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3 怪異Kch

 早朝に出発し、昼ごろK県に到着した。

 駅前で車から降り、待ち合わせ場所のモニュメント前へ向かう。


 了栗団地に住むフォロワーは、連絡にあった通りの服装をしていてすぐにわかった。


「白い帽子……あ、サトウさんですか? 私、《怪異Kch》のトバです」


 サトウさんはフェミニンな服装の可愛らしい女性だった。緊張しているのか、モックネックの首元を頻繁に触っている。

 実際に会うのは初めてだから、私がマトモな人間かどうか警戒しているのかもしれない。誰が見ても太鼓判な誠実で正気でマトモ人間だから、おおいに安心していただきたい。

 なお、怪異Kchとは《怪異ちゃんかわちいねチャンネル》の略である。


 簡単な雑談を交わし、部屋の鍵を受け取る。これから予定があるという彼女を改札で見送った。


 鍵には『402号 4号棟』と書かれたプレートがボールチェーンで繋がれている。

 握りしめ、ウキウキを隠さない足取りでバス停へ向かう。

 団地までは市営バスで45分。終点なので寝ても安心。


 待っててね、怪談ひろきくん

 ホンモノだったらいいな。

 たくさん恐怖(かわちい)を味わいたいぜ。

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