3/5
3
男女六人が、みんな、笑顔で居酒屋から出てきた。
女三人が固まり、飲み屋街の方へ歩いて行くのを男性達は見送って、駐車場に止めてある一台の車にイッセイに乗り込む。
一番笑顔で、店を出てきた男が、他のヤロウ二人に、ガラリと態度を変えて言う。
「今日は、収穫なしだな…。」
「僕は、二人とライン交換できたから♪」
「どうせ、送っても既読にも、なりゃしねーよ…。」
「あの一番カワイイのは、結局、終止、乗り気ではなかったね…誰とも連絡先、交換しなかったし。」
「いやー、でも、『不二子ちゃん カルアミルク』は、本当に美味しかった!あんな、カルア、初めて飲んだよ♪」
その時、
ムスッとしていた男は、何かが切れたように、
カルアミルクのことを、口にした男に向かってキツい口調で言い放った。




