風景 No.003 阿蘇山島
①外縁部の山群。環山と呼ぶ。門を通れない大きさの船は環山のいくつかの場所にある専用の船着場に停泊させ、小型の船を借りて中に入ることになる。
②環山の東西南北に一つずつある門。数々の技術を使用して制御している。
③主に火山灰から成る埋立地。海水面上昇時に残った二つの大きな島を繋いでいる。見かけは黒っぽい荒野。
④工業地帯。とはいってもこの時代、石油も電気もほぼないわけで、単純労働の集積場となっている。ここで阿蘇山島の物資の8割を賄っているらしい。
⑤少年たちの本拠地のある町。熊本県阿蘇山島根子岳分下町。それなりに栄えている。またこの島全域、夜にはモンスターフィッシュの一種である蛍梟が町の上空を浮遊するためかなり明るい。
⑥少年たちの本拠地。
⑦図書館。山頂に忽然と聳える。かなり珍しい書物がある。ここよりも品揃えの多い図書館は東京フロートにしかない。もちろん、この阿蘇山島の図書館にしかない本も数多くあるので優劣はつけがたいが。
⑧釣人協会阿蘇山支部。かなりやり手の支部長が率いる組織。釣り人のサポート、モンスターフィッシャーの交流、モンスターフィッシュの預かりなど様々な業務を行っている。
⑨釣具店。ちょっと町外れにある。品揃えはこの時代手に入る限度一杯であり、実は日本一の品揃えを誇っていたりする。しかし本当に凄いのはこの店の店長の釣具コレクションである。気に入った人間にしか見せることはない。売るなんてことはまずない。今の時代、値段をつけられないようなものが多数。しかし、物凄く気に入った人には無料であげてしまったりする。
⑩学園。研究機関であり、教育機関でもある。そこに所属する講師は全員研究者であり、各自の研究に勤しむ合間に、ここを訪れた学究の徒やただなんとなく近所の催しでも参加するノリの子供たちまでを相手に講義を無料で行っている。クーとポーはここに住んでいる。
⑪崖の先端付近にある墓。船長のかつての想い人の墓。彼女の死体は見つかっていないため、何も埋まっていない、形だけの墓。しかし、船長は島に帰ってくるたびここへ必ず墓参りに来る。
⑫釣堀。何を考えてか分からないが、このような場所に釣堀がある。だが、なかなかの難易度であるため、わりと多くの釣り好きたちが訪れる。
⑬モンスターフィッシュ竜宮と釣人旅団一丸となって挑んだ海域。
九州の最大の島。複数の山々が集まってできた、巨大な島である。かつては日本有数の活火山であったが、現在では休火山である。海水面上昇による海水の浸入が原因らしい。
環山の内部には巨大なカルデラが形成されており、カルデラ内部には際立つ五つの山がある。根子岳、高岳、中岳、鳥帽子岳、枡島岳の五つ。カルデラ内部に海水が入り込んでいるが、環山の存在のおかげで、環山内部の海は波がほとんどなく非常に穏やか。
西日本最大の都市である。
詳細地図⑤
少年たちの本拠地のある町である熊本県阿蘇山島根子岳分下町の夜。夜であろうと明るいためわりかし多くの人々が外に出ている。本島の町も同じような感じのまま広くしただけ。
太陽マークみたいなやつがモンスターフィッシュの一種である蛍梟である。
詳細地図⑪
船長のかつての想い人の墓。