【37話】失ったモノを取り戻す
お久しぶりです。また続きを書きたくなりました。
今日は失った能力を取り戻そう。
午前2時頃、俺はダンジョンでスライムを倒しながら【再生】スキルを20個補充していた。その間、食事も兼ねて栄養補給をし、体力を回復させた。どうやら今日は少し時間が余るようだ。やるべきこともあるし、ついでに四階層に足を運ぼうと思った。
スライムの処理を終えて、荷物を整理しながら次の階層に向かう準備をしていた。
「さて、行くか」
俺はそう呟いた。4回層へ進む準備を整え、栄養補給も完了。無駄に時間を過ごさず、今進むべき道を思い描きながら歩みを進めた。
新宿ダンジョンの構造は複雑だが、風雅は冷静に次の一歩を踏み出す。目指すは四階層だ。前回の経験から少しでも成長を実感したい。スライムでの【再生】補充が効率よく進んだことに満足しつつ、次の戦いに備えた。
俺は足を速め、ダンジョンの深層へと向かっていった。
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三回層のボス部屋に到着すると、ボスが倒されているのを確認する。少し残念と感じたが、次の階層へと足を進める。
「あのでかい蜘蛛と再戦したいんだけどな」
そう言いながら、俺は四階層の階段を降りる。
洞窟のようだが、奥から光が見える。進んで外に出てみると事前情報の通り、4回層は森だった。
「たしかこの階層のモンスターは…」
カサカサ…
茂みが動く音がする。俺は身構える。音のする方向に視線を向けると、茂みの奥から鋭い目を光らせた狼が姿を現した。その体は普通の狼よりも一回り大きく、銀色の毛並みが光を反射している。
「これが、4階層のウルフか…」
ウルフは低く唸り声を上げ、今にも飛びかかってきそうな雰囲気だ。俺は深呼吸をし、落ち着いて戦闘態勢に入る。
突然、ウルフが地を蹴り、一瞬で間合いを詰めてくる。その速さに目を見張るが、予想通りの動きだ。
「甘い!」
俺は【身体強化】で反射神経を高め、飛びかかってきたウルフの攻撃をギリギリで回避する。そしてすかさず、【影】を発動。俺の影が地面から伸び、足元を絡め取る。
「動きは速いが、影からは逃げられないだろう」
しかし、ウルフは予想以上の力で影を振りほどこうとする。その瞬間、俺はもう一つの手を使うことを決意した。
【短剣術】を発動し、影が動きを止めている隙に素早く接近する。ウルフの横腹に短剣を突き立て、深く切り裂いた。
「よし、これで—」
言い終える前に、ウルフが鋭い咆哮を上げる。傷を負ったにもかかわらず、目に怒りを宿して再び俺に襲いかかってきた。
「タフだな…だが、これで終わりだ。」
俺は影を再び操り、ウルフの足元を完全に拘束する。そして、動きを封じられたウルフにとどめを刺した。
ウルフの体が薄い光に包まれ、次第に消えていく。その場には、鋭い牙と暗い輝きを放つ魔石が残されていた。
「ウルフの牙と魔石か。ドロップアイテムとしてはまずまずだな。」
俺はそれらを素早く拾い上げ、ポーチに収納した。特に魔石は後々役に立つだろう。この階層に挑む冒険者にとって、これらの素材は重要な収入源でもある。
戦いが終わると同時に、俺は周囲を見渡しながら次の敵に備える。
「4階層は手ごわいな…油断したらすぐやられる。」
再び慎重に進む準備を整え、俺は森の奥へと足を踏み出した。
少し息を整え、落ち着きを取り戻すと、ウルフが落としたドロップアイテムを拾い上げた。これが次の戦いの糧になる。
俺は再び森の奥へと進む準備を始めた。
「できればなんのスキルを取れるかみたいんだけどなぁ」
森の中を慎重に進むと、再びウルフの気配を感じた。今回は1匹だけのようだ。茂みの奥から低い唸り声が響く。
「よし、今度は捕まえてスキルを奪う。」
俺は【影】を準備し、ウルフを挑発するようにゆっくりと近づく。ウルフが飛びかかってきた瞬間、影を伸ばしてその動きを封じ込めた。
「悪いな、ちょっとだけ大人しくしてもらうぞ。」
しかし、思ったよりも力が強い。影で拘束しているとはいえ、ウルフは全力で暴れて抵抗している。このままでは影が破られる可能性がある。俺は【身体強化】で自分の腕力を底上げし、影を補強した。
「ふぅ…これでどうだ。」
なんとかウルフを完全に拘束することに成功した。近づいてスキルを奪おうとした瞬間、遠くから複数の唸り声が聞こえてきた。他のウルフが群れでこちらに向かってきているのだ。
「しまった、群れの救援か…!」
ウルフを拘束しつつ、急いでスキルを奪うため【グリム】を発動した。3秒が永遠に感じられるほど緊張したが、無事にスキルを吸収することに成功する。
「よし、終わりだ」
影を解除し、ウルフを解放すると同時に、群れのウルフたちが目前まで迫っていた。
「これ以上は無理か…」
俺は影を使って木々の陰を素早く移動し、その場を後にした。奪ったスキルを確認するのは、安全な場所に戻ってからだ。
「…危なかったが、これも収穫だな」
深呼吸をして心を落ち着けながら、次の一手を考えた。
本当は12時起きて投稿したい




