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平和な王子生活始めました  作者: サウス・ジュン
7/31

7 拒否権なんてものは存在しない

本日2話目です。



だが断・・・れない!




その後は皆で割りと和やかに話した。

アリシアはやはり皆の言ってた通り恥ずかしいのか椅子の後ろに隠れていたけど・・・時々僕と視線があって微笑んであげると嬉しそうな表情をするので嫌われてはいないのだろう。


お父様は思ってた通り・・・というか、見た目のダンディーさに反してフランクというか・・・なんていうかイメージが崩れる感じの印象になったが、なんていうか明るい人なので、お母様と母上が好きになった理由もなんとなく分かる。

まあ・・・僕の方を見て「レオン!フリフリの服に興味はないか?」とか聞かれた時には流石にどうしようか悩んだけどね。


母上は凛々しい雰囲気の中に優しさもあるとても尊敬できる女性だと思った。

お父様の暴走を抑えてくれたり、ミラお姉ちゃんがマシンガンのように僕に話しかけてくるのをやんわりと宥めてくれたりするので、なんていうか・・・母さんと違った意味で凄い女性だと思った。


ロイン兄さんは見た目通り優しくにこにこしながら僕のことも気遣ってくれて、僕としてはお父様よりも尊敬できる男だと思えた。

・・・いや、もちろんお父様も尊敬できるとは思うけど・・・なんていうかね・・・

あ、ちなみにロイン兄さんは18歳だそうです。

雰囲気的には20歳でも通りそうだけどね。


ミラお姉ちゃんはとにかく明るくて僕に話しかけてくる話題のほとんどはミラお姉ちゃん発信だ。

なんていうか・・・親しみやすい感じの人でいい意味で無邪気な感じの人だと思う。

ちなみにミラお姉ちゃんは17歳らしいです。


まあ、なんていうか最初は戸惑いもあったけど改めて「家族」が出来たと考えれば嬉しさが大きい。


そうして話している内に話題はここ最近・・・母さんがいなくなってからの僕のことになったのだけど・・・話している内に何故か皆沈んだような表情になっていく。


あ、あれ?どうして?


そんなことを考えているとふいにお父様が立ち上がって僕に抱きついてきた。


「おお・・・!すまないレオン!私が・・・もっと早くお前を見つけられれば・・・!苦労をかけたな・・・!」


マジ泣きしながら抱きついてくるお父様・・・な、なんで?

困惑していると抱きついているお父様を押し退けて母上とミラお姉ちゃんが僕を両側から抱き締めた。


「ああ・・・一人で頑張っていたのね・・・ごめんなさいねレオン・・・」


「ぐす・・・レオン!お姉ちゃんにいっぱい甘えていいんだよ!」


悲痛な表情の母上と、涙目のミラお姉ちゃんに抱き締められている僕は非常に混乱していた。

ロイン兄さんも温かい瞳で僕のことを見てるし・・・

なんで皆そんなに可哀想な感じの扱いなの?

そりゃまあ、最愛の母親が死んで一人で生活していたけど・・・そんなに可哀想に見えるの僕?


「でも・・・もう大丈夫よ!今日からはあなたはここに住むからね」


そんな風に混乱していると追い討ちをかけるように母上からそんなことを言われた・・・って、え!?


「ここにですか?」


「まあ!流石お母様だわ!!」


「でしょう!さっそく色々準備ね!」


あっさりと僕の疑問をスルーされて進んでいく話。

これは拒否権はないのかな・・・?


そんなことを考えていると後ろから服を引っ張られていることに気がつき振り替えると・・・


「・・・・・・」


無言でこちらを見つめるアリシアがいた。

僕はゆっくりとアリシアに目線を合わせるように屈むと頬笑みながらアリシアに聞いた。


「どうかしたの?」


するとアリシアは少し恥ずかしそうにしながらも僕の服の袖をつかんでから・・・静かに口をひらいた。


「・・・お・・・お兄様・・・一緒?」


恥ずかしそうにしながらも僕のことを「お兄様」と呼んでくれたアリシアに密かに内心ほっこりしながら僕は今の言葉の意味を考えてみる。


お兄様一緒?・・・・アリシアが話の流れをなんとなく聞いていたならもしかして・・・


「えっと・・・多分僕も今日から一緒にここに住むよ」


あってるか不安ではあったけどそう返してみた。

するとアリシアはぱぁ、と花が咲いたような笑みを浮かべて・・・僕に抱きついた。


「えへへ・・・お兄様・・・」


嬉しそうに頬笑む姿に僕は驚きつつも「妹」という新しい存在に愛しさを感じはじめていた。


「あぁ・・・マリアよ。私の子供はやはり天使だよ!!」


「落ち着きなさいあなた・・・でも、レオンは凄いわね」


そんなことをやっていたら母上がいつのまにか話が終わったのかこちらにやって来て微笑んでいた。


「えっと・・・何がですか?」


「アリシアのことよ。この子がこんなにすぐ人になつくことなんて滅多にないのよ。」


「そうなんですか?」


確かに人見知りが激しそうではあるけど・・・

そんな話をしている間もアリシアは僕に抱きついたままでいたが・・・その表情はどこまでも嬉しそうに見えてなんとなく僕も微笑ましかった。






♪♪♪ピロリロリン♪♪♪


主人公様の属性が増えました


マザコン

シスコン ←追加☆

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