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平和な王子生活始めました  作者: サウス・ジュン
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閑話 第3騎士団の奮闘

本日3話目です。



深夜・・・誰もが寝静まる静寂の中を急ぎ足で一人の女が足を運ぶ。

その女はとある部屋の前につくと辺りを確認してから・・・静かに部屋の扉をノックした。


「合言葉は?」


「レオン様は我らの天使」


「よし入れ」


一連のやり取りに一切の無駄がなく、そのまま部屋に入る女・・・そして室内の隠し扉から地下へと繋がる階段を下りていくと・・・そこは戦場だった。


「よし!みんな揃ったか!では、これより『明日のレオン様の護衛(ユーリ団長不在時)』候補の選抜を行う!」


「「「「うおー!!!!!」」」」


当然のように女・・・第3騎士団に所属する団員の一人のサラシャもその流れに乗っかる。


室内にいるのは第3騎士団のメンバー(団長のユーリと副団長以外の)全てが揃っており深夜にも関わらず圧倒的な騒がしさなのだが・・・幸いなのか防音の聞いた部屋なので外にはまったく響かない上に一応彼女達の仕事の話なので誰にも文句は言われないのだ。


仕切りの女性・・・第3騎士団でも3番目に強いと有名なロリな外見のアリステルはハイテンションに進行を進める。


「じゃあ、明日なんだけど・・・なんと深夜の護衛と午後の護衛が交代の可能性があり!」


「「「「おおー!!」」」」


彼女のその発言に場の熱気はさらに高まる。


元々、レオンの護衛というのはユーリの仕事・・・というかユーリにとって決定事項のようなものなので覆せないのだが・・・そんな彼女も仕事やプライベートでレオンの側を一時的に離れることがある。

そんなときに交代の要員が必要になるのだが・・・その交代の要員が彼女達にとっては非常に重要でかつ、最もやりたい仕事なのだ。


団長のユーリから信頼されている騎士団のメンバーは誰が交代に入ってもしっかりとレオンの護衛を勤めるだろうということで、その非常時などの交代要員のことはメンバーに任されているのだが・・・彼女達にとってはそれが何よりも天の声・・・ありがたい言葉なのだ。


アリステルが盛り上がる場に小さい胸を張りながら言葉をかける。


「皆、ここにいるメンバーは当然のことながら『レオン様が大好き』ということが前提条件だからこそ、護衛は毎度のことながら揉める・・・サラシャ!」


「はい!」


「お前は何故レオン様が大好きになった?」


「私のような末端の騎士にも優しく声をかけてくれるレオン様に惚れました!」


真っ直ぐに応えるサラシャ。

彼女はこの騎士団・・・というか騎士になって間もない新米の存在で突然のように王族などとは一切関われない存在であったが・・・レオンが騎士団に差し入れとしてクッキーを配った時に手渡しで・・・それも笑顔で渡されてから本気で好意を抱いたのだ。


サラシャの答えに満足そうに頷くアリステル。


「そうだな、レオン様は我らのような者にも等しくお優しい・・・アイーシャ!」


「はーい」


「お前はどうしてレオン様が大好きになった?」


「レオン様の・・・あの愛らしいお姿に心を射ぬかれましたー」


アイーシャと呼ばれた妖艶な女騎士はうっとりとそう答える。

それに対してアリステルも満足そうに頷く。


「そうだな、レオン様は天使のように愛らしいお姿だからな。・・・まあ、そんな感じで皆理由は違えどレオン様を心から敬愛・・・大好きだろう。そんな諸君にとって明日の深夜と午後の護衛というのはかなり大きなものとなる。理由は・・・わかっているな?」


その問いかけにその場の全員が頷く。


レオンの護衛の時間で最も人気なのは深夜と午後の護衛なのだ。

理由としては、深夜はレオンがたまにトイレにたったときに寝ぼけて護衛に立っている兵士に抱きつくことがあるという、レオン大好きな第3騎士団メンバーにとってはかなりのラッキーなことが起きるからだ。


そして午後の護衛は・・・レオンの手作りお菓子を密かに別けて貰えることがあるからだ。

彼女達にとって、「皆には内緒だよ?」と頬笑みながらお菓子を渡してくるレオンというのはまさに理想的なもので・・・とある騎士はそれに卒倒してしまいそうになったとか・・・


そんな皆の内心をわかっているアリステルが大きな声で宣言する。


「それでは皆!誰に決まっても恨みっこなしの本気の勝負だ!私も本気でやる!」


「「「「おぉー!!!!!」」」」


その呼び掛けを境に始まる死闘。

彼女達の夜は長い・・・



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