第二話 首都パルティール
俺の叫び越えは病院中に広がり、その後医院長にこっぴどく怒られた。
外へ出ると辺りは、レンガでできている家、店などがたくさん建っていた。
周りには、普通に人間がいてそして、獣の体をした人?がいる。多分、獣人だろう。さすが異世界。
勿論、車は走っていなく代わりに地竜とサイらしき動物が馬車を曳いていた。
「ま、まじで異世界転生しちゃたのかよぉー。一応今の状況とかを整理しよう。俺の名前は黒川純で、今は高校生だけど引きこもり状態で、事故で妹を亡くし、現在は一人暮らしをしている。趣味は、ゲームをしたり、寝たりすることで、えーと、XX年8月X日に店舗で予約していたゲームを取りにタケダ電機に行き、その帰りにトラックに引かれて、目が覚めたら、異世界の病院のベッドにいて、そして今に至ると・・・」
ちょっと後半の語り方が、とある探偵漫画のあらすじみたいになってしまったけれど、まぁーいいっか!
「えーと、今の所持品は上下のジャージとお金が入っていない空の財布、腕時計、そしてガラケーか・・・」
ちなみに、ガラケーの理由はスマホを買うお金がないわけではなく、友達も少ないからメールもあまりしないし、スマホのゲームも興味がなかったしので、親父からおさがりでもらったのだ。
「今思えばスマホがあったら、暇つぶしにゲームができたのに・・・。あれ?買ったゲームがない!!!まさか、身に着けていたものはこっちに持ってこれたけど、トラックに引かれたときにゲームの入った袋を手放したからこっちに持ってこれなかっただと!最悪だぁー・・・」
ま、まぁーとりあいず今は無一文だからまずは情報を得るのが先だな。情報を得るためには、やはりこの町の図書館でこの都、この世界のことについてしっとくか!とゆうことで、この都の人たちから図書館の場所を聞くか。
~~~数分後~~~
「あの店を右に曲がったら小さい木の家がある。そこが、図書館だ。」
「おう!ありがとなおっちゃん!」
ふむ。図書館の場所を元気に聞き込み回って色々とこの世界のことが分かった。
まず、ここでは日本語、英語が分かるようだ。
都の人たちに日本語で話してもちゃんと理解していた。
そして、もう一つ分かったことは、俺はなぜか分からないがこの世界の言葉を読めるらしい。
さっき会った鍛冶屋のおっちゃんや色々な店の看板があったが、変な文字だったけど読めないことはなかった。もしかしたら、スキルなのかもしれないかもしれない。まぁ、分かったことこの二つだけかな?後は・・・
「おい、そこのおぬし。ちょっとこっちへ来てくれ。」
「はい?」
横から声がしたので振り向くと、小さなテーブルと椅子が二つあり、一つには大きなフードを被ったおじさんが座っていた。テーブルの上には水晶がのっているので占い師だろう。
「おぬしから変な気が出ておる。ほら、ここへ座れ。占ってやる」
「いや、でも俺今恥ずかしながら金がなくて・・・」
「金は要らん。早くここへ座れ」
まぁ、無料で占ってもらえるなら占ってもらうか!そう思い、俺はもう一つの椅子に座った。
「では。占いを始める。おぬしは開けろと言うまで目をつぶっていておくれ。おぬしが目をつぶったら開始じゃ」
俺はその占い師に従い、目を閉じた。
「-この世界にし眠る精霊よ。我が名はーーー。彼のものに憑りつき彼のものの未来をこの水晶に写したまえ!!!」
なんだ?おじさんの名前だけ聞こえなかったぞ?
そう思っていると、俺の体が一瞬重くなった。
「ほれ、もう目を開けてもいいぞ」
目を開けるとおじさんがまじまじと水晶を見ていた。でも、俺には水晶に何が写っているか見えなかった。
「おぬしには、仲間ができ、楽しい毎日となる」
お!ラッキー俺に仲間がのちにできるのかー、楽しみ♪
「しかし、それが一変し最悪な日常・・・いや、冒険になるだろう」
・・・は?なんで急に最悪な冒険が始まるの!?なに?まさか、最近のアニメあるあるの一話は良い感じの話かと思いきや、二話以降はダーク系の話が続き、実はダーク系の物語だった的な感じになるの!?
「ほむ、なるほど。こういう人間もいるのだな。参考になった。ほれ、ここから出ていけ」
「お、おう。分かったよ」
たく、なんだよ!占い終わったら出ていけってふざけんじゃねーよ。・・・まぁ、無料で占ってくれたから一応礼を言っておくか。
「おじさん。占ってくれてありがと・・な?」
あれ?ほんの数秒前にいたおじさんが消えた!?おまけに、椅子もテーブルもねぇ!!
もしかして俺、異世界の幽霊に占いされたのか?・・・まーいっか!気を取り直して図書館へ行くか。
そして、俺は図書館へ着いた。