モンスターフィッシュ No.004 センカンソシャクブナ
①層状の眼。大きさの違う円状の黒目を幾重にも重ねたような構造をしている。
②ぷっくりと膨れ上がったような巨大な脳。皮膚が隆起するほど。
③巨大で苔の生えた歯。普段は喉にあるのだが、獲物を飲み込むとき、歯が唇直前まで喉から出っ張ってくる。全ての歯は円状の伸縮性と弾力性に富んだ膜にくっついており、この図のように何かを飲み込むときには口の中で歯の役割を果たす。とはいってもほとんど咀嚼動作はしない。獲物を飲み込むときはこの歯が戻る力を利用する。そしてついでに戻るときに歯にあたったものをさらに細かく砕く。
モンスターフィッシュの代名詞。とにかくデカい。個体によって大きさに差はあるとはいえ、小さいものであっても大型の船程度は容易に飲み込める程度の大きさはある。
大きなものになってくると、島一つ飲み込んだものまで存在するという報告がある。
遭遇したら諦めるしかない、とモンスターフィッシャーたちですら匙を投げるやばさではあるが、飲み込まれたら一巻の終わりというわけではない。
わずか一例ではあるが、センカンソシャクブナに飲み込まれても助かった者は存在する。
少年たちが遭遇したのはおそらく最大といってもいいサイズのもの。もっとも、ドクターによる魔改造のせいで、歯はない。
もはや別種として扱っていいほどかけ離れた生態である。上で挙げたあくまで通常のセンカンソシャクブナの説明であることを留意すること。