第一話 初めての異世界
---にぃに、探して----
またいつもの妹の声が聞こえる。
しかし、今回の夢は妹の声がよく聞こえる気がする。
---で探して----
「!?」
目を覚ました。目を覚ますと木の天井ある。
「死んで・・・ない・・。よかった~~」
「お目覚めになりましたか?」
ドアのある方から女の人の声が聞こえた。看護服を着ているので看護師のようだ。
「十分ほど前くらいに『男の人が道端で倒れているぞー!』って報告があったんですよ~。あ~、あとー、もう傷は完治したのでもう大丈夫ですよ~」
「あ、すみません。いろいろとありがとうございま・・・」
いや。いやいやいやいやいや、ちょーと待てよー。今俺が疑問に思ったことが三つある。
一つは、なんで俺は道端で倒れていたんだ?倒れたじゃなく俺は刺されたんだが。
二つ目は、なぜこの看護師は「今さっき」と言っていたんだ?刃物で刺されたら死ぬか大怪我だと思うのに、なぜ俺はもう傷はなく、そして退院が出来るんだ?
そして、三つ目は・・・なぜこの看護師の耳はとんがっているんだ?普通の人間はとんがっていないしコスプレでもない。まるで、エルフみt・・・
「す、すみませ~ん。ちょっとお聞きしたいことがあるんですけれども・・」
「はい〜、なんでしょ~う?」
「ここは何県ですか?」
「ケン?ケンとは何ですか~」
「い、いや、ま、間違えました・・・その・・・ここは何という国ですか?」
「ふふふ。ここは、セラゼロ王国首都パルティールですよ~」
パルティール都?聞いたことのない名前だ。しかも、県ではなく日本でもない。
もしかして・・・
「異世界転生ちゃった?」