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猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第2章 学園編 初等部
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043 迷子捜しの依頼

昨日のうちには書き終わりませんでした。゜

 翌日ギルドを訪ねると、昨日はなかった依頼が一つだけ増えていた。

 依頼書を確認すると依頼されたのはついさっき、内容は迷子捜しで、探して欲しいのはなんというか、うん…猫だった。


 町の中は一通り探したものの、手掛かりがなかったのでもしかしたら町の外に出てしまったのかも、と慌てた飼い主が依頼してきたらしい。


 猫が猫を探す、なんとも滑稽な気がしたけど飼い主さんが提示した報酬はとても猫探しとは思えない金額だった。

 そこからどれだけ飼い主さんが必死なのか伝わってくる。


「ねぇ、ボクこれ受けようと思うんだ。」


 そう言って依頼書を指さすと、


「うん、そう言うと思ったよ。」


 ちょっとドヤ顔のミアが可愛かった。

 早速カウンターで受付を済ませて飼い主さんの家を訪ねる。


「あなた達が依頼を受けてくれたのね、

 猫の獣人さんなら安心して任せられるわ。」


 こんな子供に任せられない、とか言われると思ってたら思いのほか歓迎されちゃった。

 まぁ猫の獣人ではなく、本物の猫だとは思わないだろう。


「ボク達に任せてよ。

 それで、特徴とかは依頼書を見たから分かるんだけど、居なくなった時の状況とか少し聞かせてもらってもいいかな?」


「えぇ。あの子は私が飼ってる訳じゃなくて、この辺りに住んでる皆の家族なの。

 いろんな名前で呼ばれてて、どの家もあの子の家なのよ。」


 野良猫だったようだ。

 でも皆の家族、か。

 ちょっと羨ましいな。


「それで、一昨日からどの家にもご飯を食べに来てないのよ。

 みんな他の家で食べてるんだろう、って思ってたのに…。」


 心配そうなおばさん。

 でも、そうなるとしばらくご飯を食べてない事になるからお腹がすいて動ける状況ならどこかに姿を見せるはずだよね。


「それじゃあ知ってる限りで一番最後に姿を見たのは誰なんですか?」


「それは私なの。」


 と言うことはここから姿を消したことになるね。

 猫は気まぐれだから急に居なくなる事もあるけど、その場合は寿命が短いのを悟ってだから、最悪の場合は…。


 何にせよ、居なくなる理由は他に無いならまずは探すしかないよね。


 まずは町の中でご飯を貰ってた家の周囲を手分けして探してみる。

 見つかるとは思ってないけど、何か手掛かりが見つかるかもしれないからね。


 とは言っても、猫だった期間が短くて猫の自覚も薄ければ、猫の言葉もわからないんだよね…。


「ねえ、探し物なら手分けしてやらない?

 一先ずお昼くらいまでは町の中の捜索に絞って。」


「そうね。じゃあ各自で手がかりを探しましょう。」


 猫に戻ればもしかしたら猫の言葉も分かるかも。


 ***************


 結果から言えば、猫に戻れば猫の言葉は理解出来た。

 反面、手掛かりは見つからなかった。

 でも、有力な情報は手に入ったので、結果は上々と言えた。


 「探してる猫はやっぱり町の中には居ないかもしれないわね…。」


 「そう?ボクは町の中にいるって思ってるよ。

 多分、だけど子供が出来たんだと思う。」


 「え?そうなの?」


 「うん。ちょっとその辺に居る猫に聞いてみたんだ。」


 「リリィ、猫の言葉も分かるの!?」


 「うん。ちょっと手順は必要だからいつでもって訳じゃないけどね。」


 「それで、他の猫がそう言ってたの?」


 「うん。まぁ、内容はちょっと控えるけど、子供が出来てもうすぐ出産なんじゃないかな。」


 「それじゃあ無理に探さない方がいいのかな?」


 「うーん、そこは飼い主さんに相談かな。

 無事なのは確かだけど、何処に居るか、はボクしか分からないわけだから。」


 「そっか…って、リリィ居場所見つけたの!?」


 「まだ確認はしてないけど、他の猫が教えてくれたよ。」


 「それをそのまま伝えていいのかな?」


 「そこは飼い主さん次第かな。」


 「それもそうね。

 じゃあご飯食べたら行ってみましょうか。」


 「その前にボクは探し猫本人?に話聞いてくるよ。」


 「それってついて行っちゃダメ?」


 「うーん、一人の方がいいかな。

 子供が生まれてたら警戒されちゃうし。」


 「そっか、残念。」


 「ごめんね。」


 「仕方ないよね。でも結果はちゃんと教えてね?」


 「もちろん。」


 食後、ボクはひとりで情報にあった場所に向かう。

 もちろん猫に戻って。


 聞いていた場所はとある倉庫の屋根裏だった。

 既に子供を出産していたらしく、子猫に囲まれている。


 「あなた、誰?

 この辺では見かけない顔ね。」


 「まぁね、ちょっと訳ありで君を探しに来たんだ。

 君がご飯を貰ってる家の人間が君を心配して探して欲しいって。」


 「そう。流石に人間に囲まれて出産するのは不安だったから隠れて産むことにしたのよ。」


 「うん、そうだと思ったよ。

 それで、伝言とかあれば伝えるよ?」


 「そう。じゃあ子供たちがちゃんと動けるようになったら戻るから、無理に探さないでって伝えてもらえる?」


 「いいよ。それじゃあ君に会った証拠にしたいから、少しだけ毛を貰っていっていいかな?」


 「ええ。それくらいお安い御用よ。」


 「ありがと。じゃあ伝言板さはしっかり伝えるよ。」


 「お願いするわ。」


 そう言ってボクは尻尾から少しだけ毛を貰い、二人と合流してから飼い主さんの家に向かう。


 「探し猫は見つけたよ。

 でも、子供が産まれてて、すぐには戻らないらしいね。」


 「そうなの…。」


 「でも、子供がちゃんと動けるようになったら帰ってくるから無理に探さないでって言ってたよ。」


 ボクは貰った毛を見せる。


 「あの調子なら五日もしないで帰ってくると思うよ?」


 「あの子はご飯はどうしてるのかしら?」


 「干肉置いてきたから少しくらいなら大丈夫だよ。

 もちろん猫用に無駄な調味料使ってないやつ。」


 そう言うと飼い主さんは安心したようで、それ以上追求してこなかった。

 その後ギルドには成功の報告をして貰って、ボク達は報酬を受け取った。


 長期休校までに少し減っていたお小遣い分のお金が少し戻ったから、あとでカンナのお土産探しに行こうかな。

次回はカンナ視点を少し書こうかと思います。


今日中に投稿します。


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

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