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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

館の主ss

作者: katase

 「そうだったのね……」

そう呟いた直後彼女は飛び降りた、

"あの館"から……



 私は地元で『森の館』と呼ばれるベス家の日本にある別荘で働くメイドだ。自分で言うのもナルシストみたいだがルックスには自信がある。そのためかベス家のご子息ジョン様に気に入られている。最近ジョン(心の中なので敬省略)の目線が熱を帯びているのはきっと私の気のせいではないはずだ。


ーーそしてあの日私の平穏でスリリングな毎日は終わりを告げたーー


 「おはようございます。ジョン様」

 「入っていいよ。おはよう、梓は今日も綺麗だね。」

ジョンは今日もかわりないようだ

 「ジョン様もおかわりないようで何よりです。」

 「梓も相変わらずクールだな。」

 「ジョン様、朝御飯の準備が出来ています。」

 「そうか…今行くよ」

(次はシーナ様を起こしに行くんだったわね。全くメイドが2人しかいないってなんなのよ)

 そう心の中でツッコミながら階段を上っていく

 「シーナ様おはようございます。」

 「ふぁー。梓ね?入っていいわよ。」

 「シーナ様おはようございます。」

 「おはよう、梓。そんなにかしこまる必要ないのに…」

 「そうはいきませんよ、仕事ですから。」

 「まぁいいわ。それよりも梓、あなた疲れているんじゃない?」

 「そうですか?特にそんなことありませんが…」

これは嘘だった。実は昨日の夜サミュエル様(館の主人だ)からお使いを頼まれたのだ。それは『人形を一つ』だった。これが夜だから大変だった何しろオモチャ屋さんは閉まってしまっている。1時間30分かけて見つけたのだ疲れていないわけがない。

  閑話休題

 「シーナ様朝御飯の準備が出来ています。」

 「分かったわ、梓。一緒に行きましょう。」

私だってそうしたいそれが一番楽だ。でも……

 「申し訳ありませんシーナ様。今から私はサミュエル様を起こしに参りますので、」

 「梓、あなたも大変ね。」 

 「これが私の仕事ですから。それでは失礼致します。」

やっぱりシーナ様が一番楽だ。やはり女同士だからだろうか……


そんなことを考えていたらサミュエル様のお部屋前に着いた。

 「おはようございます、サミュエル様。」

……返事がない……

 「サミュエル様どうかされましたか?」

やはり返事がない

 「入らせていただきますねサミュエル様」

ーーガチャーー

ドアを開くと滑りが悪いのか薄気味悪い音を立てる。

中は……暗かった。

しかし見えたものがあった。それはサミュエル様だった。

それは血の気がなかった。

それは目が虚ろだった。

それは死体だった。

それは生きていた。

否、動いていた。

私は泣きながら叫んだ。

何を叫んだのかすら覚えていない。

私は走ったとにかく食堂まで。

そして着いた食堂に。

食堂のドアは開いていなかった。

私は迷いなく中に入った。

そこからしばらくは何も考えられなかった。

覚えているのは

血の赤色

苦痛の表情

死体から飛び出す臓物


 しばらくたって私はあることに気付いたそれは死体が一つしかないことだ。そう、私が見たのはジョンの死体だけだった。それに気付いた私はまた走り出したこの地獄の中に希望を見いだすために。私の走ったあとには何もなかった。

 私はまずメイド室に向かった。ドアは開いていなかった。メイド室の中には血が飛び散っていた。ベットの下に死体があった。同じメイド美紗だった。私は叫んだ。もう疲れてきた。

そして足音が近づいてきた。

サミュエルだった。

私は逃げた。

屋根裏部屋にいった。

梯子を使わずいった。

天井をすり抜けいった。

『すり抜けて』だ。

あれ?

なんだろうなにかがおかしい。

あれ?すり抜けた?

あれ?食堂鍵開いてなかったよね?

あれ?メイド室開いてなかったよね?

あれ?あれ?あれ?あれ?あれ?


「そうだったのね。」

私は窓ガラスから飛び降りた。

もう二度と死ぬことができないと知りながら……

                      完

初めましてkataseといいます。私の初投稿になるこの小説いかがでしたか?実はこの小説、友人の作るRPGの裏設定を固めるためのものでした。そして、どうせならあげてしまえという感じで上げたので、なんか繋がらないなとか、説明が足りないなとかがあるとは思いますがご容赦下さい。今後他にも上げる機会がありましたらよろしくお願いいたします。

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