19 僕の理性の勝利を願って・・・
本日4話目です。
突然だけど、僕の朝は金縛りから始まる。
うん?訳がわからないって?
大丈夫僕にもさっぱりな部分が多いから。
「すぅ・・・すぅ・・・」
「むにゃむにゃ・・・もうたべれない・・・」
原因は僕の両手を片方づつ枕にして寝ている二人の家族・・・無邪気な寝顔のアリシアと定番な寝言を言っているミラお姉ちゃんが原因だ。
最近馴れてきてしまったけど・・・なんでこの二人は僕のベッドで寝てるのかな?
いや、迷惑とは言わないよ?美少女二人と寝れるのは男の子としてはうれしい・・・というか、一応見た目美少女に見える僕も立派に男の子だからうれしい状況なのは確かなんだけど・・・疑問しかないよね。
アリシアは普段から僕にベッタリだからまあ、わかる・・・問題はミラお姉ちゃんだ。
ミラお姉ちゃんは17才。
スタイルもわりと恵まれている方だと思えるし、年頃の女の子なんだなーと毎回見ていて思うのだけど・・・そんな彼女が僕のベッドで無警戒に寝ているのを見るとなんていうか・・・欲望よりも心配が強くなる。
家族とはいえ、男のベッドで無警戒に寝ているのは流石にどうなんだろう?
一応前にそのことをそれとなくミラお姉ちゃん本人に言ったんだけど、ミラお姉ちゃんは笑いながら「レオンならいいよ」とか言ってたけど・・・冗談だよね?僕のことをからかってるだけだよね?
しかも、最初の頃は反対してたはずの母上も最近はミラお姉ちゃんとアリシアにはそのことを注意しなくなっちゃったので余計に訳がわからない。
僕としてはミラお姉ちゃんの為にも家族とはいえ男のベッドで寝るのは控えて貰いたいけど・・・何を言ってもミラお姉ちゃんには届かないので諦めた。
まあ、僕が何もしなければ大丈夫だろうしね。
それ以前に大切な家族にそんな不埒なことをするというのは・・・ハッキリ言って僕としては嫌だ。
もし、相手が本気で僕のことを家族ではなく異性として好きなら受けとめるかもしれないけど・・・そこをきちんとわからないでそんな真似をするのはおかしいと思う。
一応、この世界には近親関の結婚についてはある程度寛容・・・というか、あまり血が濃くならないなら別にいいよー的な感じらしい。
・・・まあ、ミラお姉ちゃんとそうなる可能性があるとは僕には思えないけどね。
「ううん・・・あれ?レオン・・・」
そんなことを考えていると件のミラお姉ちゃんが静かに目を覚ました。
僕は視線だけミラお姉ちゃんの方に向けて挨拶する。
「おはようミラお姉ちゃん。昨日も僕のベッドで寝たんだね・・・」
「おはよ・・・くわー・・・」
小さくあくびをして寝ぼけ眼でこちらをみるミラお姉ちゃん。
最近知ったけど、ミラお姉ちゃんは目覚めてからエンジンがかかるまで少し時間がかかるようで・・・つまり今ははんぶん寝ぼけている状況なのだが、ハッキリと言おうこの状態のミラお姉ちゃんはわりと厄介だ。
具体的にどう厄介なのかと言えば・・・
「レオン・・・ぎゅー・・・」
そう言ってミラお姉ちゃんは僕の体に無防備に抱きつく。
いつものドレスとは違い、今の格好はネグリジェ風の寝巻なので・・・なんていうか・・・物凄く生地が薄いのだ。
つまり、この状態で抱きつかれるとダイレクトにミラお姉ちゃんの肌を感じ取れてしまうという、まさにお約束な展開になるのだ。
しかも、僕はミラお姉ちゃんより今は背丈が低い(これから伸びるはず・・・)から抱きつかれるとその・・・顔が丁度ミラお姉ちゃんの胸のところにあたるというか・・・でも片腕はアリシアに封じられてるから、顔の半分だけがその状態になり、結果的に半分だけ酸欠状態になってしまう。
柔らかい感触と体温に朝から顔を赤面させる僕に気づきもしないでミラお姉ちゃんはゆっくりと僕を抱き締めて微笑んでいる。
最初の頃はこれに叫びそうになったけど・・・もう片方の腕のアリシアを起こさないために必死に何も言うまいと耐える。
というか、顔の半分だけ・・・口の半分だけ隠れていて、動かそうとすればなんていうか・・・ダイレクトに感触が伝わりすぎるのでできない。
そのまましばらくその状態が続くと、こんどはもぞもぞともう片方の腕の方が動きをみせる。
「んにゅ・・・おにいさま・・・」
そんな呟きと共にアリシアが今度はこちらに抱きついてくる。
幸い彼女はまだ僕より小さいのでミラお姉ちゃんのような惨劇は起こらないけど・・・ある意味彼女はミラお姉ちゃんよりも強敵だ。
アリシアは寝起きは割りといいけど・・・起きるまでが長いのだ。
しかも、眠りが浅く、起きる直前は何故か僕の方にすり寄ってきて、体を密着させるのでさらに動けなくなる。
アリシアは小柄なので、僕の体にコアラのようにベッタリと抱きつくのだけど・・・幼くともやっぱり女の子というような柔らかい感触と、少しだけ膨らみかけの胸部に僕はなんだかイケナイ気持ちになりそうな自分を抑えなくてはいけない。
「んー・・・・れおん・・・・」
「うに・・・おにさま・・・・」
寝言を言いながら抱きつく二人との格闘をこのあとで30分ほどこなしてからようやく解放された頃には・・・目覚めと共に僕のライフはゼロになっていた。
朝から精神的な攻撃(若干肉体的)を受けてから始まる朝に、馴れてきた自分に飽きれつつも、早く二人が落ち着いてくれることを切に願う今日この頃・・・
ーーー僕の戦いは始まったばかりだと気づくのはさらに先になってからのことだったーーー




