【第6話】新たなスキル?『グリムの誕生』
ダンジョンの次の日
次の日の朝、昨日のダンジョンでの出来事を振り返りながら、学校へ向かう。授業中も、心はダンジョンの中での出来事や、新たなスキルの取得に思いを馳せている。
モンスターからもスキルを奪えるということは、スライムなどのモンスターからも取れるのだろうか。
同じモンスターでもスキルが違うのか?いや、でも、ゴーレムと戦った時、【鉄壁隊】の人たちが上位個体だからスキル持ちとか、そんな事を言っていたな。
なら通常種はスキルを持っていないのか?後で【奪う力】に聞いてみるか…
わざわざ【奪う力】というのも面倒くさいな。名前をつけてやるとするか。
『名前か、いいな。かっこいいのを頼む』
うわっ、心の声も聞かれるの気持ち悪いな。まぁいいけど。
『力の奪取者とかどうだ、かっこいいだろ』
気取り過ぎじゃないか?
『んな!…そうか…』
呼びやすいほうがいいからな、【グリム】でどうだ。
『グリム・リーパーからとってるのか、ふん、許可しよう』
おう、よろしくなグリム。
で、グリムさんよ、通常ゴーレムでもスキルは持ってるのか?
『ああ、もってる。なんなら例の上位ゴーレムは通常モンスターのスキルにプラスで【石化の拳】を持ってたな』
てことは俺はもう新しい【スキル】を取得してるのか?
『ああ』
そうなら言ってくれよ。
『聞かれなかったからな』
頼れなさすぎじゃないかグリム。
『ケッケッ』
笑ってんなよ。
で、どんなスキルを得たんだ?
『【石の皮膚】、防御力を一時的に大幅に上昇させる【スキル】だ。コレがなかったらぐちゃぐちゃになってたぞ、お前の腕』
あー、だから折れただけで済んだのか。
一時的ってことは【パッシブスキル】ではないんだろ?
俺、使った覚えないんだが。
『俺が使ったからな』
ソンナコトデキルノ…?
『そんな怖がるな、少し融通が聞くぐらいだ』
ホントかな。まぁいい。
スライムとかも【スキル】は持っているのか?
『知らん。持ってるんじゃないか?』
知らないのかよ。
『今日確かめればいい』
それもそうか。
学校での一日を過ごしながら、放課後の予定を練る。授業が終わると、家に帰ったあとにダンジョンに行くことを決める。弱いモンスターからスキルを奪うための準備を整え、ダンジョンに向かう。
夕暮れ時、ダンジョンの入り口に立つ。目的は、弱いモンスターからスキルを奪い、自身の力を強化すること。装備を確認し、慎重にダンジョンの奥へ進む。
次回、ダンジョン突入。
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