第十一話 アズール地方に到着
レイ達はアズール地方に入って最初の街に寄った、名前がブリッジ街と言うらしい。
ブリッジの街は一面雪景色、家などはグリッドと同じ作りだが
アズール地方は季節が無く一年中冬なので、看板には氷柱があったりお店の前には雪だるまがあり、雪だるまはどの世界でも共通なんだとレイは思った。ふとレイはリュースを見たら震えていた。
「旦那様、寒いのじゃ」
リュースとシスティーナはブルブルと震えていたので服屋に入り服を買った。
買った服は防寒着でダウンジャケット見たいな服と手袋を二人は着て少し冒険者に見えなくなった。
「何かごわごわするのじゃ」
まったくドラゴンは口がうるさいと思いつつ宿屋を探しながら情報がないかと調べた。
宿屋に入り部屋を取ってからまた街に出て散策しながら聖杯について情報がないか聞いて周ったがあまりに収穫はなかった。
もう少し近くの街に行かないと収穫ないと思い二人と昼食を取った。昼食は温かいコンポタージュ見たいなスープにグラタンに似た食べ物とパエリアの様な品が出て来た。味はリアルの世界と全く同じ味がした。少し観光をしようと提案したら二人共喜んでいたいるので良かったと思った、、が、、、
「こら、リュース、レイさんから離れなさい。」
そう、リュースは今俺の手を握りいわゆる彼氏彼女見たいな繋ぎ方をしていた。
レイはここに来るまでにリュースに色々され過ぎて驚かなくなり、免疫が付いてしまった。
「なんじゃ、羨ましいのかや。」
「そんなこと、、そんなことありま、、せん」
リュースはシスティーナをからかい始めたので仲裁に入った。
「リュース。手、繋がないから」
リュースはあっとした顔しながら残念そうにしてシスティーナは逆にざまーみろ見たいな顔していた。
本当に愉快な仲間が出来たと思いながら露店で串焼きを食べたり武器を見たり道具を見たりした時にシスティーナはリュースに話をした。
「そういえばこれ見てください。レイさんに買ってもらって付けてもらったんですよ。」
またこの子達はと思いリュースを見た。
たかが飾りで何でこんなに言い争いをしているんだろう、周りの目が気になり過ぎて恥ずかしいレイはどうしたら静まるか考えた。
「ぐぬぬ、、旦那様妾にも妾にも買ってけろ〜。」
何故訛ってる?東北弁?と思いながらもうるうるした瞳で見てくるので仕方なく買ってあげた。
リュースには飾り物では無く扇子を買ってあげたら子供みたいに喜んでいたがシスティーナはむっとした顔していて、何だか子供の張合いを見てる気がした。
何だかかんだで夜になり宿屋に入った。
部屋は別だからと言ったら二人はこれまた残念そうにしてたがリュースには忠告した。
「絶対に入ってくるなよ。」
リュースは拗ねてしまったがこれもまた俺が危険を感じるので仕方ない。
部屋に入って防具を脱ぎ私服に着換え夕食をとりに部屋をでてシスティーナたちと合流した。
「旦那様は、、素顔も素敵で妾を何度キュンキュンさせるのじゃ」
また訳わからないことを言い出したリュースの顔をみると目がハートになっていて、はぁはぁと息をしていたので武者震いがした。
階段を降り宿屋の食堂に行き席に座った。
コソコソ
「見てあの人格好良くない?」
「確かに、声かけてみない?」
そんな会話が聞こえたが気にしないで注文しようとしたら二人はからはおかしな空気が流れ始めた。
「旦那様に触れるでない。ゴミ共が灰にしてくれる。」
「レイさんに触れたら切り落とします。」
いやいや二人共殺気出しながら喋らないでね、雰囲気が、、場が持たないからと思い二人を注意した。
二人は静かになりようやく場の空気が軽くなり注文した。
アズール地方の料理はスープに具が入ってる料理が基本らしい、俺から見れば鍋だなって思ってしまったが味付けも鍋そのものだった為に何処か懐かしい気持ちになった。
二人も初めての料理だが美味しそうに食べていた。お腹もいっぱいになり宿屋に戻ることにした。
「旦那様、お金はいいのかや?」
リュースは知らないらしい。
冒険者はギルをギルドに置くことができ後払いが可能なのだ。だが条件がある、その条件は銀等級以上の冒険者に限る。
まぁそんな事しなくても俺はギルが有りすぎるからなって思いながらお金の説明と冒険者の等級について説明した。
「ほぅ、やはり旦那様じゃ。人間も旦那様の強さを知ってるのじゃな。」
リュースなりに納得したらしいが、金が最高等級じゃないことを言い出したら怒ると思うから言わないでおくことにした。
□■□■
レイ、仲間が増えてよかったね。
ブリザードドラゴンは強いよ。
頑張って。
□■□■
一夜明け宿屋を出た三人はブリッジを後にした。
外は雪だらけにおまけに歩きにくいし、子供の頃は何が楽しくて外で遊んでいたのか、大人になれば雪のせいで渋滞や事故おまけに電車の運転見合わせで会社に遅刻、遅刻すれば上司にどやされ嫌味を言われただ謝るばかり。
何がコンプライアンス違反だよ、平気でどこもやってるからね。おまけに何が働きやすい改革だよ、ただ苦しめてるだけサービス残業当たり前の会社、レイは現実の世界を思い出して嫌気がさした。
「次のは確かに村があります。フレイ村だった気がします。」
システィーナは地図を出し確認していた。
レイは気持ちを切替今は異世界に来たんだ。楽しい人生にしないとと、自らを励ました。
「どのくらいで付きそうだい?」
レイはシスティーナに尋ねたら2日程らしい。そんなに距離がないと思いながら歩いた。
横目でリュースを見ると疲れたのかレイ達に少し歩きが遅れていた。
「旦那様、妾は歩きが疲れたのじゃ」
リュースは疲れたと言うがまだ3時間程しか歩いてなかったかが急ぐ旅ではあるが急がは回らんと言葉もあり休憩にした。
直ぐにアイテムカバンから焚き火の為に木炭や備長炭を出し火を起し暖を取った。
「ふぅ、歩きはしんどいのじゃ。」
「確かに歩きは疲れるが体力もつくし一石二鳥だ」
レイはそう言うがリュースは納得行かなかったらしく、
ジタバタしながらレイに文句を言った。
「妾は飛べるから旦那様を飛んで運べるのじゃ」
リュースは自信満々に言い出したがそれでは冒険じゃない、初めて行く場所には歩きが醍醐味。テレポートやフライなどの魔法を使えば楽だが何の経験も積めないので拒否した。
システィーナも俺に同意見だったらしく、リュースに説明したが聞く耳を持たなかった。
少したったので旅を再開しようとしたらリュースが駄々をこねて歩けないと言った。
「はぁ、仕方ない。リュース飛んで行ってもいいぞ?後から追いつくから」
そうレイは言ったらリュースは拗ねながら立った。
「歩けばいいのじゃろ。歩くのじゃ。」そう言いリュースは歩き出したのをレイは見たが何かおかしい歩き方だったので足元を見た。
リュースは下駄に似た靴を履いていたので足が擦れて赤くなっていた。寒いからと防寒着は着せたが靴までは確認しなかったレイ、龍なので足は大丈夫なんだろうと勝手に判断していた。
「リュース、足が痛いのか」
「さっきから言ってるのじゃ。」
リュースは涙目になりながら怒鳴ったが、可愛そうなのでおんぶしてあげた。
リュースの顔は見れないが雪の中を一人背負って歩くのは少ししんどかった。
システィーナは平気かと思い見たら普通に雪原を歩いていた。
システィーナは最初からのブーツを履いていた。
「旦那様、疲れたかや?」
「大丈夫だ、村まで背負ってやる。」
「流石旦那様、後で、、」
「いやいらん。」
大体言う言葉はわかるので途中で話を切った。
だいぶ歩いた時吹雪になりに始めたので、遭難しない為に近くの洞穴に入って休憩した。
辺りは風が強くなって雪が横に向かい流れていた。
言わいる吹雪、吹雪では遭難しやすいし、前が見えないのでは何処を歩いてるかも分からなくなる為に体力も消耗してしまう。
「吹雪きましたね。周りが見えない。」
「確かに人間では見えないじゃろうな。時にエルフまでも駄目なのじゃな。」
システィーナとリュースの口喧嘩が始まったがいつものことなので止めなかった。
俺は焚き火を見つめながら腕の感触を確かめていた。少し痛くなってきて痺れも出てきた。
指を握っては開きを繰り返し確かめた。
「旦那様、、もしかして腕が痛むかや?」
口喧嘩をしてたリュースは俺を見て言ったらシスティーナもこちらを見た。
二人は心配して歩みよって来た。
二人には大丈夫と話システィーナはホッと胸を撫でおろしたがリュースは俺を見ていた。何か言ってくる訳でもなくただ見ていた。
そのうち見なくなりその日は眠る事にした。
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「旦那様、またまじないをかけるのじゃ。」
「ディアブロめ、禁じ手を使いおってだから旦那様殺られたのじゃ、おの世で後悔するがよい。」
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寝ているレイにリュースはまじないをかけた。
そしてリュースも眠りについた。
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赤龍の加護を受けました。
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