ある転生者とある稀人の話し
遅くなりました!
シールド工法を伝えた稀人の名前を、間違えてました。
タナカさん→ナカムラさん
稀人ってさぁ〜昔はこの世界に無い、科学技術や文化や芸術を伝えてくれたりした、素晴らしい人達だったんだ。
ところが近年、稀人を取り巻く環境が変わって来た。
過去に何人も稀人が訪れて、技術提供をした結果……
素人が聞き齧った程度の技術は既に伝わっていて、今では普通に使われている事も多い。
何なら魔法技術を使って更に進化している技術もあるほどだ!
因みに、異世界転移転生モノでお馴染みのリバーシや手押しポンプ、製塩技術なんかはユイナーダ王国の初代国王トール・ユイナーダ王によって、随分昔に伝わっている。
なので最近、喜ばれているのが専門技術を持っている稀人だ。
例えばトンネルのシールド工法を伝えたナカムラさん…彼はトンネル工事会社の技術者だったらしい。
(シリーズ③どうやら僕は名探偵らしい【連載版】参照https://ncode.syosetu.com/n6440gb/1/)
次に転生者だが、コレも最近問題視されている。
稀人や過去の転生者達によって、向こうの世界の事はかなり知られる様になり、文献や資料を熟知していれば、大概の質問に答えられる様になってしまい、本物か偽物かの判別が難しくなってしまった。
本人が『自分は転生者だ!』と言っても信用されず自称転生者と言われている。
俺以外で本物の転生者だとはっきりしているのは、今回の件で大活躍してくれた、オッハーナの冒険者ギルドのサブマスのロイド。
ユイナーダ王国のハインツ伯爵とその母親(どちらの稀人の世界の人でも無いそうだ。)ぐらいかな?
何人かそれらしい人はいるけど……
因みにハインツ伯爵は前世であの乙女ゲームシリーズのプロデューサーだったそうだ。
せっかく異世界転移までして、シリーズ全部手に入れて来たのに……
でもハインツ伯爵は『細かい所は忘れているかもしれないし、万が一私達が居なくなってから同じ様な事が起こった場合、資料が有るに越した事は無い。』と言ってくれた。
ロイドは、自称しがない公務員と言っていたが、絶対嘘だと思う。
まぁこの話しは置いといて、ハインツ伯爵が捕まえてくれたワタヌキ君の処分だが、余りにも被害が多いので、ポーラルタオ王都にある国際裁判所で、公開裁判が行われる事になった。
しかも同盟国に同時中継だぜ!
良かったなワタヌキ君、一気に有名人だぜ♪
女盗賊達と組んで散々国を荒らしまくって、いい思いをしたんだ。
その酬いを受けてもらわなきゃなぁ〜。
と…その前にちょっとばかり彼と、直接お話ししてみても良いかな?
事件の当時者なんだから、そのくらいの権利はあるよね?
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やぁ…ワタヌキ君久しぶり!
元気だったかい?
そう睨むなよ。
君さ…まだ自分の罪を認めて無いんだって?
とっとと認めた方が身の為だよ?
だいたいさ…君のほどの能力があれば、流石にアイツらが義賊なんかじゃなく、タチの悪い盗賊だって気付いていただろう?
『ハーレムに夢中で気が付かなかった。』とでも言うつもりかな?
だいたいさぁ〜前の世界でモテなかった君が、急にモテる様になって、おかしいと思わなかったの?
深く関わった一人や二人ならわかるけど、あの人数は無いだろう〜。
最大十五人だって?よく相手が出来るなぁ〜。
俺だったら、怖くて無理だよ。
いろいろと……
何かの専門技術を持った稀人ならともかく、割と人数の多い稀人の冒険者がそんなにモテる訳ないだろ(笑)
知ってるかい?
今時モテる稀人は君みたいな冒険者より、生産職の方がモテるんだよ。
だって冒険者より、生産職の方が命の心配も無いからな。
ああそれから…君のハーレムの生き残り達は全員処分が決まったよ。
下っ端の娘達は各地の鉱山で、賠償金を払い終わるまで働いてもらう事になったよ。
殺しちゃったら1石貨にもならないだろう?
それからナミっていうお前と特に仲の良かった、盗賊の頭は我が公爵家で雇ってあげたよ。
あの【隠密】スキルは素晴らしい!
公爵領内にあるミノタウロスの迷宮で、『誰が一番最後まで逃げ切れるか?』ってゲームをやっていてね。
最近コマが足りなくて困ってたんだ。
バターケで君が見捨てた、マーサって盗賊はズーラシアン王国の闘技場に、奴隷闘士として買われたよ。
もちろん怪我は治しておいたから、安心してくれ。
今度見に行こうと思っている。
どのくらい儲けさせてくれるか、楽しみだね。
えっ?酷い??酷いのは君達だろう?
各地で人々を襲い、その所為で一家離散することになった家族や婚約破棄された方もいるんだよ……
まぁその中には俺も含まれてる訳だけどね。
今まで好き勝手にして来たツケが、回って来たんだよ。
この世界はゲームや小説の世界じゃなくて、現実なんだよ。
それを理解せずに行動した結果がコレだ。
あっ!もう時間か……
じゃあなワタヌキ君。もう個人的に会う事もないだろうから、これだけは言っとくよ……
「『犯罪者のクセに被害者ぶってんじゃねぇよ!
クズ野郎が!!』(日本語)」
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重犯罪者ケン・ワタヌキはその後の裁判で、数々の罪を問われ、神殿に回復魔法の練習台として買われて行った。
もちろんその回復魔法とは高位の回復魔法である。
その後、彼がどうなったかは押して知るべし……




