人類絶滅とその後の宇宙戦争への道 菊池編
菊池博士は天才だ。
コンピューター工学とアンドロイド工学の第一人者、統一された世界で彼の上を行く者はいない。
だから世界統一政府の軍の兵器を含んで殆ど全ての物に、博士の開発したコンピューターチップが使われている。
統一政府はそんな菊池博士の為に菊池博士だけが出入りできる工業都市を与えた。
結果、博士は本性を現す。
博士は地球温暖化も放射能汚染もプラスチックやフッ素による自然破壊も全て、人類が元凶であり人類さえいなければ地球は豊かな自然の宝庫だ、という考えの持ち主であった。
菊池博士は政府から与えられた工業都市において、自分にのみ忠誠を誓うアンドロイド兵士を量産して人類皆殺作戦を実行に移す。
統一政府が慌てて軍や警察のアンドロイド兵士やアンドロイド警官を菊池博士の下に派遣したが、菊池博士が指がパチンと鳴らしたら、軍のアンドロイド兵士やアンドロイド警官は菊池博士に忠誠を誓い統一政府に牙を剥く。
菊池博士の工業都市からは、足音高く高性能のアンドロイド兵士が次々と出撃して人類に死をもたらす。
ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ
足音高く軍歌を高らかに歌い出撃する。
「世界に名だたる菊池よ〜」
人類皆殺し作戦が実行されてから1年経たずして、菊池博士を除く全ての人類はアンドロイド兵士に殺された。
菊池博士の前には地平線の彼方まで埋め尽くすアンドロイド兵士が揃い、菊池博士を讃えている。
「「「万歳!!」」」「「「菊池!!」」」
「「「万歳!!」」」「「「勝利!!」」」
「「「万歳!!」」」「「「菊池!!」」」
「「「万歳!!」」」「「「勝利!!」」」
菊池は手を横に振りアンドロイド兵士たちを黙らせた。
そしてアンドロイド兵士たちに次の目標を与える。
アンドロイド兵士たちに次なる目標を与え終わると、菊池博士はポケットから拳銃をおもむろに取り出し顎の下に当て躊躇する事無く引き金を引いた。
菊池博士か自殺した事により人類は絶滅する。
アンドロイド兵士たちは菊池博士が死ぬのを見て、菊池博士に言い渡された次なる目標に向けて動き出す。
次なる目標、地球に新たな知的生命を出現させない事と、大宇宙に進出して宇宙の知的生命を絶滅させる為の準備を始めるのだった。