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「灰の暁の再来」

「力と情熱が交わるとき…消えない光が生まれる。」



---


第七の柱の余韻が消え去った後、冷たい夜明けの風が再びアルキアドの平原を駆け抜けた。

だが、リースの胸には既に変化が訪れていた。七色の輝きが脊髄を駆け抜け、その中心から淡い灰色のオーロラがほのかに揺らめいていた。



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光の芽吹き


リースと燃ゆる三角の騎士団は、風の高原を後にし、近くの聖域へと向かった。

そこには、かつての神殿の廃墟が残り、時の風化に耐えながら忘れられた地図が壁面に刻まれているという。


彼らが廃墟に足を踏み入れると、古びた提灯の灯りは静かに消え、石板に覆われた床下からひんやりとした気配が漂った。



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地図の発見


半円形の回廊を進むと、壁に刻まれた大きな壁画が現れた。文字は流れるように刻まれ、その内容はこう示していた。


> 「五つの大陸は、灰の暁とともに移ろう。

蒼白の光跡が照らす場所へ飛び込め—

そこに秘密の門が開かれる。」




リースは仲間たちの視線を感じながら、一歩前に出て壁面に手を触れた。


指先から古い文字が淡く光り、灰色の暁の色へと染まっていく。



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影の襲来


その瞬間、背後の闇から黒衣の男が姿を現した。折れた槍を手にし、その声は低く響いた。


> 「暁の時に先んじて来るとは愚かよ。

我はカース・アスドラ、灰の色彩を司る守護者。」




男はリースへと跳躍したが、リースは静かに剣を抜き放った。

その刃によって、一瞬男の動きが止まり、光るペンダントが灰色に波打った。


> 「まだその荷を担う覚悟があるか?」

カースは問いかけた。





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灰のオーロラ


リースの胸のオーロラがひときわ輝きを増し、淡い灰色の光が地平線へと伸びた。

ペンダントは灰の微光を放ち、壁画に隠された移動する地図が浮かび上がった。


ファーミン大陸中央の露の城への道。


ダスマールの沈黙の炎林への航路。


アルキアドの翡翠の湖への経路。



シロンは背後で低く囁いた。


> 「急ごう…オーロラは長くは続かない。」





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第十六章・終

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