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猫耳少女が歩く異世界  作者: 七氏
第一章 猫耳少女
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025 ボクと入学試験7

 一通り終わって寝てると肩を揺すられる。


 「おい、筆記試験終了だ。起きろ!」


 「あ、はい。起きます。」


 「一刻近く残して寝るとは余裕だな。」


 「途中退出出来ないっぽかったんで」


 目をこすり試験用紙を渡す。


 「では今から実技試験の会場に移動する!

 質問は到着次第受け付ける!」


 実技試験の会場はグラウンドになるようだ。

 グラウンドはかなり広かった。

 前世のサッカー場なら2面くらい取れそうだ。


 「では、実技試験の内容を説明する。

 一種目目は目標の破壊だ。

 試験官が作成した標的をすべて破壊するまでの時間を計測する!

 二種目目は対人戦闘だ。

 試験官から一本取れば即終了、取れない場合でも3分の間自由に戦っていい。

 内容を評価する!

 質問はあるか?」


 誰も質問しないので手を上げる。


 「そこの猫尾族、なんだ?」


 「魔術等はどの程度使用していいんでしょうか?」


 「現状持てる技術は全て使用を許可する!」


 「ありがとうございます。」


 「他になければ開始する!

 順番は自己申告だ。名乗り出た順番に行う!

 では、我こそは、という者が居れば挙手しろ」


 とりあえずボクは様子見かな。

 他の受験生のレベルも見てみたいし。

 周りを見回すと数人挙手している。


 「では申告のあったものから順次行う。

 呼ばれたものは会場へ移動しろ。」


 そこから何人か呼ばれて移動していく。

 半分位過ぎたところで挙手する。


 やはりまだ子供なので基本的には秀でた受験生はいない。

 特にこの子がすごい、って子はボクの組みにはいなかった。


 「では移動しろ。」


 呼ばれたので移動する。


 まずは標的の破壊から。


 「では、始めます。」


 標的が作り出される。

 自分のタイミングで始めていいらしい。

 標的は大小合わせて二十。

 これくらいなら短縮詠唱した術式で十分だ。


『鎌鼬』


 風の刃が標的を切り刻む。

 詠唱から破壊まで十秒足らず、と言ったところだ。


 「短縮詠唱…だと…しかもこの規模で…」


 試験官だけじゃなくて他の受験生も驚いていた。

 やりすぎた気もするけど、舐められるよりマシだよね?


 「次は対人ですよね?」


 「あ、あぁ。会場はそっちだ。」


 指さされた方へ進めばわかり易く区切られた場所に、冒険者っぽい人が立ってる。


 「よろしくお願いします。」


 「よろしく。

 いつでもいいぞ。」


 ここは区切られてて、ほかの人からは見えなくなっている。

 ボクはいつも通りの肉体強化を起動し、準備する。

 獲物は木剣だ。

 ダガーサイズが無かったので一番小さいものを選んだ。


 「では。」


 ボクは一気に直線で距離を詰めながら短縮詠唱で術式を起動する。


『風の抜け道』


 射程に入る直前で大きく左に飛び、風の足場を強く踏んで反対方向に飛ぶ。

 流石にこれくらいは反応するだろうと思い、着地寸前にもう1度風の足場を素早く蹴る。

 着地を予想して振られた剣が空を切り、体制を崩した相手の剣を持っている手を蹴り飛ばす。


 カラカラ、と乾いた音を立てて木剣が転がる。


 「そこまで!」


 「ありがとうございました。」


 試験官にお辞儀をして終了した受験生の待機場所に移動する。

 組分けに関わらずここに集まるようで、ミアの姿が見えた。


 他の受験生数人と話をしているようなので、軽く手で挨拶だけして離れたところに座り、荷物からいつもの魔道書を取り出し読み始める。


 ボクと同じ組みで、後から来た人がボクを見て何か言いたそうにしてたけど、ボクが魔道書から一切目を上げないので諦めたようだ。


 どうせ話をするならミアが良かったけど、同郷なのか、顔見知りっぽい子と話をしてたので遠慮した。


 合格発表は当日らしいので、しばらくは帰れそうにない。


 お腹がすいてきたから早く帰りたいな、なんて思ってると待合室のドアが開く。


 「今から名前を呼ばれた受験生は別室に案内する。」


 5名ほど呼ばれた後にボクも名前を呼ばれる。


 「リリィはボクです」


 表に出ると先に呼ばれた5人と先生っぽい人が立っている。

 後からまた5人ほど出てきて、その中にミアの姿が見えた。


 どうやら11人で別室組は終わりらしく、そのまま案内された部屋に入る。


 「そこの椅子に座って少し待っててくれ。」


 ボク達が椅子に座ると案内をしてくれた人が外に出る。

 横を見るとミアと目が合った。

 小さく手を振っていたので振り返すと笑顔になった。


 5分ほど経ったところでドアが開き、女性が入ってくる。


 「まずは、合格おめでとう。

 君たちは無事入学が決定した。

 別室に案内した理由は追って話すが先に自己紹介させてもらおう。」


 ちょっとハスキーな声と歯切れのいい喋り方で淡々と告げる女性。

 ボクは無事に合格したようだ。


 「私はこの学園の学園長を務めている、クロエ・ローズウェルと言う。

 君たちは今回の入学試験で筆記、実技のいずれか、もしくは両方で成績が優秀だったので他の合格者とは分けさせてもらった。」


 周りを見てみると皆当然のような顔をしている。

 自分の結果に自信があったのだろう。

 そう言うボクも人のことは言えないけど。


 その後、入学式の日取りやクラス分けについて説明を受かる。

 クラス分けは上からA.B.C.Dの4クラス、Aクラスは20人で、ボク達は全員Aクラスが確定。

 あとの9人は通常のクラス分けを経て割り振られるらしい。


 その後寮への引越しの手続きや制服の採寸、学費の支払いなどを済ませる。

 この時初めて、Aクラスになると学費が割り引かれると聞いた。

 多少余裕をもって貯金してたけど、安くなる分には助かる。


 一通り説明を受け、手続きを終わらせる頃には軽くお昼を回っていた。


 お昼どうしようかなー、と宿に向かいながら考えていると後から方を叩かれる。

 振り向くとミアが満面の笑顔で


 「同じクラスですね!」


 「うん、よろしくね。」


 「こちらこそお願いします!」


 「他に知ってる人が居ないから一緒でよかったよ。」


 「私もリリィさんと一緒で嬉しいですよ!」


 うーん、面と向かって言われるのは嬉しいけどやっぱり照れくさい。

 それにしても、ミアは年の割に結構落ち着いてると思ってたけど、やっぱりこういう所は年相応だよね。


 「寮に荷物運ぶのは午後でいいって言ってたし、一緒にご飯食べる?」


 「そうしましょう」


 こうして2人とも無事に入学が決まった。

無事に試験終了まで書けました。


次回から1年生。

ちなみにミアは学科満点でした。

リリィは90点。歴史で凡ミスして落としました。


ブックマーク下さった方々、ありがとうございます。

感想、ご意見などあれば是非ともお願いしますm(*_ _)m

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