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第一章~非情~

<高村>「よし、いいぞ。俺のほうを追ってきやがった。」

すれ違って旋回して相手の後ろを取ろうとしたとき、新米兵っぽく、相手の目の前にでたら、案の定引っかかってくれた。こっちがタイフーンに乗って5年もたつ古参兵だとは知らずに。あとは、敵の少し下後方に隠れている石川が落としてくるだろう。しかし、専守防衛のために敵機がミサイルのロックオンとか機関砲を撃って来ない限りこっちは攻撃をすることができない・・・聞こえはかっこいいが、面倒だなぁ専守防衛は。


ブーーーーーー


<高村>

なんて考えているうちにミサイルアラートが聞こえてきた。「フレア!!石川来たぞ。落とせ!!」

<石川>

敵の後ろにつけ、短射程ミサイルのロックオンをする。

FOX2(短射程ミサイル)!!FOX2(短射程ミサイル)!!」


ピーーーーーー

シュバッ!!


機体の翼に懸架されていたミサイルが白煙を上げながら飛んでいく。

敵はフレアを撒き散らしながら、回避機動をするが間に合わず、ミサイルがsu-47の垂直尾翼と尾翼を巻き込み落ちてゆく。コックピットは無事だったようでキャノピーがーエジェクトされパイロットが飛び出していった。


<石川>「スプラッシュ!!よし次だ!!」


ビーーーーーーー!!


<石川>「っ!?くそ、後ろにつかれた!!」


シュバッ!!


<石川>「くそ、撃ってきたぞ!!どこだ!?」

<高村>「右後方だ!!」

<石川>「よし、白煙がみえた・・・ッ!?白煙が消えた!!フレア!!」

シュバババ!!

俺はフレアを射出しながら、回避行動をとる。


ポッポッポッポッ


<石川>「くそ!!オーバーGだ!!だが、そんなことにかまってる暇はない!!」

視界がどんどん暗くなってきた。くそ、ブラックアウトだ。


ブラックアウト現象とは、Gによって頭に血が行かなくなってしまい、意識が薄れてしまうことだ。


運よくミサイルはフレアにだまされ、爆発した。

しかし、敵はまだ石川の後ろについている。


<石川>「あれやるか。」

右に操縦桿を倒しながら手前にも引く。バレルロールだ。バレルロールによって機体が背面状態になった瞬間に左ラダーを踏む。(これはビミョーな加減が必要なんだな。)

航空自衛隊の大先輩が生み出した技、横転コルク抜きだ。


そのまま、敵機とのバレルロールでの機速差が生まれ敵をオーバーシュートさせる。


<石川>「よし、機関砲で落としてやる。」

旋回している途中の敵機の少し先にノーズを向けレティクルが敵機と重なった瞬間にトリガーを絞る。


マウザーMK-27、27mm弾を1700/分発射される単砲身から砲弾が火を噴く。敵機に砲弾が突き刺さり中で爆発し機体を電装系や油圧パイプなどを破壊する。

敵機は油圧系をやられたのか敵機は錐揉みしながら落ちていく。


<石川>「スプラッシュ!!ヤッホー!!これに懲りて日本なんかに来るなよ!!」

<高村>「もう、燃料もなくなってきたから帰るぞ。」

<石川>「了解。これでまた話の肴ができぜ。」


二人は築城基地に向かって帰還しようとしたが、築城基地から無線が入った。


<築城防空指令所>《撃墜よくやった。だが、敵はまだ来るぞ。今度は大型輸送機4機、su-50の7機編隊がきているぞ。燃料は持つか?》

<石川>「否定(ネガティブ)持たない。さっきの戦闘で増槽を捨ててしまった。ミサイルも一発しか残っていない。」

<築城>《わかった。後続をあげるまで時間がかかる。その後続がくるまで持ちこたえろ。》

<高村>「・・・了解。おい、ジャック聞こえたな。引き返すぞ。」

<石川>「了解。」


二人は機体の燃料が少なく、ミサイルの残弾も一発しかない。だが、それでも日本の空を守る身として、戦場に引き返す。


しかし、燃料も少なく武装の残弾もほとんどなかった、そのためsu-50を一機しか落とすことができなかった。


<石川>「燃料がないぞ!!これはもう緊急脱出(エジェクト)するしかないぞ。すまん、先に落ちるぞ。下には海自がいるからそれに拾ってもらうしかない。」

<高村>「こっちも、もうだめだ。振り切れない!!緊急脱出(エジェクト)する。」


バンッバンッバンッバンッバンッバンッ!!!


キャノピーを止めているボルトが爆裂し、キャノピーが吹き飛ばされる。


シュバッ!!


パイロットの座っているシートがコックピットから吐き出され、100mほどあがった時点でパラシュートが開傘される。


<石川>「後続機は来なかったか、くそ、ほとんど行かせてしまった。これでは、日本がっ!」


敵の輸送機8機、su-50が6機日本に向かっていくのを二人は眺めることしかできなかった。


二人は、しばらく海を漂っていると海自のはるながた護衛艦ひえいがきて二人を収容した。


<高村>「ふぃー助かった。」

<石川>「そんな事言ってる場合か!?俺らのせいで日本が危険さらされているんだぞ!!」

<高村>「そんな事わかってる!!だが、15分、あれだけしか粘ることしかできなかったんだ!!俺だって悔しいに決まってる!!」

<石川>「・・・すまん。さっき聞いたんだが強襲揚陸艦とか空母もきていてこの艦も迎撃にでるらしい。」

<高村>「築城に戻れるのはいつになるんだか。」




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