第十二話 村に到着そうそう厄介な事に、、
フレイ村に到着した三人は宿屋を探した。村に入り何か違和感を感じた。広場には人が居なく活気がなかった。気になったが知らないふりして宿屋に入った。
「すまんが宿泊を。」
「いらっしゃい、今は人手がないので食事は提供してませんがよろしですか?」
店主はそう言ったので仕方ないと思い2部屋取って食事ができる場所を聞いてその場所に言った。
食事出来る場所の外見はグリッドやブレンドとは違い小さかった。
扉を開け三人は雪を服から落とした。
「いらっしゃいませ。空いてる席にどうぞ。」
そう言われ空いてる席に座ったが、周りの人に元気がなかった。
うつむいてテーブルに座る人、やはり何かあるとレイは思った。関わらないほうがいいので首を突っ込む事はしなかった。
メニューを見ると品が少なかったが雪の地方の村はこんなもんだと思いながらメニューの品を頼んだ。
「何か皆元気がないですね。」
「確かにおかしいのじゃ。」
二人はそう言いながら食事を取り始めた。並んだ品はポトフに似た料理にパン2切れとチーズが並んだ。
二人の話を無視し、レイはまた面倒くさいのは嫌だと思い知らんぷりした、がこの世の中は許してくれなかった。
「ギャオン、ギャオン」
何かの声が遠くから聞こえたら周りの人が怯えていた。
テーブルの下に隠れる人に神に両手を合わせ拝んでる人、先程の外から聞こえたモンスターの声は明らかにゲームでも聞いた事がある声、レイはせっかくの食事なのにと深くため息を吐いた。
テーブルに座っていた男性は頭を抱えながら「またかよ。こないでくれ。」と言い怯えていた。
仕方ない、レイは食事を止めせっかくの食事が冷めて美味しくなくなる、こんな時に来た不届き者を出迎える為に外に出ようとした。
「危ないから出ないほうがいい。旅の方。」
店主にそう言われたが冒険者だと伝え外に出た時、鳴く声は空から聞こえ上空を見た。やはりワイバーンだった、群れが村に被害を出していた。村の家を崩壊させたり至るところに火が回っていた。
「この小童どもめ。」
リュースは怒りだした。
システィーナとレイは冷静に行動を開始し、ワイバーンと戦闘開始した、その時リュースは空に飛びワイバーン一匹に対して炎のブレスを当てワイバーンは燃え落ちた。
それをレイは見てやはりリュースは強いと思った。レイもワイバーンと戦ってるのでよそ見はあまり出来ないし、魔力を使えない。使えば侵食が早まる危険性があった。
魔力さえ使えば簡単なのにと思いながらも剣で戦い、ワイバーンはレイをブレスで攻撃したり体当たりをして来た。システィーナも弓矢でワイバーンと戦っていた。
飛んでる敵は今のレイにとっては相性が悪い、魔力さえ使えれば簡単に倒せるものの、回避したり盾で受け流し近づいたら剣での攻撃しか出来なかった。
その時、ワイバーン2匹のブレスがレイに向って放たれやばいと思いスキルを使用し攻撃を防いだ途端腕に激痛が走り膝を着き腕を押えた。
「うっ。」
腕の侵食は悪化した。それをリュースは見逃さなかった。
リュースは怒りワイバーン2匹に攻撃を放った。
「おのれ、旦那様をよくも、、」
リュースは上空で凄まじいオーラを放ちリュースの上には大きな魔法陣が現れ、火球が魔法陣から放たれワイバーンを木っ端微塵にした。
リュースの使った魔法は広範囲攻撃だったが火球はリュースが自在に操作し、ワイバーンに当てていた。
ワイバーンを倒したリュースは直ぐ様レイに駆け寄った。
「旦那様、大丈夫かや。痛いかや?」
「レイさん大丈夫ですか?」
システィーナも見ていとレイに駆け寄りレイを心配していた。
システィーナは少しでも痛みが和らぐといいと思いレイの腕に治癒魔法をかけた。
「氷龍よ、何してるのじゃ、自分の群れも統率出来ないのかや。」
リュースは激怒した。
今まで見たことないくらいリュースは怒っていた、レイは腕は痛いが動けるのでリュースに怒りを鎮めるようにレイは言った。
村に来たワイバーンを全て討伐し、食事していた店にはいった。
「あんたら、すごいな。」
「ワイバーンを簡単に倒したのかよ。」
店の中にいた人はレイ達の戦いを見ていたらしく、扉を開けるなり近寄って来ては感謝の言葉や嬉しくて外にでた者もいた。
少し立ってから騒ぎを聞き駆けつけた者がいた。
それは村長だった。村長はレイ達に感謝し何かお礼をしたいとのこと、だがレイは断り冒険者なら当然と話した。
宿代はただになりこちらとしては嬉しかった。何故か料理も再度出てきた。村人達に囲まれながら宴会見たいな騒ぎで食事を三人は取りその後に部屋に戻った。
夜になり部屋で腕を見ていたレイ、少し痛く痺れがあった。
トントン
「入ってもいいかや?」
リュースが部屋を訪ねてきた。
扉を開けリュースを部屋に入れ何用か尋ねた。
「腕を見せてくれるかや?」
リュースの尋ねて来た理由はやはり腕の侵食具合を確認しに来たのだ。レイは素直に腕を見せた。
リュースは腕を見るなり何かの呪文見たいな言葉を発した瞬間腕に紋章見たいなのが浮かびあがった。
「これは?」
「侵食を遅くする魔法じゃ、あまり効果あるか分からんのじゃ、済まない旦那様。」
「ありがとう、リュース嬉しいよ。」
そう言いながらリュースの頭をレイはなでたらリュースは目を瞑りニコニコしていた。
腕は先程より痛みが和らぎ痺れは殆どなかった。
リュースはそのままベッドに入ろうとしたが止めた。
「旦那様はケチじゃ」
いやいや、普通に駄目だろ、最近大人しくなったと思ったらまた良からぬことを、ベットから引きずり降ろした。
リュースは観念し、部屋に戻っていった。
俺は腕をまた見ながら紋章を触った。これは何なのだろうと考えていた。
コンコン
また来客が来た。
今日はやけに人の出入りが多いとレイは思いながら扉を開けたら今度はシスティーナだった。
やはり腕を心配して来てくれたらしい、少し話をしてシスティーナは部屋に戻っていった。
「今日は来客が多いな。」
独り言を言いながらベッドに沈んだら唐突に睡魔が襲ってきて眠りに落ちた。
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幻惑を受けました。
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「レイ、、レイ。」
誰かが俺を呼んでいる。
夢かな、でも違う気がする。
俺はベッドから起き声の元を探った。
階段を降り見渡した。
「こっちだよ、レイ。」
また声が聞こえそれは外からだったので扉を開け外にでた。
何かに誘導されてると思いながらも足は止まらず宿屋を抜け夜の外に出ていった。
やはりこの地方は寒いと思いながらも声の方に歩いて行き少し村から出た所に誰かが立っていた。
暗くて分からないが聞いた事のある声がした。
とても懐かしい声、、、
「レイ、こっちに来て。」
レイは言われるがままに歩いてった時、そこには一緒に冒険したかつての仲間が立っていた。
「サユリ姉、、何故ここに。」
レイは走り近寄った。
「サユリ姉もこの世界に来てたのかい?」
「レイ、久しぶりだね。元気?」
「元気だよ、それより聞いてくれ。俺仲間が出来たんだ。」
「そう、良かったわね。けどまた一緒に冒険しない?」
「えっ、今は仲間と旅をしてるんだ。」
「レイ、こっち来て。見せたい物があるの。」
レイはサユリ姉の言うがままに後を歩いてついて行った。
「何処までいくんだよ、サユリ姉。」
「もう少しで着くわ。」
そう言いながら雪の上をサユリ姉の後に続いて歩いた。
「そう、もうすぐ」
「何を言ってるんだい?サユリ姉」
「もうすぐ分かるわ。」
そう言いながら歩いて付いて行こうとした。
「コネクションファイヤブレス。」
炎の渦がサユリ姉に当たり燃えた。
「旦那様、離れるのじゃ。」
レイは何が起きたか分からずいきなり空を飛んだ。
後ろを見るとリュースがレイを持ち上げ空を飛んでいた。
「リュース何故ここに?それよりサユリ姉が炎に、」
「旦那様、あれは幻じゃ。目を覚ますのじゃ。」
そう言われ炎の渦が消えた途端、中から声が聞こえた。
「レイ助けて、熱いわ。」
「耳を貸すんじゃない、旦那様。」
「ちっ旦那様が惑わされてるのじゃ、仕方ないがすまない旦那様。」
リュースはそう言いレイを気絶させ、地面にそっと置いた。
「よくも旦那様を、正体をあらわすのじゃ。」
そう言うとサユリ姉は笑った。
「ふふふ、あははははは、お前にはバレてしまったか赤龍よ。」
「バレバレなのじゃ。その匂いといい、胸糞悪いのじゃ」
サユリ姉は形が分かっていった、そして現れたのが魔族だった。
「やはりじゃ、お前はサキュバスなのじゃ。」
「うるさいドラゴンめ、もう少しで殺れたのに、」
「旦那様を罠にかけ、もう我慢ならんのじゃ。」
リュースはそう言いながらサキュバスに攻撃を仕掛けた。
「リザレクションスピア」
リュースは詠唱なしで魔法をサキュバスに発動し、針状の矢がサキュバスに襲い掛かった。
「ちっ、うるさいドラゴンが」
サキュバスは全て避けれなく少しスピアがかすった。
「ライトニングスピア」
次は稲妻の矢がサキュバスを狙い、サキュバスの翼に当たった。
「うっ、このやろー。ザバンシーオブレイン。」
サキュバスが魔法を唱えると辺りから超音波らしき波動がリュースを襲う。
「戯けが、妾に効かぬ。エンドレストファイヤー」
リュースが炎の玉を投げつけサキュバスは回避したが
「あまいのじゃ、エンカウントコントロール。」
避けたサキュバスの後方に飛んでいった炎の玉が戻ってきてサキュバスに当たった。
「うがぁぁぁぁ、助けて。」
「慈悲などない。そこで灰になれ。」
「紅蓮の炎よ、我の声に力を貸せ、デスファイヤーブロー」
詠唱を終えたリュースの頭上にまた一段と大きい炎の玉が浮かび上がりサキュバスに当たり灰になってサキュバスは消えた。
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幻惑が解除されました。
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「旦那様、旦那様。」
また誰かが呼ぶ声がした。
目を開けるとリュースが居た。
「何故リュースが居るんだ?たしか俺は、、」
「旦那様が見てたのは幻じゃ、魔族の罠にはめられたのじゃ。」
リュースは全て説明してくれた。
宿屋でレイが夜中に階段を降りて行ったので声を掛けたが反応が無く、レイの体から魔族の匂いがしたので異変に気づき俺を追ってきたらしい。
リュースにお礼を言って村に戻った。
俺の油断が招いた事件なので反省をし警戒を怠らないように心がけることを誓った。
リュースが居なかったら俺は殺られて終わってた。
第二の人生バットエンドになりかけたがリュースが助けてくれた。信頼できる仲間がいて本当によかったと思えた。
「これからもリュースよろしくな。」
「もちろんなのじゃ、旦那様。」
リュースは何かして欲しそうな顔しながらニヤニヤと俺を覗き込んできた。
流石に今回は無視出来ないので頭を撫でて村まで手を繋いであげたらリュースは喜んでくれた。
宿屋に戻った時は上機嫌で俺の部屋に入ろうとしたのでそこは止めた。
「ぶー。旦那様の生簀、、でも進展があったからいいのじゃ。」
と言いながら自分の部屋に戻った。
何が進展なのかは分からないが俺も部屋に入り眠りに付いたが索敵をし、周囲に何かないか確認してレイ危険が及ぶ場合に危険を察知してくれるゲーム内では割と活躍してくれるアラーム人形、通称アランちゃんをベットの横に設置して眠った。
読んでいただきありがとうございます。
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