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第四百十七話 やっぱりヨルはダメな子ですぅぅ

これでまた下書きが尽きました・・・。


明後日の休日でどこまで書けるか・・・。

<視点 ヨル>



このスキル・・・体内の魔力をいかに発動場所に集約させるかが肝なのですけどぉ・・・


その最大の深奥は、カラダの動きに合わせて自在に魔力を移動させることなのですぅ!

例えば、拳に魔力を帯びせて威力を増大させたところで、

そのパンチ力そのものは変わっていないのですぅ。


つまりは攻撃力=パンチ力+魔力の足し算ですよぉ。


けれど、パンチを撃ち込む瞬間!!

地面を蹴る足首、腰、背中、肩や肘の動きに合わせて魔力を乗せることが出来ればぁ・・・!

そして最後の一瞬だけ拳に魔力を集約・・・その破壊力はとんでもないことになるのですよぉぉぉぉぉ!!


えっ?

それって発勁じゃないのかってぇ・・・何言ってるのかわからないですよぉ!


そんな事どうでもいいんですぅ!!

話を戻しますですよぉ!!


こうなるとぉ!!

攻撃力=パンチ力(魔力×体中の各部位)+魔力となるわけですねぇぇ!!


(カラドック解説「ヨルさんの感覚的な話だから、この説明は気にしないで大丈夫。」)


そしてぇ!!

槍使いのヨルは・・・その魔力を・・・

槍の穂先にまで集約することができるようになったですよぉぉぉっ!!


この槍は、

グリフィス公国騎士団一般の支給品とはいえ、

ミスリル製で魔力の伝導も容易ぃぃぃ!

さぁぁぁぁぁぁぁぁあ、かめかめかめかめ、カメさんよぉっ!!

その分厚い甲羅ぁっ!!


ブチ砕いてやるですよぉぉぉぉぉぉぉっ!!





っ・・・ヨルは風になったですぅっ




魔力の練り具合・・・ダッシュ時の足の運び、魔力の移動・・・

スムーズですよぉ・・・


無重力状態、解いてもらって良かったですねぇ・・・


ダンジョンの床を踏みしめる感覚・・・はっきりわかるですよぉ・・・


いま・・・ヨルのカラダは全ての空気を斬り裂き・・・


辺りの音を置き去りにして・・・

もはや自力で起き上がれることもできない亀さんををををを・・・





この槍の穂先に全ての魔力を込めてぇぇぇぇ!!


うっりゃあああああああああああああああああああああああああっ!!






ダンジョン内に凄まじいぃ音が響・・・




木っ端みじん・・・






亀さんの甲羅を・・・



ぼっかりと大きな穴がぁ・・・


穴がぁ・・・





 「「「「「ヨル(さぁん)ーーーーーーーーッ!!」」」」」


あ~れぇぇぇぇ・・・?


みなさんの声が・・・聞こえて・・・  



ヨル・・・どうなっちゃったですかぁ・・・?








ああああ、カラドックゥゥ・・・

そこはぁ、そこはぁ、ヨルの一番敏感なところですよぉぉ・・・。

そんなところ触られたらヨルはビクビク痙攣しちゃうですよぉ・・・。

ええっ?


ヨルの中に入りたいですってぇぇ!?

そっそれはダメですよぉっ・・・!

ちっ違うですぅ、こっ、ここじゃダメなんですよぉ!!

せ、せめて大人の媒体に移らないと物語が削除されちゃうんですよぉぉ・・・


 「削除はダメですよぉ・・・アカウント停止はいけないことなのですぅ・・・。」



 「・・・一応、大丈夫みたいだね、

 何言ってるかはわからないけど・・・。」


 「ん、傷は完治・・・。

 後は目を覚ますだけ・・・。」


あれぇ・・・?

カラドックの声とタバサさんの声が聞こえるですよぉ・・・。

眩し・・・それに蒸し暑いぃぃ?


 「・・・あれ?

 な、なんでヨルが寝ていたですよぉ・・・?」


 「あっ、良かった、完全に目が覚めたみたいだね?

 痛いところはないかい?」


痛みは何もないですけど、何が何だか分からないですよぉ?

確か亀さんを攻撃したはずで・・・


 「あっ? カメさん、完全に死んでるですねぇ?」


見たらひっくり返ったままなのは確かですけど、

さっきまでは露出してなかった頭と手足が甲羅から垂れ下がっているですよぉ?

どうなっているですかぁ?


あれぇ?

ふと手元を見ると、ヨルの槍の先端が消えてなくなっているですよぉ!?


 「ヨルさんの技の威力がとんでもなさすぎたんだよ、

 けれど、それでもエンペラーギガントトータスの甲羅の一部を砕いただけで、

 貫通は出来なかった・・・。

 どうなったかというと、槍の穂先と甲羅が爆発したみたいになって、

 その破片をヨルさんが全身に浴びた・・・。」


あっ、そ、そういうわけだったんですねぇぇぇぇ・・・。

それでヨルは大怪我しちゃったわけですねぇぇ・・・。


 「次回から同じ技を使う時はプロテクションシールドかエアスクリーンをかけておいたほうがいいな。

 オレらもそこまで頭が回らなかった・・・済まない、ヨル。」


 「あっ、いえ、ケイジさんが謝る事じゃないですよぉ。

 でもどうやってその後、亀さん、やっつけたですぅ?」


 「麻衣さんが『この子に七つの・・・』っていうまた恐ろしい弱体化スキルをかけて、

 ・・・なんか、脱水症状・・・

 え? 熱中症? とかいう状態異常かかったところに、

 アガサの水魔法とカラドックの精霊術で蒸し焼き・・・ってところかな。」


いつもだと、氷系魔術つかうそうですけど、

今回はアガサさんの魔力がギリギリだったみたいですねぇ。

水系の方が魔力消費少ないですものねぇ?


 「それに・・・ダンジョンだと酸素が限られるから、大規模な炎系の術は使えないからね。

 硬い敵には温度異常が効率的さ。」


あ、それで周りが蒸し暑いんですねぇ・・・。

けれど、ヨルはまた活躍できなかったですねぇ・・・。

しかもまた槍を台無しにしているしぃ・・・。


 「起き上がれるかい、ヨルさん。」


カラドックが手を出してくれるですよぉ。

・・・嬉しいんですけど残酷とも思えるですよぉ・・・。

カラドックの優しさは、ヨルを女の子として見てくれてるわけじゃないのですものねぇ・・・。


でもヨルにはその手を払える勇気なんかないんですぅ。

大人しくカラドックの暖かい手を掴むしかないんですよぉ。


・・・そして


 「また武器をダメにしちゃったんですよぉ・・・。」


辛うじて・・・これ以上その事を考えたくなくて・・・

逃げるように別の話をするですぅ。


 「・・・ああ、そのことなんだけどね・・・。」


 「?」

なんか・・・笑ってるですか、カラドックぅ?

何かいい事でもあったんでしょうかねぇ?

それともヨルのことを嘲笑っていたりなんてぇ・・・



 「そこにあるモノ見える、ヨルさん?」

あっ?

違うですねぇ・・・。

一体なんでしょうかぁ?


カラドックたちの視線を追うと、

心当たりのない槍が落ちてるみたいですぅ?


 「あれぇ?

 ヨルの他に槍持ってる人いたですかぁ?」


 「・・・それがあのエンペラーギガントトータスのドロップ品みたいでね・・・。

 てっきり、私たちはクリュグ伯爵のところで新しい槍が手に入るかと思っていたんだけど、もしかしたらこっちが本命なのかもしれない。」


へぇ?

確かに形は槍に近いですけどぉ、

これって槍というか先端が三つに分かれているですよぅ?

三又の矛って言ったほうがいいんじゃないですかねぇぇ?

えっ、それも間違いなんですかぁ?





 「あああああああああっ!!」


 「「麻衣さんっ!?」」


急に麻衣ちゃんがその矛を見て叫び声をあげたですよぅ!!


もしかして鑑定かけたですかぁ?

ま、まさかっ、

呪いのアイテムなんてことじゃないですよねぇぇ!?


 「こっ、こっ、こここれ、これ!!」


 「麻衣さん!

 何を鑑定したんだっ!?」


 「ま、まるで密教で使うような・・・

 三鈷杵さんこしょ!?

 でもそれが、こんな巨大で、

 そして槍みたいに伸びてるなんて・・・あ、あ、あ!!」


麻衣ちゃんが何に狼狽えてるか分からないですけどもぉぉ、

もしかして、あれ、麻衣ちゃんの世界のアイテムなんてこと言わないですよねぇぇ!?


あと、ケイジさん?

なんか目が点になってないですかぁ?

お口もぽかぁんってだらしなく開いているですよぉ?




 「か、鑑定結果を言いますねっ!?

 アイテム名、トリダントゥ・レプリカ!!

 ウルトラレア・・・使用期間限定!

 『大地を守護せし者』を象徴する三又の鉾の模造品、

 レプリカと言えど、大地を揺する力を秘めた異世界由来のアイテムですっ!!」


 

ケイジ

「あ・あ・あ、あれ、オレが前世で手も足も出なかった、

アスラ王のっ・・・!?」

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