表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/110

【閑話】ある冒険者の転落 2

(ケンside)


仮眠から目覚めた後、僕達はオッハーナ攻略の為に新たに計画を立てた。

まずマーサの盾に隠れて、僕のチートスキルで攻撃出来る範囲まで近付く。



届きさえすれば、僕のチートスキル【剣王】と【神速】で倒せる!



「僕達のスキルじゃもっと近付かないと、攻撃が届かない。」


「アタイの盾で絶対に旦那を守ってみせるから、安心しとくれ。」


「便りにしてるよマーサ。」


「任しときな!」



いつもながらマーサの威勢の良い声には励まされるよ。

盾に隠れて移動出来るのは僕とマーサの二人だけ……

他の皆んなは僕が奴を引き付けている間に、囚われている人達を救出する。



そうすれば僕に感謝して、礼金も弾んでくれるだろう。

また一つ、僕の勇者としての名声が高まる!



この世界に突然転移した時は凄く心細かったけど、出会った人達は皆んな親切で、お陰で僕はソロでA級冒険者になれた。



僕の能力をあてにして、パーティーに入れようと親切な振りして誘って来る奴ら(男性パーティー)もいたけど、ここは女の子から誘われるまで我慢だ!



どうせパーティーを組むなら可愛い女の子が良い。

偶にソロで出来ないクエストとかが、ある時はなるべく可愛い女の子が多いパーティーに参加させてもらった。



けどそういうパーティーって、回復役の神官が男なんだよな。

冒険者ギルドで聞いても『女だけのパーティーなんてあり得ない!いたとしたら、まだ駆け出しで神官を雇えない人達ですね。』と言われた。



けど僕はナミ達のパーティーに出会った!

僕がずっと求めていた女だけのパーティーに!!

しかも回復役の男の神官もいない。



まさに理想のパーティー。

奴隷商から救い出すと、彼女達は僕の事を好きだと告白してくれた。



今じゃ僕が憧れてたあの小説の主人公みたいに、番のメリーナやたくさんの可愛い女の子達に囲まれて、ハーレムを築く事も出来た。



その後も僕達は各地で、悪徳領主や商人から虐げられた人々を救って行った。

中には僕達の活躍に感動して、活動資金を提供してくれる人達も現れ始めた。



皆んなの為にも悪は滅ぼさ無ければならない!

僕のハーレム(家族)を壊した奴を絶対に許すもんか!!



僕とマーサは防御率を上げる為、ありったけの防御率アップの護符を防具や盾に貼り、バターケに向かった。



――――――――――――――――――――――――


(マーサside)


アタイはマーサ。

最初は冒険者をしていたのに、いつの間にか盗賊の仲間になってた。



付いたあだ名は《オーガのマーサ》。

大柄な体と持ち前の腕力、【身体強化】スキルを使って仲間を守るのがアタイの仕事だ。



ケン(間抜け)を大楯で守りながら、バターケに近づき、物陰に隠れながら襲撃者に攻撃させてる間にアタシらは逃げる。》



そういう計画だった。



けどまさか…バターケに入れずに行くてを阻まれるなんて!

突然矢や槍の襲撃が止んだから、チャンスだと思ってたのに……



「クソッ!何なんだよ?まるでバリアが張ってあるみたいで、先に進めない!!」


「《バリア》って何だい?」


「一種の結界みたいな物だよ!マーサは少し離れてて!

僕のスキルで攻撃してみる!!」



そう言って、ケン(間抜け)の奴は何度もミスリルソードで《バリア》っていうのに攻撃しているけど、一向にひび一つ入らない。



「クソッ!何なんだよ?この硬さは?」



何か嫌な予感がする……

アタイは持ち前の感で、()()()()()()()()()()()()()と判断して、こっそりとその場を離れる事にした。



ドシュ!



「ぎゃあ〜!!痛い、痛い!!」



逃げようとしていたアタイの足に、突然上から槍が降って来た。

えっ?何で⁇



「マーサ!!」



ケン(間抜け)がアタイの所まで走って来て、次の槍はなんとか防いでくれたけど、この足じゃ皆んなの所に戻れない。



「おや?残念…… 。後1人で金貨10枚だったのになぁ。」



そう言って、アタイ達の前に現れたのは稀人特有の姿をした男じゃなかった。






8/2510時に新作を投稿します。


(仮)天然ボケ猫王子は修行中〜回復役は男の神官より聖女の方が良いそうです。


https://ncode.syosetu.com/n6024gl/1/


☆回復役の神官が、男性神官ばかりだった理由は、この作品を読んで頂けるとわかります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ