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第五百六十八話 発覚

あらすじ説明文変えようかな・・・。


どんなのがいいのだろう?

<視点 美少女兎剣士リィナ>


あ、えーと、

前回の続きになります。


あ、あのー、あたしの文章の上に書いてある「視点なんちゃら」はあたしが書いてるんじゃないですからね?

そんな余裕ないって言いましたよね?



さて、あたし達は無事にホテルに戻りました。

麻衣ちゃんと一度別れて、あたしは軽くシャワーを浴びて荷物の整理などして・・・。



ディナーの時間は決まってるので、余裕みて宴席会場に向かいました。

ちなみにメリーさんは来ないそうです。

また街中をふらついてるんですかね。


なので、

麻衣ちゃんやダブルエルフ、カラドックにヨル、そしてケイジが集まった時点でお夕飯となるわけです。


え?

ご飯ばっかり食べてるんじゃないかって?

なんてこと言うんですか。

ちゃんと買い物とか雑事とかあるんですよ。

特に年頃の女の子には身だしなみだって必要なんですからね。

そんなもの人様にお見せするわけにもいきません。


というわけで夕飯のお話になるんですけど、

特にこのメンバー、時間にルーズな人間がいるわけでもないので、夕方の18時には全員テーブルに付くはずだったのですが、

肝心のケイジがいつまで経っても現れません。

5分くらいなら笑って済ませられますけど、10分、15分と遅れるようではこっちも何もしないわけにもいきませんからね。


ホテルの配膳係の方も、そろそろお食事を運んでも良いでしょうかと聞いてくる始末です。


 「全くヨルがお腹を空かせているのに、遅れてくるなんて万死に値するですよぉ。」


そう言えばいつの間にヨルは腹ペコキャラになったんでしょう?

ローゼンベルクで麻衣ちゃんに七つのお祝いプレゼントされた時からでしたっけ?

状態異常は全部消えた筈なんですけどね。


 「・・・おかしいな、ケイジが時間に遅れるなんて珍しいな、

 すいません、では配膳を始めてもらっても良いですか?」


仕方ないのでカラドックに仕切りを任せます。

ホテルの方も、ケイジの部屋に呼びに行ってもらいましたけど、声がけしても部屋の中には誰もいないかのようとの事でした。


 「あ、じゃあ、あたしが遠隔透視で覗いてみますよ。

 まさか居眠りしてるんですかねー?」


誰もが羨む便利能力を持つ麻衣ちゃんがケイジの部屋を覗いてくれます。

けれど・・・


 「あれ?

 おかしいな?

 部屋の中に誰もいない?」


え?

ケイジが部屋にいないって?


 「麻衣さん、それはケイジが風呂に入ってるとかというわけでもなくてかい?」


 「あ、は、はい、念のために今、

 お風呂もトイレもサーチしてますけど、部屋の中には誰もいません!」


麻衣ちゃんが男の子でなくて良かったですね。

もし性別が男だったら覗かれ放題ですものね。


でもおかしいですよ。

今朝ケイジ本人から聞いた話では、どこかに行く予定などなかったはずです。


仮に急用が出来て出かけるにしても誰かに伝えてから・・・


あっ、そう言えばみんな外出してましたっけ?


 「・・・いや、それにしても、誰かに伝言とか書き置きもしないで出かけるなんてアイツらしくない。

 みんな部屋にいなかったというなら、ホテルのフロントにだって言伝できる筈だ。

 しかも夕食までに帰ってくるならともかく、みんなを待たせておいて何の連絡もしないなんて・・・。」


カラドックの言葉で何か嫌な予感がしてきました。

ケイジに何かあったのでしょうか。


 「あ、部屋の中の荷物にベリアルの剣があります。

 ・・・やっぱり外に出かけた可能性はなさそうなんですけど・・・。」


あたし達は万が一の事を考えて外出する時は帯剣します。

ということは・・・?


 「一応ホテルのフロントにも聞いてみよう。

 ケイジが部屋の鍵を返して外出したか、

 それとも、ケイジ宛に誰か尋ねてきたか?」


ここはセキュリティもばっちりした高級ホテルです。

宿泊階に上がる階段には屈強なガードマンが、常時二人も立っています。

しかもガードマンの人は騎士のジョブスキルを持ってる人もいるそうです。

ケガをして本職から離れたり、年齢的に引退したりした人をこのホテルでは雇っているんですって。

流石の一流どころのホテルですね。

それだけしっかりしてるのだから、外部の人間が無許可で立ち入る事はできません。



そしてホテル側の回答です。

ケイジの部屋の鍵は返ってきてないし、

訪問客も誰もいない。

そして、もちろんケイジが出かけた姿を見たものは誰もいない、ということなのです。



 「なら、ケイジさん、ホテルの中を探検でもしてるんですかねぇ?

 もしかして道に迷ってしまったとかも考えられますですよぉ?」


ヨルは相変わらずのんきです。

もしヨルの言う通りだとしたら、帰ってきたらこっぴどく叱ってあげないとなりませんね。

でも流石にそれは・・・

ここは一つ、賢王カラドックに頼ることにいたしましょう!


 「・・・推理小説ばりにトリック考えろとかならともかく・・・

 ここは魔法有りの異世界だからなあ・・・。

 その気になれば窓からケイジを攫っていくことも出来そうだし・・・。」


 「空を飛べるってことだと、容疑者としてラプラスさんが有力になっちゃいますよね?」


麻衣ちゃんでなくてもあたしだってそう考えちゃいますよね。

でも今更世界樹の女神様もあたし達に用はないですよね?


 「あと浮遊スキルでいいなら魔族も容疑者?」


アガサが何気なく呟きます。

そうなるとあたし達の視線はどうしてもヨルに。


 「へ?

 た、確かに浮遊スキル使える魔族は多いですけど、ヨルはまだ浮遊スキルは持ってないですよお!!

 ヨルは無実ですぅぅ!!

 冤罪ですよぉ!!」


 「あ、いや、もちろんヨルさんを疑ってはないが、

 他の魔族が関与している可能性は?」


カラドックが言う通り、ヨル自身にケイジをどうこうできるとは思いませんけど、魔族の能力は侮れませんからね。

確かに他の魔族が暗躍している可能性はあるかもしれません。


 「そ、それはあり得るかもしれませんですよぉ。

 けどヒューマンの街に堂々と入り込める魔族なんてそうそういないと思うですよぉ。

 そもそもわざわざケイジさんを攫う意味って何なんですかねぇ?」


・・・ですよね。

ヨルの言うことももっともです。

別にケイジは魔族と敵対してなんかいないし、

魔族の方にしても、いきなりこんなヒューマンが治める国に、何の前触れもなくやってこれるとも思いません。


するとここで黙って話を聞いていたタバサの爆弾発言。


 「もしかすると魔王君と兎さんの色恋沙汰絡み?」


はあああああああ?

何言ってるんですかタバサはあああああっ!?


 「・・・魔王ミュラが恋仇に嫉妬してケイジを攫う?

 理由としてはあり得るかもしれないが、わざわざ攫うくらいならケイジを消す方が早そうなんだが。」


やめてください、カラドック、縁起でもない。


 「それに、そうだったとしても、それだったら、直接リィナさん攫ったほうが早くないです?」


ですよね?

麻衣ちゃんも同じ意見のようです。

ちなみにあたしに誰か接触してきたことも、そんな気配すら全くありませんでしたよ?


 「・・・まあ、でもこっちには麻衣さんがいるからね。」


お?

カラドックにはまだ余裕があるみたいです。

そしてその余裕の根拠は麻衣ちゃんと?


 「そうとも、麻衣さん、

 君の遠隔透視は場所の限定ではなく、

 ケイジ本人を探すことも可能だったよね?」


ホントに頼りになりますよ。

そう言えば、麻衣ちゃんは何度かメリーさんの居場所突き止めてましたものね。

さっそく麻衣ちゃんは目を閉じて再び遠隔透視モードを。


・・・あれ?

麻衣ちゃんの額に皺が寄っていく?

これってどういうことなんでしょうかね?



 「そ、そんな、お、おかしい・・・!」


あたしの背中を冷たいものが走ります・・・


 「「麻衣?」」

 「「麻衣ちゃん!」」

 「麻衣さん!?」


 「あたしの遠隔透視でケイジさんが見つかりません!!

 ま、まるでこの世界から消え去ってしまったかのように!!」




うそ。

 

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