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猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第一章 猫耳少女
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031 私とルームメイト

今回も会話少なめ一人語り回。

カンナ視点です。

 入学試験当日、実技が終わって待合室で待機させられた。

 途中で何人か外に呼び出されたけど、その中に学科の時に寝てた子も呼ばれていった。

 実技で過去最速を記録した子だから、皆気になって仕方ないみたいだ。


 ヴォードの出身者は顔見知りが多くて一つのグループになってて、その中に混じってみんなから色々情報を集める。


 「ねぇ、さっき出ていったのってもしかしてAクラス?」


 「だろうね。毎回実技終了時点の優秀者は別室に呼ばれるらしいよ。」


 「Aクラスかあ〜、やっぱりすごい人が多いんだろうな〜」


 なんて話してる。


 その後、私は無事に通常のクラス分けでAクラスに入れた。

 多分実技で割と成績が良かったからだと思うけど。


 部屋割りで指定された部屋に入ると、別室組の猫耳が居た。

 自分の事をボクって言ってる変わった子だし、話してても表情が全然変わんない。

 猫尾族は割とポピュラーな獣人で、この街にも結構いるけど、彼らの特徴は尻尾と耳を観察すれば考えてることが大体分かるってこと。

 その点はこのルームメイトも同じようで安心した。


 ベッドの下を譲ってくれたのは正直ありがたい。

 いちいち登るの面倒なんだよね。


 自己紹介とかしてしばらく話してると、この猫耳の子、リリィの友達がシンシアと一緒に来た。


 シンシアはこの街から他所に越して行った冒険者の娘だ。

 昔は結構仲が良かったから試験を受けるってわかった時点でうちに泊まりに来てたんだよね。

 彼女も無事合格したみたいでよかったよかった。


 ミアって子は上品な感じで、大人しい雰囲気の子だ。

 リリィとはこの街で知り合ったらしく、お互い1人で宿に泊まってた時に仲良くなったらしい。


 なんとなくリリィを観察してると、この子はよくミアを見てる事が多い。

 なんか、男の子が好きな子をちょいちょい見ちゃう感じに近い気がするけど、女の子同士だし、気のせいだろう。


 リリィは試験の時から結構話題になってるのに、本人は無自覚だったりする。

 なんか世間知らずな感じで危なっかしくて目が離せない。


 それにしてもこの子表情が変わんない。

 尻尾とかは正直なのになぁ。


 初日から4人でご飯食べたりして、同じクラスの子と仲良くなれたのはありがたい限りだ。

 特に学科と実技、両方のトップと友達になれたのは幸先がいい。


 夜になり部屋に戻ると、リリィと色々情報を交換したりして過ごした。

 リリィは両親の顔を知らないらしい。

 森で拾われたって言ってたし、なんか深い事情があるっぽいけど、あんまり話したくなさそうだったから深くは聞かなかった。


 エレナさんって人が親代わりらしく、この人の話になるとリリィはすごく嬉しそうに喋ってた。

 だって尻尾とか耳がずっと動きっぱなしだったし。


 明日の予定も決まって、そろそろ寝ようと思ったところでリリィが真剣な顔で呼ぶ。


 え…まって、まだ知り合って一日目だよ?

 それに私はそんな趣味ないよ!?

 って焦ってたら全然違う話だった。


 リリィは猫尾族なんじゃなくて、本当に猫で魔術で人の姿になってることを打ち明けられた。

 他のふたりにはいつか話すつもりらしいけど、今は私だけらしい。

 でも、その話をする時のリリィが無性に可愛く思えた。

 不謹慎だとも思ったけど、不安そうに上目遣いでこっちの様子を伺ったり、耳がペタッと寝てたり、うん。確かに猫だわこの子。


 実は結構猫が好きで、家でも飼ってたりするけど、寮では飼えないんだよね。

 ちょっと悪巧みというか、出来心と言うか、撫でさせてもらったら凄い毛並みが綺麗で触り心地がめちゃくちゃ良かった。


 膝に乗せて撫でてたらいつの間にか寝てたから起こしても悪いな、と思い枕元に降ろしてそのまま撫でさせてもらった。


 翌朝、起きたらリリィはベッドに居なくてちょっと焦ったけど、机の上にチョーカーがそのまま置かれてたから待ってたらすぐに帰ってきた。


 撫でてたら寝たから枕元に降ろしたのが恥ずかしかったのか、ちょっと顔を赤くして俯きながら、次からは自分のベッドに下ろしてね、って言われたけどいうこと聞く気が無いのは内緒のお話。


 その後リリィに魔術を教えてもらうためにグラウンドに移動して、色々アドバイスを貰った。

 なんか変わった考え方をしてて、しかもそれが普通じゃないくらい効率が良かった。

 もしかして魔術が人より凄いのもこう言う考え方とかが理由なのかもしれないね。


 お昼の少し前にダメ元でリリィに魔術を見せて欲しいって頼んだら、渋々って感じで見せてくれた。

 魔術で空気の足場を踏んで空を走ったって後から聞いたけど、全く理解出来なかった。

 と言うか、銀髪が風に靡いててなんかちょっと綺麗だなって見とれちゃった。


 昼ご飯の後、リリィは昼寝するって部屋に帰っていったけど、2人と練習しようってグラウンドに戻った。

 途中で魔道書とか借りれないかリリィに聞いてみよう、と思って部屋に戻ってみたら、リリィがなんか木の枝?齧ってゴロゴロしてた。

 そっちに夢中で部屋に入ったの気づかなかったっぽくて、邪魔しちゃ悪いと思いそのままグラウンドに戻った。


 あれ何してたんだろ?

 ふにゃふにゃになってたけど、アレはあれで可愛いな。


 リリィは寝てて魔道書借りれなかったってふたりには説明して、そのまま練習再開してたら、マーシェスって貧乏貴族のガキがミアを嫁にするだの何だの騒ぎ出した。


 コイツは隣町の男爵家の4男坊で、ろくに勉強もせずに貴族の地位を傘に着て偉ぶってる。

 街中でも結構態度が悪くて評判が悪い。

 とは言え一応貴族の息子だから、揉めてもいい事なんて一つもない。

 私とシンシアが困って途方に暮れてると、いつの間にかリリィがマーシェスの腕をつかんでた。


 あんまり感情の読めないリリィだけど、今だけは確信できる。

 マーシェスに怒ってるリリィにマーシェスが決闘を挑んだ。

 実技試験の結果を知ってる身としては無謀と言わざるを得ないけど、知らなきゃこんな小さい女の子に負けるなんて思わないよね。


 まぁ、結果は分かってた。

 分かってたんだけど、納得行かない。

 素手で騎士科の生徒に圧勝とか普通できないから…。


 まだ始業式すら迎えてないのに、この先このルームメイトは色々問題やら騒動を起こす事を確信した。

 きっと私を含めた3人はそれに巻き込まれるんだろうなぁ、と諦めに似た気持ちになりながら図書室に移動していく。

次回から新章になります。

ついに始業式から学園生活が始まります。

もう1話…今日中に書けたら投稿したい…です。


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

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