表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1

 孤児院を脱退(成人を迎えた)した人は冒険者となって孤児院のためにお金を稼ぎに出かける。

 世話になった孤児院(家)に恩を返すためである。


 あるとき、冒険者は竜退治を任された。竜はこの世の頂点に君臨する巨大な生物で人がそうそう立ち向かうにもそれなりの準備と人数が必要となる相手だ。その冒険者は五人のパーティを組んだ孤児院の脱退者たちで構成されていたメンバーだった。


 お金が多く稼げるといわれ、嫌々ながらも孤児院(家)からの仕送りがまだだったこともあり、渋々承諾した結果、パーティは全滅し、亡骸が町の外れに転がっていたという。


 その冒険者は剣士で装備は剣と服、竜の首(子供と思われるほどの大きさ)をつかんでいた。約束通り竜を討ち取ったものの、帰らぬ人となってしまった。

 依頼通り達成し、資金は孤児院に贈られたが、そのとき、一緒に運ばれた剣士の顔は幼い自身に恐怖を植え付けさせた。


 とてつもなく脅威にさらされ、仲間が死に、ひとり生き残り、孤児院(家)のためにと帰ってきたものの力尽き、最後はどう思っていたのだろうか。

 剣士はきっと最後は悔しさと絶望の果てに顔は恐ろしく歪みきっていた。

 剣士の亡骸の腰ポケットには生前、仲間たちで撮ったであろう記念写真がくしゃくしゃの状態で入っていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ