【30話】オーガ狩り
金策
授業が終わり、現在時刻は4時前。情報屋との約束のため、歌舞伎町には9時には着いておきたいたい。俺はすぐに新宿ダンジョンへと向かった。
昨日の魔石はおおよそ20万分集まったため、今日はボスにはいかず、オーガを狩ることにした。最初に3階層まで潜った日、5体しかオーガを倒していなかったものの、かなり稼ぐことができた。
俺はすべてのモンスターをガン無視し、3階層へと向かう。
3層に入って早速オーガが現れる。
3階層に足を踏み入れた瞬間、辺りに緊張感が漂う。闇の中から突然、巨大な影が動き出した。現れたのは、堂々たる体躯を持つオーガだ。その筋肉は鎧のように硬く、その拳は一撃で岩をも砕く力を秘めている。
オーガは、こちらに気づくや否や咆哮を上げて突進してくる。俺は冷静にその動きを見極め、その突進をかわした。オーガは突進の勢いのまま壁に激突し、壁に大きな亀裂が入る。しかし、それでも怯むことなくすぐに向きを変え、再び襲いかかってくる。それをまた避け、【石化の拳】を頭に叩き込み、仕留める。
まもなくして、次のオーガが現れる。その巨体と威圧感は同じだが、俺はすでに戦闘のリズムを掴んでいる。素早く接近し、オーガの背後から一気に攻撃を仕掛ける。【石化の拳】を繰り出し、その巨体を打ち砕く。【石化の拳】の力でオーガは瞬時に硬化し、動きが鈍くなる。
反撃の隙を見せる前に、俺はさらに速攻を使い、連続で斬撃を加える。オーガが倒れるたびに、俺はポケットスペースにその魔石と戦利品を収め、次のオーガを探し続けた。ダンジョン内は常に緊張感に包まれていたが、その中で俺は次々とオーガを狩り続けた。
「よし、この調子だ」
気づけば、周囲はほとんど静まり返っていた。8時になり、そろそろ帰る時間だ。集めた魔石と戦利品を確認し、俺は満足感とともにダンジョンを後にした。
残念ながらレアアイテムはなかったが集めた魔石と牙は30個ずつ、おおよそ70万円。
集めたスキルの報告をグリムから。
『【咆哮】✕ 5、【突進】✕ 1、【耐久力】✕1、の7個だ』
【咆哮】が多いことになんとも言えない感情を抱きながら、歩いて例の情報屋の名刺に記載してある住所まで向かう。
人気のなさそうなビルの前に立ち、少し緊張してしまう。パンパンのリュックを背負い、俺はビルに入った。
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