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【35話】反省しないとね

めちゃくちゃ期間が空いてしまいました。再開します

 家のドアを閉め、俺は玄関に立ち尽くした。無事に戻ってこられたことに安堵したものの、次の瞬間、体に異常が起こった。


「……ぐっ!」


 胸の奥から鋭い痛みが広がり、膝がガクンと崩れた。先ほどの戦闘で【再生】を乱発した影響が、一気に押し寄せてきたのだ。体は内側からズタズタに破壊されていて、まるで修復が間に合わない。


「グリム……どうなってる?」


『予想通りだ。お前の体、回復限界に達している。正直、もう少し休まないと、このまま戦い続けたら再生も限界を超えるだろう』


 俺はソファに腰を下ろし、荒い息を吐いた。振り返ってみれば、あのリミットとの戦いで無理をしすぎた。体は一時的に回復したかのように見えて、実際にはまだ内部にダメージが残っている。それに、無理に戦い続けたことで【再生】のリソースも底を尽きかけていた。


「あとどれくらい使えるんだ?」


『もう【再生】の残りはゼロだ。おまけに、まだ小さな擦り傷すら完全に治しきれていない』


「ふぅ……」


 ソファのクッションに体を預け、天井を見上げた。俺がここまで追い詰められたのは初めてだ。今まではなんとか凌げてきたが、リミットの【スピードリミット】は予想を超える強敵だった。


 ただ、問題はそれだけじゃない。俺は気づき始めていた。


「……これじゃ、ただの力任せじゃないか」


 自分の戦い方だ。俺は常に【グリム】や【再生】に頼り切ってきた。どんな傷も治せると思っていたから、無茶をしていたのかもしれない。だが、あのリミットとの戦いで、限界を感じた。


『今のままだと、次はもっと大きな代償を払うことになる』


 グリムの声が冷静に響く。俺自身も、そのことを頭では理解していた。だが、どうすればいい?どうやって次の戦いを乗り越える?


 その時、ふと胸に手を当てた。心臓の鼓動はまだ乱れていたが、戦い続けるためにはもう少し休む必要がある。それは分かっている。だが、俺は今、目の前に立ちはだかる更なる試練にどう立ち向かえばいいのか、はっきりとした答えを持っていなかった。


「……どうすればいいんだろうな」


 呟いた言葉は、虚空に吸い込まれるように消えた。


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