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第百二話 ぼっち妖魔は折檻する

1万PV達成しました。ありがとうございます!


・・・結局48時間勤務だよ・・・。

昨夜家について爆睡・・・そして今夜からまた48時間勤務・・・。

あいつ・・・インフルじゃないのか?

それともまさかコロナだったりした日には・・・!?


あたしのもう一枚の手札。

 「それと!」


 「まだ何かあるのか!?」

 「いえ!

 あたしは召喚士でもあります!!

 今から仲間を呼びますので、その子に攻撃をかけないでください!!」


 「「「召喚士だと!?」」」


後ろでゴッドアリアさんも驚いてるみたいだ。

でもあなたは自分の魔法頑張ってね。


 「召喚! ふくちゃん!!」

冒険者の皆さんの同意を待たずにあたしは術を起動する!!

足元から眩い白い光が吹きあがり、おなじみふくちゃんがやってきた!!


 「「「「おおおお!? なんだありゃ!?」」」」

 「ふ、ふくろう!? え? 違うよな!?」


順調にレベルアップしてるんだよね、ふくちゃんも。

獲物を丸のみしてるスネちゃんと違って、さすがにまだ魔物進化はしてないけど、

すでにその大きさがふくろうのそれではない。

たぶん、飛べる鳥の中でも最大の大きさだというコンドル並みに成長していなさる。

もう、あたしの腕では支えられないので、

ふくちゃんはあたしのフードが被った頭の真上にとまった。


お、おもいぞ・・・。

10キロくらいあるんじゃない?

ちょっと足元がよろけてしまうのはご愛敬。


そしてこちらの展開などお構いなしに、奴が来る。

 「そこ来ます! 離れて!!」



 「うおおおおっ!?」

あたしが冒険者の一人の足元に指差すと、

そのおじさんが前に転ぶような感じでロックワームの襲撃に避けることに成功。

いい反応です。


そして・・・

 「ふくちゃん! 獲物は奴!!」

ふくちゃんのオレンジの目にターゲットがロックオン!!

あっという間にロックワームは地中に潜り込んだけど、次はふくちゃんが迎え撃つよ!!


そしてその間に・・・。

実はこの作戦、自分で言うのもなんだけど、

ガバガバっていうか、かなりの力押しとも言える。

何しろぶっつけ本番の術として、起動するかどうかもあやふやなゴッドアリアさんに掛けるのだ。

自分でも無茶かなとは思う。

でもやるしかない。

そして成功率をあげるのがあたしの役目。


 「麻衣・・・!

 アタイはどうすれば・・・・!?」


ゴッドアリアさんが不安げな瞳をあたしに向ける。

でも、あなたの魔力なら出来る筈・・・!

頼みますよ、ゴッドアリアさん!

 「あたしの指差す方向にアースウォール・・・

 いえ、アースボウルと呪文の名前を変えてください!!」

 「はぁ!?

 そんなことしたら呪文自体成立しないぞ!?」

 「お願いします! 呪文に大事なのはイメージです!

 あたしが誘導しますのでゆっくり呪文を唱えてください!」


あたしはゴッドアリアさんの傍に寄り、地中の奥一点を指差す。

 「方角はここ。

 この先地中10メートル先に魔法の起点を設定してください!!」

 「え・・・あ、この先・・・!?」

 「ゆっくり・・・です、

 術式はアースウォールと一緒で構いません!!」


 「わ、わかった・・・

 『は、母なる大地よ・・・!』」


む、ゴッドアリアさんの体内に魔力が渦巻く・・・。

でもあたしが監視するのは・・・

 「ゴッドアリアさん、呪文を止めずに・・・

 でもゆっくりと・・・イメージを修正・・・

 もっと深く・・・アースボウルの起動起点を深いところに・・・!」


背後からマーヤ夫人の声が聞こえてくる。

 「ま、麻衣さん?

 あなた・・・なにを?」

 「マーヤ夫人、邪魔しねーほうがいい!

 嬢ちゃん、とんでもねーことやりはじめたぞ!?」


デミオさん、フォローありがとうございます!

今はあたしもこっちに集中したいから、他所に気を配る余裕はない。

まぁ、多少なりとも魔法の知識を持っている人は驚愕している事だろう。

普通の人は、ゴッドアリアさんの魔法がどこで起こっているのか感知すらできない。

でもあたしには視えるのだ!

 「ゴッドアリアさん!

 次の詠唱は『獲物を捉える檻と化せ』!!」ゆっくりと!!」


後ろと前方で驚愕の声が聞こえる。

 「じゅ、呪文を改変! ?そ、そんなことできるのか!?」


普通は出来ないんでしょうね。

でも、こっちで聞きかじった知識だけでも、高位の魔術師は新しい術を生み出すことができるっていうんだから、理屈では十分に可能。

さぁ、ゴッドアリアさん!!


 「え、『獲物を捉える・・・』」

うん、ゴッドアリアさんの魔力がさっきの起点から周囲に拡がっていく・・・!

 「そのまま・・・範囲を拡げて・・・お昼に造った食器のような・・・半球状のボウルを!!」


 「『お・・・檻とかげ!!』・・・あれ!?」



はぁ?

魔力散逸!?

なにやってんの!?

半円状に拡がりかけてた魔力が一瞬、トカゲみたいな形になって霧散しちゃったよ!?


 「じゅ、呪文間違えた・・・!?」


いや、どうして、これだけのセリフ間違えるかな。

 「ふくちゃん、ゴッドアリアさんの髪の毛むしっちゃって。」


「よし来た」と言わんばかりにふくちゃん羽を広げる。

 ブワササササ!!


 「ええええええええええええっ!?

 い、いだあだだだあだだっ!!

 か、髪は勘弁っ!

 オヤジも若ハゲだったっていうから・・・え、ちょっと!?

 いやあああっ!! 髪だけは許してえええええええええっ!!」



 「お、お前らホントに大丈夫なのか!?」

冒険者のリーダーさん、

すいません、自信なくなってきました。


そうそう、そこだ、ふくちゃん! 遠慮なく啄ばめ!!



 

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