第三百七話 護衛騎士ブレモアの脱落
おおおおおお!?
ぶっくま、評価×2!! ありがとうございます!
ベアトリチェ殿の指摘に思わず周囲を見渡す。
私が妖精のことをずっと見てただとっ!?
そんな事がある筈ものか!?
有り得ない!!
私があの妖精に目を囚われていた!?
バカな!!
確かに私は女王よりあの妖精ラウネの世話をするよう仰せつかっていた!
そしてその世話とは・・・う
語るも悍ましく忌まわしい・・・
いや、だが、その行為自体は冒険者など私以外の者にでも可能だと、私はその役目から解放された・・・!
そう、私はもはやあの妖精に囚われる必要が・・・
なのに・・・何故、何故いまもあの妖精から目が離せない!?
まさかまだ私はあの忌まわしい妖精の呪縛から逃れられていないとでもいうのかっ!?
みんな・・・みんなして私を凝視している!
ゴミを見るような・・・それとも私に対し憐れみを?
「それはラウネのものじゃぁっ!!」
あっ、
あの可愛らしい彼女の緑銀の髪から淡い燐光が・・・。
綺麗だ。
目が離せない・・・。
私だけを見つめるつぶらな瞳・・・。
あの小さな手で私の背中に回された爪で突き立てられた小さな痛み・・・。
そうだ、
あの素晴しき時間は私だけのものだ・・・。
私が快感と共に全てを彼女の中に放出した時、
あの子はとても嬉しそうに笑ってくれたじゃないか・・・。
そう、あの微笑も私だけのもの・・・。
「まぁ?
この状況でその妖精は『魅了』をお使いになるの?
まさかこんな横やりが入るとは思いませんでしたわ?」
「これ、・・・ラウネよ、
さすがにこの場で仲間に対してそれはいかがなものぞ?
食料を奪われたくないという気持ちはわかるがの。」
んあ?
べあとりちぇとじょおう?
なにをいっているのかな?
それよりラウネたんのところにいかないと。
あのこがおなかをすかせてはたいへんだ。
はやくあのこのふくをぬがせてあそこがみたい。
たけのみじかいわんぴーすをめくりあげて
まっしろなかぼちゃぱんつをずりさげるんだ。
そこにはつるつるのたにま。
ぷっくらとしたもりあがり。
ちっちゃなわれめ。
あそこのなかにはいらないと。
だってあんなにもきもちがよいのだから。
「あ・・・ブレモアさん、完全に魅了されちゃってますよ・・・。
正気を失ってます・・・。」
ん?
うしろでだれかしゃべってる。
あのこはいせかいのようまなんだっけ。
でもだめだよ、わたしはラウネたんのものなんだから。
だいいちもう、そだちすぎだよ、おんなのこのかちは10さいまでだよね!
ああ、ラウネたん。
「えっと・・・マルゴット女王。」
「・・・何用か、ベアトリチェとやら・・・。」
「これ、さすがにまずくありませんですの?
この方はあなたの国の護衛騎士なのでしょう?
魔物に魅了されちゃったままで任務を全うできるのかって・・・
いえ、それよりさすがにこの状況は可哀相ですわ?
私が生命力と抵抗力を奪ってしまった一因はあるのですが、
私にも良心は有ります。
これは酷すぎますわ。」
なにげにひどいことをいわれてるきがする、
でもラウネたんといっしょならしあわせだ。
「う・・・うむ、
確かにこれはの・・・。
これ、ラウネよ、エサなら後で用意するからブレモアの魅了を解くのだ。」
「いやじゃっ!!
それはラウネのもの!!
さっきのでラウネはハラペコになってしまったのじゃっ!
早くごはんを食べないとひもじいのじゃぁっ!!」
ああ、そうだ、
このべあとりちぇがラウネたんのえいようをうばったんだ。
なんてわるいおんなだろう、
いけない、
このおんなからはなれてラウネたんのところにいかないと。
わくわく!
ラウネたんのきつきつのあそこのなかにはいるんだ!!
ゆっくりいれればどんどんおくまでのみこんでくれるぞ!
まるでべつのいきもののように!!
「・・・ああ、そういうことですの?
私のダークネスハウリングが妖精の生命力を奪ってしまったから、
彼女も必死なのですわね。
なるほど・・・私の元の世界のアルラウネといったところですか・・・。
理解は致しましたけども・・・。
仕方ありません、・・・闇魔法『ペイン』。」
あっ、べあとりちぇがラウネたんにまほうをっ?
「うっぎゃああああああああああっ!?」
ラウネたんっ!?
「・・・全く、妖精の分際で私の邪魔をしないでほしいものですわ?
まぁ、あなたのストーンシャワーでこの宮殿が滅茶苦茶にされたのも事実ですし、
それなりに痛い思いをしていただかないと割に合いませんわ?
それと、せっかくですからあなたの食糧とやらも奪ってあげましょう。
『ディスペル』。」
「やっ、やめるのじゃああっ!!
ラウネのごはんんんぅぅぅぅっ!!」
あ、わたしのからだをやわらかいひかりが・・・
はっ!?
あ、あれ、い、今のは・・・
私はまたもや辺りを見回す。
い、いま、確かに私は正気を失っていた。
見れば妖精ラウネが悔しそうな・・・それでいてさらに苦悶の表情を浮かべている。
間違いない、今のが状態異常の「魅了」だ。
私は妖精の魅了にひっかかっていた。
「護衛騎士のブレモア様、大丈夫ですか?
あなたは今、魅了に掛けられていたのでございますわ?」
私の腕をそっと細い指が触れる。
「ベ、ベアトリチェ様・・・あなたが私の状態異常を・・・?」
「はい、あんな犯罪とも言えるような幼い姿の妖精に魅了されていたなんて、
末代の恥とも言えるような、あなたがあまりにも哀れな状態でしたので・・・」
そう言ってベアトリチェ様は私の顔を覗き込む。
ああ、危ないところだった。
この方は私が妖精の餌食になるところを救ってくれたのだ。
なんというお優しい方なのだろう?
そして私はこの方に抱きしめられる。
そうとも、私の命はあんな妖精にくれてやるわけにはいかない。
この方だ。
この方なら私の全てを捧げてもいい。
きっと受け入れてくれるはずだ。
私の心の中の声が漏れてしまったのか、
ベアトリチェ様は優しく微笑んでくれる。
思わず私は自分の下半身をベアトリチェ様にこすりつけてしまった。
「まぁ、こんなに大きくなって。
・・・いいんですよ?
たっぷり気持ちのいい事いたしましょう?」
あ、私の下半身も漏れていたようだ、
ダメだ、我慢できない。
この方は聖母だ。
今から私は本当の意味で男となる。
あんな妖精と体を重ねてもそれは性行為ですらない。
ただ一方的に搾取される妖精の食事。
私は急いで自分の防具を外しにかかった。
このままではベアトリチェ様を抱く事が出来ない。
ガチャガチャ・・・ええい!
こんな時こそ、防具がうまく外れない!
はやく・・・はやくベアトリチェ様に・・・
ふぐうっ!?
よ、ようやく防具が外れたと思った瞬間・・・
股間に鈍い痛みが・・・ぐ、ああぁ
私は薄れゆく意識の中で・・・
誰かの声を最後に聞いた。
「・・・女王、すみません、
私の判断で・・・こいつ、もう駄目です。」
「すまんな、ニムエ。
そなたの手・・・いや、足を汚してしまって・・・。」
「・・・まぁ、痛そう・・・。
本当に可哀相に・・・この方、美味しい活躍は全然されずに退場なさるのですね・・・。」
そして私の意識は闇に飲み込まれたのである。
ベアトリチェは僧侶呪文も使えます。
さて、次の犠牲者は。