「第七の柱のささやき」
「最後の礎がささやくとき…その声は言葉の前に、心が既にその秘密を聴く。」
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リース、シロン、イヴェラ、ニルファの四人は、穏やかなアルキアドの平原を歩き続け、夕暮れの色に染まる空を見上げていた。胸のペンダントは静かに輝き、「失われし礎」の最終地点――風の大高原へと彼らを導いていた。
高原への到達
風の大高原は静寂に包まれ、魔法の石の香りが夕闇に溶け込んでいた。前方には、不思議な円形の入り口が岩壁に刻まれている。
シロンは抜き放った紫の光を放つ短剣を掲げ、入り口に立ち止まる。
> 「ここに、第七の礎が眠る…忠誠を試す場だ。」
リースは深く息を吸い込み、言った。
> 「長い旅路の果てに…私たちは本当に、心の声を聴く準備ができているのだろうか?」
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岩壁のささやき
狭い通路に足を踏み入れると、四方を囲む石壁に反響する微かな囁きが聞こえた。
> 「光を選ぶか…影を抱くか…」
イヴェラがそっとリースの肩に触れ、ささやいた。
> 「礎は答えを語らない。ただ、選択を映し出すの。」
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静寂の聖域
通路の奥にある円形の聖域――暗い青の大理石で囲まれた床に、七つの重なり合う円が彫られていた。各円は異なる色で脈打つ。
1. 炎– 青
2. 影– 紫
3. ガラス– 透明
4. 風– 緑
5. 大地– 茶
6. 水– 銀
7. 失われし礎– 中央の円、白く輝く鏡のよう
ニルファが息を呑み、囁く。
> 「これが…
最後の脈動。」
リースは静かに中央に進み、鏡のような白い円盤に手を置いた。
> 「教えてくれ…
世界を照らす真実とは何か。」
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第七の試練
手を置いた瞬間、六つの円から光が集まり、一瞬の白い閃光が走った。
すると、石壁から声が響いた。
> 「六つの試練を越えてここへ来たな。
だが、真に導いたのは“真実を求める心”のみ。
選べ――
光か、あるいは…厳しき誠実か。」
リースは一瞬のためらいの後、力強く宣言した。
> 「私は“誠実”を選ぶ。
心を照らす真実こそ、すべてを超える光だ。」
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新たなる継承
声が途絶えると、光はリースの胸元のペンダントへと注ぎ込まれた。宝石は七色に輝き、彼の周囲に温かな風が巻き起こる。
> 「今こそ…お前は七つの礎の継承者。
真なるアルドライの魂を宿す者よ。」
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第十五章・終
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七つの礎が一つに輝いたとき、何が生まれるのか?
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