが減るから聞かないけどね。


 逆にボクの情報を聞きたがる人が結構多いらしい。

 情報聞かれた位で上級生だろうと負けてあげるつもりは無いから別に構わないよって言っておいた、


 そしたら


 「それが誇張でも何でもないから逆に怖いんだって。」


 って言われた。

 まぁ負ける時は負けるし気にしない。


 今日の午後は武術大会に向けて実践訓練だ。

 武器組も魔術組も合わせてやるらしい。


 リットは普段から組んでて手の内も知ってるから今日は別の人と組むのかな?


 結果を言えば予想通りなんだけど…ミアって武術大会出るの!?

 聞いてないんだけど!


 「え?ミア…武術大会出るの?」


 思わず聞いちゃったよ。


 「うん。リリィも出るって言うし、カンナとシンシアも出るから折角だし出てみようかな、って。」


 ちょっと恥ずかしそうな顔で言う。

 えっと、これはどうしたらいいの?

 真面目にやったら絶対怪我するよね?


 「じゃあミアの魔術の特訓しよう、そうしよう。」


 「え?でも武術大会の練習だから戦わないとダメなんじゃないの?」


 「うーん、そこは各自の判断って事で!

 それにボクも試したい魔術があるから付き合ってよ?」


 「そういう事なら?」


 よし、何とか実践訓練は回避出来た。

 本番前に怪我させたくないし、何もしないわけにいかないからね。


 「じゃあ、ミアは好きに魔術使ってみて。

 ボクはそれをどこまで防げるか試してみたいから。」


 「リリィがそう言うなら。

 じゃあ始めるね?」


 よしよし、ここでミアと組むのは想定外だったけど何とかなりそうだ。


 「我が手に宿れ『水の弾丸ウォーターバレット』」


 ミアが唱えると水の弾丸が大量に生み出される。

 普通ならこの詠唱で飛んでくるのは1発なんだけど、ミアが飛ばす弾丸はさながらマシンガンのような連射速度だった。


 「わ!ちょっ!」


 慌てて身体強化の魔術を使い地面を走る。

 後ろから弾丸が地面に突き刺さる音が聞こえる。

 平面で回避し続けるのは無理そうだ。


『風の抜け道』


 ボクは空中を駆け上がり水の弾丸を避け続ける。

 ミアもボクの動きを先読みして飛ばしてくるけど、猫の動体視力と反射神経をフル動員して回避する。


 「ミア、いつの間にこんなに出せるようになったの!?」


 思わず口に出す。

 さっきから避け続けてるけど、飛んでくる数は軽く百を超えている。

 しかもまだ飛んでくる。

 ミアの方を見ると、弾丸のストックはまだまだありそうだ。

 このままの調子だとその内避けきれなくなりそうだ。


 「リリィが教えてくれたから頑張ってみたの!」


 頑張って、でここまで出来るってどんだけ練習したのさ!?

 ミアは元々頭が良いからコツを掴むのも速かったのは知ってるけど、その上真面目だから練習とかもかなりやったんだろうな、とは思う。


 でも、新入生が練習しただけでこんなに上達するって、上級生は知ったら落ち込みそうだ。


 なんて余計な事考えてたら避けた先に弾丸が飛んでくるのが見えた。

 一瞬油断したのは確かだけど、そんな簡単に捕まるような速度で動いてないよ!?


 「わっ!?」


 避け損ねて顔が水浸しになる。

 ノックバックでのけぞった所に追撃の弾丸が迫る。


下降気流ダウンバースト


 慌てて目の前に風の魔術で壁を作る。

 水の弾丸は風に流され地面に落とされる。


 「危ない危ない…。」


 「やっぱり防がれちゃうよね…。」


 ミアがちょっと落ち込んでるけど、まず1発でも当たったのがすごいと思うよ。


 「ミア、練習したんだね。

 まさかあんなに簡単に捕まるとは思わなかったよ。」


 「でも1回だけだし、それにリリィは反撃してなかったでしょ?」


 「まぁ、防いだり避けたりの練習だったからね。

 でもあの連射速度で撃ち続けられたら避けるのは厳しそうだよ。」


 「折角リリィに教えて貰ったのに進歩しなかったら申し訳ないな、って思って頑張っちゃった。」


 頑張りすぎ…。

 でもミアが嬉しそうだったから気にしない。


 それにしても、恐ろしい上達速度だ。

 連射速度は落ちるけど、1発の威力を上げれば充分通用するレベルになってるし。

 これなら本番はいい所まで行けそうだね。

 出来れば当たりたくない、とは思ってても言わない。


 その後もミアの高速連射を避けたり防ぐ練習に費やした。

 魔術を結構な数で連発したけど、魔力の総量もかなり増えたみたいで、その日は魔力切れを起こすこともなかった。


 体力的には疲れたけどね。

 ミアも思い切り練習できてちょっと楽しそうだったし良かった。


 翌日以降も実技は実践訓練が続いたけど、ミア達と組むことが無かったのはちょっと残念かな。

 カンナとかシンシアの戦い方も直接見てみたかったな。


 そして学園祭直前の前夜祭。

 ボク達は放課後に教室に集まる前に屋台と喫茶スペースのテーブル配置を確認して時間までのんびり過ごした。


エイプリルフール系の番外編、書こうと思ったけどネタが思いつかなかったので明日も本編投稿します。


次回、前夜祭。


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ