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第四百五十八話 連携(ヨル画像有り)

いきなりヨルさんです。

本人に背中の翼もお尻の尻尾もありません。

ただのアクセサリーです。


ポーズも公式から使ってますけど、

自分でポーズ決めた方が良かったな・・・

問題はそんな時間がなかったこと・・・。

挿絵(By みてみん)


VRoidバージョンアップ来ました。

新しいコスチュームが配布されています。

もうしばらくヨルはこれでいいか・・・。

<視点 ケイジ>


 「カ、カラドックさん、

 こ、これって大丈夫なんですか!?」


オレらが戦ってる後ろで、麻衣さん達の声が聞こえてきた。

あまり周りに気を取られる余裕なんかないんだが、

オレの目の前にいる聖騎士ゾンビとやらも、息をつかせぬほどと言うほど、やたらめったら攻撃的なようでもない。

・・・あくまでもこちらの様子を窺いながら攻撃を仕掛けて来ている。


 「カラドック、ここはスーパー魔導士ゼット戦士にクラスアップした私が・・・。」


この声はアガサだな。

スーパー魔導士ゼット戦士ってなんだ?


 「麻衣さんもアガサも心配要らない。

 それよりアガサには、もしこの戦いに不測の乱入者が現れた場合の対処を頼む。

 第一、あれだけハイスピードで交戦してる中に魔法は使えないだろう?

 それこそケイジ達にも被害が及ぶ。」


それはカラドックの言う通りだ。

アガサの腕は信用しているが、さすがに破壊力甚大のアガサの魔法が背後から飛んでくるのはいくらオレでも怖すぎる。

下手したら一撃で死んじまうからな?


 「それにアガサの魔力はなるべく対邪龍戦にとっておきたいんだ。

 二人とも、この『蒼い狼』の前衛陣が抑え込まれて不安なのかもしないが、

 視点を変えてみてごらん?

 今現在、敵の攻撃を全て防いでいることも確かだろ?」


 「・・・え、あ、それはそうですけど・・・

 で、でもあの人たちのスキルとかも不明なままで・・・。」


 「うん、その心配は私もわかるよ。

 けれど、本来、冒険者パーティーの一番の強みは連携なんだ。

 見てごらん、

 今、ケイジ達は完全に彼らを分断している。

 ・・・恐らくだけど、

 あの死体の冒険者たちに本当の意味での記憶と意識があれば、

 彼らなりの連携攻撃を仕掛けてくるはずなんだ。

 けれど、しょせん彼らを操っているのは邪龍。

 彼らのスキルを再現できるとしても、彼らの真価を存分に発揮するには至らない。

 ・・・だから注意するのは、さっきの私の話だけで十分だと思ってくれればいい。」



・・・全く好き勝手言ってくれるな、カラドック。

だが奴の言いたい事とオレらに何を期待しているのかはよく理解できた。

・・・ったく厳しい軍師だよな。



 「まぁったく硬いですねぇぇぇぇぇっ!?」


オレの右隣ではヨルと大盾持ちの大男が激しい打ち合いを続けていた。

大男は盾持ちというだけあって、積極的に攻撃を行っているわけではない。

時折反撃に出ているが、それも広い間合いの三又の矛で抑えられている。

ヨルも魔闘法でそれなりのパワーにも耐えられるしな。


その意味でヨルの方が優勢には見える。

けれどエンペラーギガントトータスの甲羅をもぶち抜いたトリダントゥでもあの大盾を破壊できない。


あの大盾もミスリルクラスの硬度を誇るのか、

いや・・・硬さだけの問題じゃないな。

盾の使い方が異様に上手いのだ。

ヨルの攻撃を角度をつけて捌くように工夫している。


それどころか・・・


 「きゃああああああああっ!?」


シールドバッシュ!!

ヨルの攻撃を受け止めるどころか、カウンター気味にはじき返しやがった!!

奴のクラスは神殿騎士だそうだが、重騎士クラスもマスターしているに違いない。

そしてヨル自身にダメージはないが、その態勢は大きく崩れ、大男を相手に致命的な隙を見せることになる!!


当然、その隙を見逃すはずもないだろう!

今までその場を動こうともしなかった大男が、メイスを振りかぶって前に出る!!

ヤバい!!


間に合うか!!

ベリアルの衝撃波!!


オレの咄嗟の一振りも攻撃力は殆どない。

けれど大男に直撃したようで、吹き飛ばされた男は片膝をつく。

その間にヨルは態勢を体勢を立て直すも・・・


 ヒュバッ!!


危ねぇっ!!

オレの目の前を聖騎士の剣がすり抜けていった!!

そうだよな、

オレが隙を見せればさすがにコイツも突っ込んでくるか。

しかもまた剣先が光っていたぞ!?

一撃一撃はオレよりパワーが劣るも、

さっきのスキルで瞬間的にでも麻痺させられてしまったら、

その後の連続攻撃を避けることが出来ない。


 「ヨルっ、無事か!!」

 「はっ、はぁい、ケイジさん、ありがとうございますぅぅぅ!」


 「そう何度も助けられない、

 その矛の優位性は遠い間合いだ、

 なんとか距離を取って、カウンターを喰らわないようにしろよ!?

 ヨルが大怪我をして悲しむのはカラドックだけじゃないからな!!」


ん?


・・・あれ?

返事がないな。

オレは目の前の敵を睨み続けているので、ヨルの反応がわからない。

視界の片隅で、

盾持ちの大男がようやく態勢を整えたばかりの姿はわかる。


おかしいな?

さっきは勢いよく返事したのに?


 「は、・・・はぁああああああ、ケイジさんっ・・・!」


おっ、ようやく返事してくれたか、

でもなんか声の様子がおかしくないか?

何かオレを責めるみたいな、それか狼狽えてるようでもあるし・・・


 「なっ、何考えてるんですかぁぁぁぁぁああっ!!

 ケイジさんにはリィナさんという大事な人がいるのにぃぃ・・・

 ヨルだってカラドックという一生を誓い合ったご主人様がいるんですよぉおおおおおおっ!!

 いくら命が懸かっている大事な場面だからってぇぇぇぇぇ、

 その人たちのいる前で、こ、こんな熱烈にヨルを口説くなんて、大胆過ぎるですよぉぉぉぉぉぉぉォぉっ!!」




あー

・・・ぇっとぉ・・・


オレはどう反応すればいいんだ・・・、

さすがに生死がかかっているこの状況でツッコミを入れる余裕がない。


カラドックは・・・

あっ、あいつ

またスルーしてやがるな。

なんて強力なスキルなんだ。

スルースキルって、下手すると最強のチート能力じゃないか?


オレもカラドックを倣うべきかと、スルーしようとしたら、

もっと恐ろしい事が起きてしまった。


 「ケイジさん、危ないっ!?」


麻衣さんの危機感知能力!

今度は事前に・・・って雷がぁああああああああああああっ!?


激しい衝撃と共にオレの足元に青い雷が落ちた!!

よ、避けることは出来たぞ、

でも、



雷撃なんてどこから・・・

左側から飛んできたよな?

左側って言えば・・・


うわああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!?

リィナがこっちを無表情な目で睨んでいるぅぅううううううううううっ!?


 「あ、ごめんケイジ・・・

 発動するタイミング、ミスった・・・。」


嘘だああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

絶対今のわざとだああああああああああああああああああああああああああっ!!


え、ちょ、リィナ、結構おまえ、そんな余裕が、

って、違う、そうじゃない、

さっきのやり取り、リィナも聞いてたよな?

あの話の流れでオレが悪いのか!?

濡れ衣だよな!?



 「・・・カラドックさん、やっぱりあたし心配です。」

 「・・・そうだね、ちょっと作戦見直さないといけないかもしれない・・・。」


カラドックさん、お願いします。

兄上、

国王陛下、

もう、なんとでも呼ばせていただきますので、あの子たち、何とかしてください。

 

カラドック

「最強のチート能力?

 ふっ、これこそ私が父の息子であるという証に他ならない。

 忘れたのかい?

 父上があのアスラ王の超絶サイキックをも払いのけた能力を。」

ケイジ

「あっ・・・」


シリス

「いや、あれはそういう能力ではないんだが・・・まぁいいや。」


麻衣

「だからケイジさん、そこで反応しちゃダメでしょ!」

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