第四百七十三話 ラミィたそは全てを解決する
評価! ぶっくま、ありがとうございます!
うおおおおおお、そして大量「いいね!」がああああああっ!!
そしてすいません!
またしても更新できませんでした。
この後の文章はその言い訳になりますので、
興味ない方は本文をご覧ください!
22日、半年ぶりに知り合いと四人で飲み会。
羊肉を食えるところ。
ビール一杯とワインのボトルをみんなで分けて飲む。
お酒自体そんな強くないので、ワインもグラス一杯。
家に帰り、甘いものが欲しくなり、冷蔵庫にあったメロンジュースごくり。
喉がイガイガするかな。
・・・もともとメロン食べるとアレルギーなのか、
喉がイガイガするのだけど、
いつも少し気になる程度なので特にどうということもなく。
翌日、
メッチャ寒い。
仕事で30分ほど外で出てたのだけどコート着てても寒い。
寒気がする。
カラダの節々が痛い。
これヤバくね?
いや、これは違う。
今朝、トイレ行ってお通じが出なかった。
アルコール含むいろんな毒素が体から排出されてないのだ、
と自己判断。
多分熱も出てるのだろう。
体温計のあるところに近づかない。
ようやく真夜中の2時ごろ体から痛みがなくなる。
汗で流れたのだろうか。
しかしまだお通じはない。
仕事が終わって家に帰る。
帰り道の冷気でまた寒気が。
ポカリとヨーグルトだけ買って飲む。
寝る。
ゲホンゲホン、
寝れない。
ポカリ飲み過ぎでトイレが近い、
でもお通じはない。
寝れない。
ずっと布団の中。
意識はたまに消失する。
けどすぐに起きる。
ゲホンゲホン、
トイレ、
ポカリ飲む、
その繰り返し。
いつの間にか朝。
そして出勤時間・・・
ここでロキソニン投入。
熱と痛みはこれでどうにか・・・
どうにか出来なかったらコロナかインフルエンザか・・・
会社に着く頃にはカラダの痛みもなく・・・
よし、熱もない。
喉だけゴホゴホ
後はロキソニン切れた後が怖いが
6時間経過、12時間経過後も熱が出る気配なし。
そしてついに
3日ぶりにお通じがポコンと。
まるで栓でもしてたみたいにポコンと。
その後普通に出たのでこれで何とか・・・
ただし結局眠れてはいないので、この辺りで眠気MAX。
仕事も最後の方フラフラと。
なんとか家に帰って爆睡。
いや、またゴホゴホと起きて。
今回は咳止め薬投入。
眠れないというほどでもないけども。
そんなわけでパソコンに向かう気力も失っていたのです。
<視点 ベルナ>
最初に思ったことは空が崩れてきたんじゃないかって。
そしてすぐにそんな現象など有り得ないと思い直す。
空って何もないから空だろうと。
上が崩れてきたのならそれは屋内の話だし、ここは屋内じゃないし。
そして現実はあたしの思考をそれ以上許してくれない。
更に二発。
同じような大量の岩石が、あたし達を囲んでいた魔物の群に向けて大音響ともにドドドドドドと降り注ぐ。
あ、これ、
土属性広範囲攻撃魔法のストーンシャワーだよな!?
そりゃすげぇ、
これなら、相手がゴブリンだろうとゾンビだろうと、ストーンゴーレムだろうと全て押し潰す。
しかも三発連続で放てるだって?
そんな冒険者はこのカタンダ村にはいない筈だ。
ならキリオブール辺りからの冒険者がたまたま間に合ったのだろうか?
あたしだけじゃなく、
ケーニッヒのおっさんも、他の冒険者もしばらく現状認識できなかったようだね、
まあ、それはスタンピード中の魔物も同じこと。
自分たちの認知圏外から岩石に潰されるなんて異常事態、魔物たちも混乱を起こし始め、あたし達への攻撃もストップしている。
「い、今じゃの!!
ここで一気に死に損ないの魔物どもを一掃するのかの!!」
「「「「うっ、うおおおおおおおおおおっ!?」
ようやくケーニッヒさんが号令を飛ばす。
冒険者たちも何が何だかわかってないよな。
でも反撃に転じるとしたらここしかない。
ならあたしも
「ウインドカッター!!」
敵が混乱してるんならなおさら、
不可視のウインドカッターは効果的だぜ。
もはや、腰がひけている魔物も他の冒険者たちの餌食だ。
そこでようやくあたしも周りを見渡す余裕が出来て、
さっきのストーンシャワーを撃ってくれたのは誰かと首を回す。
・・・あれ、周りには誰もいないよな・・・
陽も落ちかけて西陽になってるから逆光になって良く見えないせいもあるんだろうけど・・・
「べ、ベルナちゃん、魔力感知に切り替えるんじゃ・・・。」
あ?
そ、そうか、
さすがだよな、ケーニッヒさん。
あれだけの術を放てるんだ。
内在魔力はとんでもない人なんだろう。
あたしの拙い魔力感知に反応・・・
あ、これか?
うわ
なんだ、これ、バケモノじゃねーのか、
下手すっと、あの異世界からやってきたって言うまーちゃんより・・・
そこであたしはケーニッヒさんと同じ方角を見据えることが出来たんだ。
・・・
それは冒険者が共同で利用するトイレの屋根の上、
浅黒い肌に青みがかった黒髪の・・・うわ、胸デケェ、
てか、胸周りに巻いてる布って冒険者ギルドの旗じゃねーか?
なんでそんなもん巻いてんだ?
魔物に服でも破られたのかな?
ならしょうがねーよな、
緊急事態だもんな。
ん・・・
おかしいな、
下半身どうなってんだ?
ロングスカート履いてるのか、あれ?
そのうち「彼女」はあたしやケーニッヒさんの視線に気づいたようで、
あたし達に向かって満面の笑みを浮かべたのだ。
「へいへーい!!
そこの二人がケーニッヒさんにベルナさんだねー!
助太刀に来たよーっ!!」
うおおおおおお!!
この人が誰かわかんねーけど、
助かる目が出てきたぞー!!
ん?
隣のケーニッヒさんの様子がおかしい。
いくらいつも冷静に物事を見極めるケーニッヒのおっさんだって、ここはテンション高くなっていいはずだ。
それがまるで怯えてるように・・・
「な、ケーニッヒさん、どしたよ?
もっと喜んだって・・・。」
「べ、ベルナちゃんには、彼女が何に見えるのかの・・・?」
「あ?
な、何にって胸がメッチャでかい女性だろ?
ケーニッヒのおっさんだって巨乳好きだろ?」
「い、いや、そ、そこは否定しないけども、あ、あれ人間じゃないのかの・・・!」
は?
なんだって!?
人間じゃない?
そりゃ人間離れしたバストだけどさ、
ちゃんとあたしたちの名前まで呼んで・・・
あれ、待って。
人間と会話できる知能を持った魔物って・・・
まさか
ああ、あたしにもあのシルエットが何を意味するか分かってきた。
下半身に足が「ない」。
それすなわち
魔物の
「はい、そのやり取りさっき、エステハンさんておじさんとやったんで。
時間の無駄なんですっ飛ばしまーす!
ラミアのラミィちゃん、
麻衣との契約に基づき、この村の救済に来ちゃいましたよー!」
この妖魔はあたしにそれ以上の思考を許してはくれなかった。
それから
信じがたいことに、
あたし達を助けにきてくれたのは、妖魔ラミア。
人間の男を魅了してはその肉を食うと言われている恐るべき魔物だ。
その生態から人間と会話・コミュニケーションを取ることは可能だと言われているが、
しょせん魔物にとって人間など食糧に過ぎず、彼女たちと共生関係など不可能・・・
そう認識していた。
「あー、それ間違いじゃないんだけどー、
今のあたしは麻衣と契約してるから、人間食べちゃダメって言われてるのよねー。」
あたしはケーニッヒのおっさんと視線を合わせる。
うん、ヤバげなこと言われてるけど、この現状ではとてつもなく有り難い援軍には違いないわけで。
「麻衣ちゃんと契約ってことは、ワシらを助けることで麻衣ちゃんはおぬしに対価を払う事になるのかの?」
「あー、うん、今回はマジックアイテムの巾着袋貰えることになってるのー。」
マジかよ・・・。
このラミアの言ってることはあたし達にはよくわかる。
そこに嘘や間違いなんかない。
思わずあたしの目から熱いものが落ちてきた・・・。
「まーちゃん、バカだよ・・・
あたし達のためにそこまでして・・・。」
あたしより年下で魔物もロクに殺したこともないくせに・・・
そうしたら目の前のラミアが急に何かを思い出したかのように身を翻した。
いつの間にかその手には一本の綺麗な瓶が握られて・・・。
「じゃあ、最後のMPポーション飲むねー、
グビグビ・・・ぷはあ〜!」
MPポーション?
この村じゃほとんどお目にかかれないほどの高価なアイテム。
いや、今はそんなことどうでもいいよね。
まだ戦闘は続行中ってことだろう。
「じゃあ、まずはダンジョンの入り口をストーンシャワーで塞いじゃうね!
・・・ダンジョン内部への救援は諦めて貰うけど・・・」
え、それは・・・っ
「・・・止むを得んの、
スタンピードが収まるまでは封鎖するしかないのかの。」
そ、そりゃね。
もう無理だろ・・・
浅い層ならなんとか生き延びれる冒険者もいるかもしれないが、スタンピードの波に飲み込まれてそんな甘い希望なんて・・・
「まあ、麻衣たちが邪龍を仕留めちゃえば気にしなくていいんだけどね、『ストーンシャワー』っ!!」
え?
邪龍?
邪龍って
あああ、また思考がああああああっ!!
「はい、じゃあ、あとこれで周辺の岩盤も固めておいたから。
この硬さならロックワームも噛み砕いて出てこれないからね?」
えーと、
うん、
至れり尽くせり、とでも言うのか、
さすがは地属性の妖魔。
あたし達が予測もできずに迎え撃たなければならなかったロックワームの接近も、
ラミアの感知機能ではお見通しらしい。
地面の細かな振動は、全て蛇の胴体で直接分かってしまうのだそうだ。
そして、
オックスダンジョンの出入り口だけでなく、
その周辺の土地ごとアースクリエイト? っとかいうあたしも初めて見る呪文でどうにかしてくれやがったのだ。
なんてこった・・・
どうやら生き延びちまったみたいだな。
このベルナさんの悪運はまだ尽きちゃいなかったってことか。
ありがとうよ、まーちゃん。
なんかとんでもないバケモノと戦ってるみたいだけど、
元の世界に戻る前に一度はこの村に顔見せてくれよな。
ちゃんとお礼くらいは言いたいしさ。
それにダナンの奴だって・・・
「・・・信じられんの、
本当にこれで安心して良いのかの・・・。」
何だよ、ケーニッヒのおっさん、
まさか助かるなんて思ってもみなかったのかよ?
「不吉なこと言うのやめよーぜ?
まーちゃんがこの村に来てから悪かったことなんか一度もなかったろ?
あたしたちはまたあの子に助けられたのさ。」
「・・・そうじゃの、
そう思えばいいってことなのかの・・・。」
あたし達は今一度辺りを見廻す・・・。
犠牲者や怪我人も大勢出ちまったけど・・・
沈みゆく夕陽が村の景色を赤く染め上げていた・・・。
風もカラダを突き刺すように冷たい。
でもこれで、この村は・・・。
・・・ん、
何か周りが騒がしいな。
まるで祭りでも始まったかのような騒ぎだ。
もう、危機は脱した事が村中に伝わっていってるのだろうか。
あれ、
大勢の男の声で、
・・・なんか、
らみたそらみたそって合唱のような・・・
この後、あたし達は目撃することになる。
変わり果てた姿の村人たちを・・・!
ずっと夢と現実のさなか、
何か冒険者たちの物語を見ていた気がします。
キミら誰かね?
私の作品に出てきたキャラじゃないよね?
・・・いや、
もしかして
出てたのかな?
ああ、「彼ら」かな。
このまま私の記憶から消えなかったら彼らのエピソードでもいつか・・・