第十一話:意志、それは己が己であるためのもの
はい、こんにちは。河異零次です。
今回非常に投稿が遅れた理由につきましてはこの後説明しますので、とりあえず本編です。どうぞ
「あれ?タカ君?」
「え?マドカ?」
結界から出てきたと思ったら、目の前にマドカとミーさんがいた。てか、他の子もいる。
何あの子。すんごい行ったり来たりしてるんだけど。何?スピード狂?某艦隊の駆逐艦みたいになってるんだけど。
「あ、この方がタカさんですか。なんというか、まあ、普通ですね」
「グハァ!!!」
タカ に 精神的ダメージ
タカ は 三十六万のダメージ を 負った
「とりあえず自己紹介だけでも・・・」
「私はサラスと呼んでください。フルネームはサラス・フランアルスです。以後よろしくお願いします」
「俺は・・・自己紹介はいらないか。名前知ってるみたいだし」
「はい。いろいろと聞かせて頂いてます」
「そうか。それで普通と判断されたのか」
「今のところは、ですよ」
「はいはい」
「で、タカ君。アリシャさんはなんで宙に浮いてるの?」
ああ、そうだ。忘れるところだった。
「俺にもよくわからん」
「内に宿した神が暴走してるんですよ」
あ、少年。お前も忘れてた。
「まったく。だから私を置いて話を進めないでくださいよ」
「え?何この老人」
「その話は後でいいかな?話すと長くなりそうだから」
「そうだな。まずは目の前の敵・・・いや、まずはアリシャを止めないとな」
「そのために、あなた達の協力が必要です」
「おや。利用する。の間違いでは?」
少年の言葉を老人が補足する。
「一緒に止めてくれる的な展開にはならないのか?」
俺の問いに老人が答える
「『別にアレを止めなくとも私たちには害はない。しかし止めるのは少し面倒だ。ならば止める必要があるものに任せよう』という事だよ。そら、来ましたよ」
「え?」
俺の横を光線が通った。さっき結界を破壊した光線だ。
後ろを見て破壊されたものを見る瞬間、俺は見てしまった。俺の左腕が無くなっていることに。
「――――――――っ!!!テェェェェ!!!!!!!!!!!!!!」
速すぎて認識が遅れた。俺の左腕は光線で吹っ飛ばされていたのに、俺が見るまで痛みすら感じなかった。見たところ出血は無い。光線の熱で傷口が塞がったのだろう。でも痛い。とにかく痛い。
『痛いのはわかるけど、落ち着くんだ!これからそんなのは当たり前になることになる!』
くっ!こんな事態になることだって考えてない訳じゃなかった。でも、実際にこうなるなんて思ってもいなかった。
左腕は肩から丸々無くなっていたが幸いと言うべきか、逆に、それだけの被害で済んだ。
というのも、アリシャの放った光線は地面をくり抜いて、地平線が見えるまで吹っ飛ばしていたからだ。
出血が無かったのは運が良かったな。俺は詳しいわけではないけれど、出血多量なんかで死んだら笑い話にもならねぇ。
『左腕が無い今の状態で戦うのは危険だけど、君が退くわけないよね』
当然だ。アリシャはどうする?俺の腕なんか後だ。
あまりの痛さに脳が感覚をシャットダウンしたのか、はたまた慣れたのかはわからないけど、痛みは退いてきている。
大丈夫だ。まだ動ける。
神様のおかげで多少丈夫になってるみたいだし、多少の無茶ならなんとかなるよね。
「しかし、どうやって止める?俺はどうすればいいのかわからないぞ?」
喋る度に顔が歪む。痛みは退いてきたけど、無くなったわけじゃない。骨折とかして痛みに耐性付けとけばよかったかもしれない。
「彼女の強い意志が必要になります。今は呑まれていますが、彼女の意志が神の意志を抑え込めれば一応は元に戻せます」
「一応説明はしてくれるんだな」
「止めてもらうには必要な手段ですから」
「でも、強い意志ってどうすればいいんだよ」
「そこまでは僕にもわかりません。心理学は専門外なので」
そんな無責任な。
「とりあえずアリシャを止めるには強い意志が必要って言われても」
未だにアリシャは浮いたまま。どうしろってんですか。
「タカさん、私が一時的に拘束します。その間に策を練ってください」
サラスがアリシャの周りをクルクルと回ると、サラスから残像のようにユラユラした何かが出てくる。
何回転したかわからない。十数回転だったかもしれないし、数百回転だったかもしれない。
その何かが一つの線になり、何十にもアリシャに巻き付いていく。
「・・・・・・」
アリシャの口は動かない。でも、そのとき、何か聞こえた気がしたんだ。頭から出た言葉じゃなくて、心から出た様な、うまく表現できないけど、本音って言うのか、無意識に出た様な。
でも、だからこそ大事な。無意識に出たからこその明確な、強い意志が。
大事なのはそこなんだ。考えろ。読み取れ。アリシャの心の声を。
推測だろうが憶測だろうが思いつきだろうが何でもいい。
アリシャの意志を意思を、前面にするんだ。神をも押さえつけるような強い心で!
『心を読み取るなら思想魔法が一番だ。やり方はわかる?』
まったくわからん。どうすればいい?
『簡単だよ。相手が何を考えているのかを読み取るんだから、表情を見て、冷静に分析すればおのずと答えに辿り着くはずだ』
――――――実際には思想魔法というものは存在しない。人を操る『操作魔法』などはあるが、相手の思考を読み取る魔法はさらに細かく分類されてしまい、『~魔法』とすら明記されなくなってしまう。
つまりエレンが言っているのは、簡単な心理術だ。いや、心理術ですらもないのかもしれない。表情から何を考えているのかを当てるのは、『以心伝心』という言葉を創るほど、相手を第一に考える日本人特有の掌握術の一つであり、魔法とは対極に存在しそうな『科学』の分野なのだから――――――
『教会が・・・皆を・・・私が・・・』
教会?何のことだ?皆?どういうことだ?
わからないけど、それがアリシャの心の奥にある気持ちか。
それを強くするもの。
教会・・・、皆・・・。
キーは教会の方が強そうだな。教会に何があったのか。
「おい」
俺は少年に聞いてみることにする。
「アリシャから、『教会』っていうキーワードが出たんだが、何か知ってるか?」
「ええ。彼女は教会の子だったんですが、教会を一度、暴走によって破壊してしまってるんですよ。その時に何人か負傷者も出ましてね」
そうだったのか。
『アリシャの焦点が定まってなかったのは、教会を見たからなのか・・・』
え?教会なんてあったけ?
『崩れてきた建物は教会だったよ?気が付かなかったかい?』
ああ。まったく気付かなかった。
しかし、教会か・・・。確か教会って孤児とかも受け入れることがあるんだっけ?
あまり詳しくないけど、確かそういうこともやってた気がする。
教会を壊しちまったのが引け目になってるのかな?
そんなんで・・・って言ったら失礼か。でも、だからって教会を元に戻せばいいんだろ?
そりゃ、時間はかかっちまうだろうが。
そしたらやることは決まったな。
『かなり危ないことを考えるね。あの光線をくらえば、今度は腕一本どころか君の体がなくなるよ?』
エレンの声は不安というよりも、本当にそれを実行するのかという呆れが強い気がした。
・・・そんときはそんときさ。そもそもあれこれ考えるのは苦手なんだ。
『そうかい。じゃあ一つだけ』
なんだ?
『君が吹っ飛ばされたら僕も消えちゃうから気を付けてね』
俗に言う『運命共同体』ってやつか?俺には、俺が一人の命を守る事すらおこがましいと思うよ。
『守ってくれないのかい?』
お前は俺が守らなくても十分強いだろ。
『たまには支えて欲しいときもあるんだよ』
じゃあ、せめてその時までは生きなきゃな。
『ま、今死なれて困るのは僕だけじゃないけどね』
そうだな。少なくとも、他に三人の美少女(美人?)がいるしな。
さて、行きますか。
「アリシャ。お前は教会を壊しちまったことに引け目を感じているのかもしれない。傷つけてしまった人に嫌われてしまったかもしれない。・・・でもさ、人ってのはやり直せるんだよ。簡単な方に逃げずに、辛いことに正面からぶつかるのって怖いさ。なかなかできる奴は少ない。」
俺は正面からアリシャを見つめる。少しずつ距離を詰める。諭すように。神にとってはどうでもいいのかもしれない。でも、人間には・・・人にとっては大事なこと。
間違った選択をしても、やり直せるという事を。
「時間がかかるかもしれない。思ったより簡単に許されるかもしれない」
アリシャは動かない。受け止めているのか、神に抵抗しているのか。それとも神に押さえつけられているのか。
それでも俺は続ける。
「でもそれはさ、初めの一歩を踏み出さない限り絶対にありえないんだ。問題は時間が解決してくれるっていうけれど、それは気持ちの整理がついたんじゃなくて、ただその気持ちを忘れただけだよ。熱が冷めただけなんだ」
体が少しグラつく。それでも構わず歩を進める。
「熱が冷めないうちに解決しなきゃ意味がないんだよ。今一歩踏み出さなかったら絶対に後悔する。背負い続けることになるんだ」
アリシャから光線が放たれる。ノーモーションで打てるのかよ。
ああ、終わったな。全身直撃コースだ。いや、もしかしたら足くらいは残るかな。少し地面から浮いて放たれてるし。
また体がグラつく。倒れそうになって地面に手をついた。すると光線は俺の背中スレスレを飛んでいった。
左腕が無いせいでバランスがうまく取れてないのかな。おかげで助かった訳だが。
ま、背中が熱で痛いけど。火傷してるかな。・・・助かってないじゃん。
遂にアリシャの肩を掴む。
「まぁ、その・・・なんだ・・・。その一歩の前に神になんか負けんじゃねぇってことだ」
焦点の定まってなかったアリシャの目に虹彩が戻る。
「タカさん。ありがとう」
そういうと力なく倒れてしまった。どうやら気絶してしまったようだ。
「さて、アリシャをどうするんだ?俺から取り返すか?」
老人が答える。
「いえいえ。暴走するのは二回目。これ以上暴走されても被害が大きくなるだけなので、そちらの方にお任せしましょう」
「そうか」
「まったく。こちらも一からやり直しですな」
「出来ればこれ以上被害者を出さないでほしいな」
そう牽制を入れると、老人は
「こちらとしても、志願者がいてくれた方が堂々と動きやすいのですがね」
と軽く笑う。
「まったく。反省する気はないらしいな」
「人類の為ですから」
「それで滅ぼされちゃあわけねぇな」
「そのための研究ですから」
老人はくるりと反転し、背を向けると、
「まぁ、今回はここまでにしておきますか。そうそう。それは失敗なので、好きにしていいですよ」
「あ、おい」
「さて、行きますよ」
そう言うと、老人は少年を連れて何処かへ行ってしまった。
一体何者だったのだろう。ただの研究者にしてはおかしい。
だって老人と少年って。老人は物凄い強いオーラ出てるし、少年も、手段はあれだけではなかったはず。
「今回は運に助けられたかな」
『おや?僕の頑張りは無かったことになるのかな?』
ん?いや、忘れてたわけじゃないんだが・・・。
『どうしたの?』
あの戦闘を思い出すと・・・ほら・・・あの・・・。
『なんだい?』
お前のパンツ思い出しちゃうから・・・。
『もう!タカ君のバカ!』
・・・俺は悪くない・・・はず。
『もう絶対許さないもん』
おい。もんってなんだもんって。
『頭撫でてくれるまで許さないからね!』
お、おう。
なんだ?物凄いオーラに即答してしまった。
『言ったね。絶対だよ!』
あ、あとででお願いします。
『よろしい』
「イソラがこちらに近づいてきますね」
「ミーさん。探知魔法を使ってないのによくわかりますね。てか、使っても反応無いんですけど」
マドカが少し引いていた。まぁ探知に引っかからないのに、魔法すら使わずにわかるのも凄いんだけど。
・・・イソラ限定だよなぁ。
「とにかく、イソラが戻ってきたら攻め込めるように準備しとかないとな」
まぁすることなんて特にないから、さっきまでのことを話したりってことになると思うけど。
と、そこに紙飛行機が飛んできた。ん?何か書いてあるな。
『そうそう。言い忘れていましたよ。このまま放っておくと彼女、半日しないで死んでしまいますよ?
助けたいならば、城の研究所に行くことをお勧めしますよ』
マジかよ・・・。てかそれを早く言えって。こりゃまた忙しくなりそうだ。
俺はまだ意識を取り戻さないアリシャを見て一つ、ため息をした。
アリシャ死亡まで残り時間・・・十一時間
さぁ、彼らはどこまでできるかな?
改めましてこんにちは。河異零次です。
今回遅れた理由は簡単です。パソコンがネットに入れなくなりました。
原因もわからず、ネットワークから弾かれまして、それはもう酷い有様でした。
起動して四日間放置した結果なんとか繋がっていますが、いつ切れるかわからない状態です。
しかも、中間テストという、一番はかどる時期に邪魔が入り、このように投稿が遅れました。
おかげでこっちは数学追試ですよまったく。
さて、今回はこの二人です。
ミ「はい皆さんゆうばる~。イソラの右腕ことミースと~」
ア「ゆうばる~。今回の中核アリシャで~す」
ミ「中核がそんな軽いノリでいいんですかね?」
ア「いいんじゃないですか?ほら、楽しく行きましょうよ!」
ミ「そうですね。では、まずは今回の作者の行動ですかね」
ア「パソコンがネットから弾かれる。遂にプログラムにも嫌われてしまったんですね」
ミ「彼の機械音痴は今に始まったことではないでしょう?」
ア「そうですが、今回は作者にとってかなりのダメージだったと思いますよ?
艦これに小説、その他は特にないですが、この二つがなくなったことで、作者は見事数A数Ⅰの二つに落ちましたからね」
ミ「何気にピンチなのね・・・」
ア「はい。教師にお説教を一時間半されたとか・・・」
ミ「あら。それは期待されてるってことでしょう?」
ア「そうなんですが、どうにも今回の範囲は『円周角の定理の証明』と『三平方の定理の証明』が鬼門らしくて、他にも『接弦定理』とかもヤバいらしいです」
ミ「まぁ精々その教師をガッカリさせない点数を取って欲しいと思います」
ア「最近作者元気ないよね」
ミ「パソコンの寿命が近いからでしょう。近々買い換えるとか」
ア「そうなんですか。良かったですね。・・・またすぐ壊さなければいいのですが」
ミ「彼の機械音痴は留まる所を知りませんから」
ア「ふぅ。さて、今回タカさんの腕が吹き飛びました」
ミ「吹き飛ばしたのはあなたでしょう!?」
ア「私の体であって、私ではないので」
ミ「まぁこのままではあなたは死んでしまいますしね。早く次の段階に進んでもらいたいものです」
ア「そうですね。このままだと本当に終わりそうにありませんし」
ミ「ではでは次回も~」
ア「お楽しみに~」




