042 帰宅と歓迎
この話の前に1話投稿していたはずが消えていたので再投稿しました。
続きは今日中に投稿します。
ミアの故郷はヴォード領の端に位置しており、他の領地との交易の要としてかなり栄えている。
その中でも有数の商家の娘であるミアは顔見知りも多い。
「あら、ミアちゃん帰ってきたの?」
馬車を降りて少し歩けばそんな声が聞こえる。
「はい。今日から長期休校です。」
「そう。後ろにいるのは同級生かしら?
ようこそ、シエラの町へ。ゆっくりしていってね。」
「はい。ありがとうございます。」
「ありがとう。」
二人揃ってお辞儀する。
「それじゃあ行きましょうか。
私の家はもう少し先なの。」
先導するミアについて歩く。
途中、ミアに声をかける町の人が居て、その度に丁寧に返していた。
ミアが町の人に好かれているのが伺える。
「ここが私の家よ。」
着いた先は大きめの店舗と裏に豪華な一軒家が建っていた。
「ミアのお家ってお金持ちなんだね。」
「そうでもないよ。」
ちょっと照れているミアがドアを開けて中に入る。
「ただいま!」
「ミア!おかえり!」
「ただいま、お母さん。」
出迎えた女性はミアを見るなり駆け寄ってきて抱きしめた。
その光景を見てリリィはチクリと胸が痛んだ。
前世でも今も、自分にはこうして暖かく迎えてくれる親と言う存在が居ない事実を見せつけられたような気がした。
もちろん、ミアにそんなつもりがないのは分かってる。
そもそも今のボクは人ですらない。
人並みの暖かい家庭なんて縁がないのは分かってるつもりだ。
それでももしかしたら、と考えてしまう。
「あのねお母さん、この二人が手紙に書いたクラスメイトよ!
あと一人いるんだけど、その子はヴォード出身だからこっちには来れなかったの。」
「そう。
いつもミアの手紙はあなた達の話ばっかりなのよ?
特にリリィちゃん、あなたの話はいっぱい書いてあったけど、本人からもいろいろ話を聞きたいわ。
ミアがこの町にいるあいだ、歓迎するわ。ゆっくりしていってね。」
とても穏やかな笑顔で歓迎してくれた。
やっぱり家族っていいな。
「リリィです。よろしくお願いします。」
「シンシアです。よろしく。」
この町に来て何度目かの二人揃ってお辞儀をする。
「えぇ、そろそろ夕飯の時間だし、すぐ用意するから待っててね?」
「はい。お父さんにも挨拶してくるね!
あと、お兄ちゃんたちは?」
「お父さんは家に居るわ。
カイル達は仕事で別の町にいるの。」
「そっか。久しぶりに会いたかったけど仕事じゃ仕方ないよね。
じゃあみんなで家に居るね?」
「えぇ。部屋はミアの部屋で一緒に寝るわよね?」
「もちろん!」
「じゃあ荷物は客間に置いて置くといいわ。
お父さんにもすぐご飯の用意するって伝えてもらっていいかしら?」
「はーい!」
学園では見たことがないくらいはしゃいでいるミアはちょっと新鮮だった。
その後ミアの案内で家に向かう。
「お父さん、ただいま!」
「おお、ミアおかえり。」
「「お邪魔します。」」
「そちらのお嬢さん達がミアのお友達だね?
ミアの父だ。ゆっくりしていってくれ。」
「はい。ボクはリリィです。よろしくお願いします。」
「シンシアです。よろしく。」
「お母さんがもうすぐご飯の用意するからって言ってたよ。」
「うむ。では荷物を置いたらリビングにおいで。
話を聞かせてくれ。」
「はい!」
ミアの家はかなり大きく、何人かメイドさんも雇っていた。
商家とは言え、かなりやり手なのが伺える。
挨拶に赴いた時も書斎のデスクで書類に囲まれていたし。
客間に荷物を下ろし、服を普段着に着替えるとリビングにはミアの父親がくつろいでいた。
「ふむ、可愛らしいお嬢さん達だ。手紙で知ってはいるが、ミアは学園ではうまくやっているかな?」
「はい。いつも仲良くしてもらってます。
勉強も学科の試験はトップでしたよ。」
「そうか。頑張っているようだね。」
そう言ってミアの頭を撫でる。
くすぐったそうにしながらも嬉しそうな顔のミアを見て、やっぱり羨ましく思ってしまう。
前世の自分は親に頭を撫でてもらった記憶なんて無かったから。
それは思い出していないだけなのか、元々ないのかは分からないけど。
それから夕食まで、学園での出来事なんかを色々話した。
貴族の4男坊の話はしなかったけど。
どの話も手紙で少しは聞いていたらしく、それでも楽しそうにしていた。
夕飯はみんなで囲みまさに団欒と言った感じだった。
ミアの故郷はヴォード領の端に位置しており、他の領地との交易の要としてかなり栄えている。
その中でも有数の商家の娘であるミアは顔見知りも多い。
「あら、ミアちゃん帰ってきたの?」
馬車を降りて少し歩けばそんな声が聞こえる。
「はい。今日から長期休校です。」
「そう。後ろにいるのは同級生かしら?
ようこそ、シエラの町へ。ゆっくりしていってね。」
「はい。ありがとうございます。」
「ありがとう。」
二人揃ってお辞儀する。
「それじゃあ行きましょうか。
私の家はもう少し先なの。」
先導するミアについて歩く。
途中、ミアに声をかける町の人が居て、その度に丁寧に返していた。
ミアが町の人に好かれているのが伺える。
「ここが私の家よ。」
着いた先は大きめの店舗と裏に豪華な一軒家が建っていた。
「ミアのお家ってお金持ちなんだね。」
「そうでもないよ。」
ちょっと照れているミアがドアを開けて中に入る。
「ただいま!」
「ミア!おかえり!」
「ただいま、お母さん。」
出迎えた女性はミアを見るなり駆け寄ってきて抱きしめた。
その光景を見てリリィはチクリと胸が痛んだ。
前世でも今も、自分にはこうして暖かく迎えてくれる親と言う存在が居ない事実を見せつけられたような気がした。
もちろん、ミアにそんなつもりがないのは分かってる。
そもそも今のボクは人ですらない。
人並みの暖かい家庭なんて縁がないのは分かってるつもりだ。
それでももしかしたら、と考えてしまう。
「あのねお母さん、この二人が手紙に書いたクラスメイトよ!
あと一人いるんだけど、その子はヴォード出身だからこっちには来れなかったの。」
「そう。
いつもミアの手紙はあなた達の話ばっかりなのよ?
特にリリィちゃん、あなたの話はいっぱい書いてあったけど、本人からもいろいろ話を聞きたいわ。
ミアがこの町にいるあいだ、歓迎するわ。ゆっくりしていってね。」
とても穏やかな笑顔で歓迎してくれた。
やっぱり家族っていいな。
「リリィです。よろしくお願いします。」
「シンシアです。よろしく。」
この町に来て何度目かの二人揃ってお辞儀をする。
「えぇ、そろそろ夕飯の時間だし、すぐ用意するから待っててね?」
「はい。お父さんにも挨拶してくるね!
あと、お兄ちゃんたちは?」
「お父さんは家に居るわ。
カイル達は仕事で別の町にいるの。」
「そっか。久しぶりに会いたかったけど仕事じゃ仕方ないよね。
じゃあみんなで家に居るね?」
「えぇ。部屋はミアの部屋で一緒に寝るわよね?」
「もちろん!」
「じゃあ荷物は客間に置いて置くといいわ。
お父さんにもすぐご飯の用意するって伝えてもらっていいかしら?」
「はーい!」
学園では見たことがないくらいはしゃいでいるミアはちょっと新鮮だった。
その後ミアの案内で家に向かう。
「お父さん、ただいま!」
「おお、ミアおかえり。」
「「お邪魔します。」」
「そちらのお嬢さん達がミアのお友達だね?
ミアの父だ。ゆっくりしていってくれ。」
「はい。ボクはリリィです。よろしくお願いします。」
「シンシアです。よろしく。」
「お母さんがもうすぐご飯の用意するからって言ってたよ。」
「うむ。では荷物を置いたらリビングにおいで。
話を聞かせてくれ。」
「はい!」
ミアの家はかなり大きく、何人かメイドさんも雇っていた。
商家とは言え、かなりやり手なのが伺える。
挨拶に赴いた時も書斎のデスクで書類に囲まれていたし。
客間に荷物を下ろし、服を普段着に着替えるとリビングにはミアの父親がくつろいでいた。
「ふむ、可愛らしいお嬢さん達だ。手紙で知ってはいるが、ミアは学園ではうまくやっているかな?」
「はい。いつも仲良くしてもらってます。
勉強も学科の試験はトップでしたよ。」
「そうか。頑張っているようだね。」
そう言ってミアの頭を撫でる。
くすぐったそうにしながらも嬉しそうな顔のミアを見て、やっぱり羨ましく思ってしまう。
前世の自分は親に頭を撫でてもらった記憶なんて無かったから。
それは思い出していないだけなのか、元々ないのかは分からないけど。
それから夕食まで、学園での出来事なんかを色々話した。
貴族の4男坊の話はしなかったけど。
どの話も手紙で少しは聞いていたらしく、それでも楽しそうにしていた。
夕飯はみんなで囲みまさに団欒と言った感じだった。
その暖かさが、かえって自分には何も無い事を思い知らせるけどなるべく表に出さないよう、平静を装った。
夕飯の後も色々話していたらあっという間に時間が過ぎていき、ミアの父親は明日も仕事があるから、と先に席を立つ。
ミアの母親もまだまだ話足りない、と言った感じだったけどしばらくは居るんだから、と言うミアの言葉でお開きとなった。
リビングを出て入ったミアの部屋は、女の子らしいぬいぐるみが飾られている。
「それじゃあ順番にお風呂に入って今日は寝ましょう。」
「ボク達はこの部屋で寝ればいいんだよね?」
「うん。三人くらいならベッドで一緒に寝られるよ!」
そう。ミアの部屋に置かれたベッドは結構大きくて、ボク達三人くらいなら余裕で寝られるサイズだった。
お風呂はシンシア、ボク、ミアの順番で入り、全員入り終わる頃には揃って眠気の限界を迎えていたので大人しく床に就く事にした。
「それじゃあ、リリィが真ん中ね?」
「え?ボクは端っこでもいいよ。」
「ダメ!リリィは私の隣なの!
でも私が独占しちゃうとシンシアが怒るから真ん中ね」
ミア達にはまだボクが猫だって事は話して無いから、チョーカーを外すわけにもいかないので大人しく従う。
それにしても、シンシアも怒るんだ…。
あんまり口数が多くないから怒ったりしてる姿が想像出来ない。
まあわざわざ怒らせる必要なんてないけど。
三人揃って川の字になって布団に入ると両側から抱きつかれて身動きが取れなくなった。
「あの…そんなにくっついて寝なくても…。」
「リリィは抱きつかれるの嫌?」
ミアがちょっと悲しそうな顔で聞いてくる。
そんな顔されたら嫌って言えないよ。
「嫌じゃないよ。
でも狭かったら言ってね。」
「一緒に寝られるなら狭くてもいいよ?」
それはそれでどうなんだろう…。
思っても口にはしないけどね!
なんて話してたらシンシアは既に寝息を立てている。
「ボク達も寝ようか。
おやすみ、ミア。」
「おやすみ、リリィ。」
二人に挟まれたまま眠りにつく。
それにしてもシンシアって意外と胸が大きいな、なんて思ったりしてない。
してないったらしてない!
次からは気をつけます。
本当にすいませんでした_| ̄|○ il||li




