【縦読み詩】小説家になろう
小さな子供と向き合った
説明をたくさんしたら通じ合った
家に帰って羊羹を練ろう
にっちにちの食感になるまでとことん練ろう
なんとなくそのうち日本語が書きたくなって
ろくに食事も摂らずに私は書き出すだろう
うそみたいに楽しい物語を
小ぶりな豚をぶら下げてやって来た男
魔説を街にばら撒いて城の裏手へ逃げた
諧謔家は人を賑やかにするものだ
監視下に置かれていた人々は騒ぎ立てて
堅牢強固な門を全員でぶち破った
熱りそろそろ冷めた頃
民衆の残したうんこは宝石となっていた