にわか探偵ネイサン ⑥
お待たせした上に短くてすみません!
「ネイサン様、ボトルコフィ伯爵夫人。お世話になりました。
まさか一緒にいたはずの友人が、私よりずっと前の時代に飛ばされていて、とうに亡くなっていたとは……
しかし、おかげさまで友人がこの伯爵家で幸せに暮らした事が解って安心しました。」
手紙を読んだウメモト氏は、目に涙を浮かべながら、形見となった手紙を大事にしまった。
「あの…実は彼が描かれたらしい肖像画があったのです。
コレなのですが、如何ですか?」
そう言ってボトルコフィ伯爵夫人が取り出して来たのは、黒髪の男性が描かれた小さな肖像画だった。
「今まで誰の肖像画なのか不明だったのですが、今回の件でもしかしたらと思い領地から運ばせました。」
それを見ですウメモト氏はまた涙を流している。
数十年ぶりに見る友人の姿だ。
無理もない……
「その肖像画は差し上げますわ。
どうぞお持ちください。」
「ありがとうございます……
うぅ…龍太郎…… 」
ウメモト氏とその龍太郎さんがどんな関係性だったかは知らないが、ちょっとミケルに似ている気がする。
というのが肖像画を見た俺の感想だ。
ウメモト氏とミケル一行は、数日間ポーラルタオにある商会所有のホテルに滞在。
その間、テレーゼもミケルに会いに行った。
そしてミケルの護衛に付いていた黒虎獣人の女性騎士と意気投合…連絡先を交換していた。
彼女の歳の離れた弟がポーラルタオの学院に留学しているので、滞在中に会いに来るそうだ。
まさかその所為で、また妙な事に巻き込まれるとはこの時は思ってもみなかった……




