第四話 まさかの依頼!?
朝になり俺は目を覚ました。
周りを見渡したがここはどこ?窓から見える景色は森林が広がりと鳥のさえずりが聞こえた。
まだ寝ぼけてる頭を揺さぶり無理やりに起こした。
テーブルには果物が器に入り並んでいて家は木の温かみを感じる作りで丸みを帯びた形状。
確かエルフの村に来たんだ、レイはようやく昨日の晩のことを思い出した。
「あっソファーで寝てしまったのか、」
ふと横を見ると床に座りながら俺の手を握り寝ているシスティーナがそこに居た。何故システィーナがレイの手を握りながら床に座りレイに体を預けるような形で眠っているか分からなかった。
戸惑いながらもそっとシスティーナの肩を揺すり起こした。
するとシスティーナはゆっくりと顔を上げレイを少しの間見つめながら目を手でこすっていた。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
システィーナは俺に微笑みながらそう言った。
こちらに来てからそんなに眠った記憶はないが現実世界でも寝不足な毎日だったのでここまで深い眠りに就いたのは何年ぶりだろうと考えた。頭もすっきりして爽快だった。
「あぁ、よく寝れたよ。」
システィーナは満面の笑みをしながら朝ご飯を作りに行ってしまった。
ただ疑問が残る、何故床で寝て手を握ってたか不明のままであったから後で聞こうと思い外を見た。やはりエルフ村はおとぎ話見たいな所で少し落ち着くと俺は思った。
システィーナの朝食は美味しかった、日本食ではないが、どちらかといえば洋食に近い食事でポポルの実と言う果物を使ったジャムみたいなペーストに少し硬いパンに残り物のサイノシシの肉を煮込んだスープそれに新鮮なサラダ。ヘルシーな朝ごはんだった。さすがに兜をとって食事をした。
システィーナは胃袋を掴むのが上手い女性だと思い感心していた時、リメントがシスティーナの家にやって来た。
システィーナは食器を片付けしにいっていた。
「レイさん、大変ですよ。」
うわー、また面倒くさい事かなと心の中で答えた。
「やだなって体から出てますよ、レイさん。」
リメントに見抜かれてしまったのも仕方がない。
本当に嫌なんだから仕方がない。
「リメントじゃない、どうしたの?」
システィーナも騒がしいので洗い物の途中で居間に現れた。
「そうなんですよ、大変なんです。先程グリッドのギルドマスターが来ましてレイさん居るか訪ねて来まして。今またせてる所です。」
「居ないって言っといて。」
即答で答えたレイ、直感で嫌な予感がしたからだ。
二人が何故見たいな顔しながら俺を見ていたが、普通誰だって嫌じゃん。だって面倒事だよ?皆なら分かるよね?と心の中で喋って見たが返事はなかった。
「会うだけ会いませんか?」
「会うだけはいい、話を聞くのは違う。」
俺は駄々を捏ねてみたが通用しない。
「分かったよ。会うよ。。(納得はしてないからね。プン☓2)」
リメントはシスティーナの家にギルドマスターを連れてきた。
「1日ぶりですね、レイ様。それにシスティーナさん」
「ギルドマスター、お久しぶりです。」
「まさかシスティーナさんの所に居るとは思いませんでしたよ。レイ様。」
「、、、、」
俺を見てシスティーナがリアに、何用か尋ねてくれたが、リアは耳が聞こえないようで、、てか俺をガン見してるーぅ。何その眼差しは、あんまり見ないでくれと普通なら言いたいが俺は最初から兜を被ってるので相手からは見えないのが幸いなので目を逸らしておいた。
数分後リアは諦めて、システィーナに話をした。
「先程王都ギルドから伝達がありとあるダンジョンの調査依頼があり、銅等級2名と銀等級2名計4名の冒険者メンバーが調査依頼を受け調査に入ったが、未だに連絡が無いとの事でギルド直々からの依頼が交付されグリッドの金等級2名並びに銀等級1名に依頼が来たのです。」
要するに行方不明者発見しろってことでしょ?って俺は思ったがどうも何かが引っかかる気がした。システィーナがリアに質問をした。
「行方不明者発見に帰還は分かりますが、何故に等級が上の冒険者に依頼が来るのですか?依頼と言うことはそれなりの額が加算されますし、この話は何か変では?」
システィーナは俺と同じ考えだった事に少しホッとした俺がいた。
「確かに、怪しい話だと思われても仕方がないこ事だな。ではここからが本題だ。」
どうせ死体が発見されたとか、ダンジョンには魔の種族が居るとかって俺は考えた。
「昨日夜中にダンジョン近くで銀等級の死体が発見された。」
やっぱりか、と思いながら話を聞いた。
「で、その死体の首から下が無かった。その首の横に印が書いてあって、その印はディアブロの印だったのだ。」
リアからその話が出た時は俺は疑った。
何故ならディアブロはこの世界に入る前に仲間とレイドで倒した龍だからだ。
システィーナが驚いていたが、先に声を出した俺がいた。
「嘘だ。あいつは確かに倒した、跡形も無く。」
二人は俺を見た。
「だから生きてる筈がない。誰かの嫌がらせだ。」
「レイさん、落ち着いて下さい。」
俺はいつの間にか立ち上がって怒鳴る様に喋っていて、それをシスティーナが止めてくれた。
「すまない。。取り乱した。」
「けど、、レイ様。事実です。」
「確かにここ何百年話にも出てきた事はありません。
ですが、蘇ったかなんかだとすれば!?」
「無理だ。銀等級と金等級では歯が立たない。」
リアが話終える前に俺は話した。
「グリッドに居るもう一人の奴には話したか?」
「いえ、まだ何も。」
「なら、言わないほうがいい。無駄死にになる。」
面倒事だが行くことにしたレイ、真相究明が必要だと考えた。もしこの世界がゲームと同じなら流石にまずい、放置しとくと災厄を招き入れることになるし、ここがゲームか異世界なのかを見定める必要があるとレイは考えた。
もしゲームと同じディアブロならレイ一人では勝ち目はないが異世界のディアブロと言う名の龍なら何故か勝てる自身もあった。
リアに行くことを伝え今すぐに旅の支度をしようとしていたレイにシスティーナが共に行きたいと言って来たが、死なせたくないので断ったが言うことを聞いてくれなかった。
リアも説得してくれたが聴こうとしなかったし、置いて行かれても追いかけるの一点張りで本当に危ないことを説明し、レイだけで対処できるか分からないことも告げたがシスティーナは言うことを聴かなかった。ため息をつき仕方ないので連れてくことにした。そこで一つ約束をした。
何があってもレイが逃げろと命令したら絶対に逃げることをシスティーナシスティーナに約束させた。
仮に逃げなかったとしても魔法で飛ばすつもりだ。
「旅の支度は出来たか?」
「はい。レイさんできました。」
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新たにパーティに「システィーナ」が加わまりました。
・・・・・・・・・・・・・・・
「すまない。レイ様。こんなことを依頼してしまい。」
「どうせ王都なんか最初から自分たちの等級が上の冒険者なんて、はなっから出す気はないんだよ。地方はどうでもいいからリアに依頼してきたんだろ。」
「まったくその通りです。私に力があればと日々思って。レイ様本当に」
「言うな、頭をあげろリア。そこまで思うなら俺が帰って来たら1杯奢れ。それでチャラだ、それが冒険者同士の依頼だ」
レイ達はリアから聞いていたディアブロがいる場所の詳細の地図を貰いダンジョンがあるグレコール地方にシスティーナと2人旅立って行った。
それをリアはエルフ村入り口でレイ達の姿が見えなくなるまで見送った。
「まったくレイ様は本当の冒険者ですね。私も尊敬されるようにがんばりますね。」
リアはレイ達に聞こえない声で語った。
見送った後リアは急いでグリッドのギルドに急いで戻っていった。
エルフ村を出て南西の方向にあるグレコール地方に向かった。
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