第十四話 フラグ回収しました。
三人は次の街フランクリンに歩いていた。
「何故氷龍はレイさんに会いに来たのですかね」
「わからん」
システィーナに言われたがこころに当たる節がなかった為に深く考えると泥沼にはまる為考えなかった。
「見るのじゃ、雪だるまじゃ」
リュースが指を指しながら言ってきた為に指した方を見たらフロストの群れだった。
「あれはフロストだよ、リュース。一様微精霊にあたるかな。」
フロストは微精霊だが精霊は気まぐれなのでそっとしとかないと厄介なことになる為リュースに言った。
「精霊の類かや、雪だるまじゃないのかや」
リュースは残念そうな顔をしながらレイの言うことを聞きながら三人はフロストに近寄らない様に歩いた。
だが何故フロストが大量にいるか謎だった、普段なら微精霊は集まらない為、不思議に思いながらまた厄介なことに巻き込まれる予感がしたが、思ったら負けだとレイは思うのを止めた。
フランクリンにやっと三人は到着した。
「ここがフランクリンか」
「大きい街ですね」
「美味しい料理はあるかや」
「リュースは食いしん坊だな」
「ですね。」
フランクリン街はエベレン山脈に一番近い街でアズール地方最大の街で通称氷の街とも言われている。
フランクリン街は四角の外壁で守られており門を抜ければ行商人や冒険者と騎士たちや色んな人種が入り混じっていて活気があった。街は良くアニメなどにある商人の街みたいに倉庫やたたき売りに、業務用でアイテムなど売られていた。
レイとシスティーナは二人でリュースをからかい始めたらリュースはいじけた。
「妾は食いしん坊じゃないのじゃ」
あまりにも拗ねるを通り越して怒ってしまった為二人でリュースに謝り少し悪いことをしたとレイは反省し、リュースの頭を撫でた。
「もっとするのじゃ。」
リュースは怒ってるんだか拗ねてるんだか分からない為に厄介なドラゴンだと思ったら心を読まれリュースは怒ってしまった。
「すまない、リュース機嫌を直してくれないかい?」
「いやじゃ」
レイとシスティーナは困り果て、どうしようかと考えた時露店に美味しそうな串肉焼きが売っていたのを目にしたレイは少し悪いことを思いつきシスティーナに話したらシスティーナも頷き、食いしん坊作戦を実行した。
「あっ!あそこに露店がありますよ、レイさん」
「本当だな、串肉焼きか美味しそうだな。」
リュースを見るとリュースはそっぽ向いて拗ねていた。
「食べようか、システィーナ」
「はい、頂きましょう」
「リュースはいらないのか?」
返事がない。
「そうか、入らないのか、仕方ないな。」
「この串肉焼き2つください。」
システィーナと二人で食べながら
「美味しですね」
「本当だな。リュースは入らないらしいからな」
リュースは地団駄を踏み
「妾も食べるのじゃ」
そう言いながらレイの串肉焼きにかぶりついた。
「なんだ、食べたいんじゃないか、なら機嫌を直さないかい。」
「わかったのじゃ。妾が悪かった。」
レイはリュースを撫でて串肉焼きを一つ買ってリュースにあげた。
リュースはニコニコしながら食べていた。
それを二人で見ながら微笑みあった。
そんなことをしながら宿屋につき部屋に入って三人でこれからの話をした。
「この街で最後だから準備をちゃんとしないとな」
「はい。必要な物は明日買いにいきましょう。」
「妾は串肉焼きが食べたいのじゃ」
リュースはあの串肉焼きが気に入った様子だった。
「氷龍ギアスか、寝てたから会ってないな俺は」
「確かにそうですね、」
「いきなり現れたりしてな」
「今僕を呼んだ?」
レイの後ろにギアスは突然現れたのでびっくりして椅子から立った。
気配もしないで背後に立つギアスは微笑みながら礼儀正しく挨拶をしてきたのでこちらも挨拶をした。
「起きてる時に会うのは初めてだね、氷龍のギアスって言うんだ。よろしくね。」
氷龍ギアスは水色の髪で服は人気ラノベのスライム見たいな格好だった。
あまりにも礼儀正しいのでリアルの世界みたいにお辞儀し、名刺を出そうとしたがここは違う世界だと気づき少し恥ずかしくなった。
「それで僕を呼んだみたいだけど何用かな?」
いやいや呼んでないから、ただ雑談の中の会話に名前が出ただけだからとレイは心の中で喋った。
「呼んだ訳ではないが、来てもらったので話がしたい。」
レイは冷静に喋ったが中はパニックになりかけてた。
何故現れたのか、レイに何用か、はたまた戦いに来たのか色々頭で考えてた、うかつな事は言えないので発言だけは慎重にしないといけないと思った。
「そう、それでなに?」
「巫女の聖杯が必要なんだ。」
「即答だね、話には順序があるのにせっかちなのかな?」
ギアスの言う通りであったが、レイの頭はパニックで先に出た言葉がそれだった、口下手とかコミュ障とおもわれたくないので意地を張って要件だけ伝えた。
「せっかちな冒険者だね、君。巫女の聖杯は君にあげよう。」
レイは素直に喜べなかった、あっさりあげるって言われても何か裏があると思ってしまうのが人間だ。
なのでレイはギアスに裏があると仮定して話をした。
「で、その対価は?」
「感がいいね、君」
やはりだった。
やだな、聞きたくないけど聞かないと貰えない。
また面倒な事を依頼されてしまいそうでやだったがあれがないとレイは呪いのせいで死んでしまうから下を向き考えた。
どうせ住処が魔族に支配されたとか、厄介なモンスターとか討伐しろと言われたらまったく面倒な事だと思ってしまった。
「おや。察しがいいね君」
レイは首を傾げギアスを見た。
「君の考えてることだよ。まさしく魔族に住処を取られたんだ。だから一緒取り返してくれないかい?」
レイは「えー?」と心で叫んでしまった。
「これが、、フラグ回収か。」
レイ以外の三人は首を傾げた、フラグ回収と言う言葉がわからなかった為である。
よくあるアニメでのフラグ回収をやってしまったレイはため息を吐いたがフラグ回収を初出来た嬉しさと面倒くさいので心が入り混じっていた。
またもレイは面倒な事に巻き込まれ日々生きるのであった。
神が居るのならばレイは苦難の後には何があるか聞きたいほどだった。
氷龍が勝てない相手に何故レイが勝てると評価して尋ねて来た理由も聞いたが秘密にされた。
リュースは龍は嘘は言わない、だから安心出来ると言うがまず疑うとこから始まるのが人間である。
リアルの世界でも挨拶はするが腹の中ではどう思ってるかなど相手との腹の探り合いばかりで毎日神経を研ぎ澄ませなきゃやってられない、弱肉強食とは言ったものだと社会にでて痛感した。甘い言葉は社会にはない。
毎日働きアリ、せっせと働き巣に戻り寝るが呼び出されれば休日でも電話対応や出勤、気が休まるのはベットだけだった。
この世界では違う人生またラブコメ見たいな要素など期待したレイ。
まあ、リアルの世界よりましと思った一日だった。
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