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これってまさか異世界転生!?  作者: さくまそう
序章
8/20

幕間:エルシオンの生き物について

翔太とリゼはアグニア王国に向けて出発した。


歩いていくには時間がかかるというので、馬車がくる途中の村にひとまず向かうことにした。


道中は、《加速》を使いながら、二人で陸路を駆け抜けていく。


翔太は、その途中にも魔物たちとの戦闘を行いながら、村での1ヶ月はいい修行になったなとしみじみ感じている。


日本では小さな虫を叩くとか、殺虫剤を使うなんてことはあったが、生き物を積極的に殺すという経験はしてこなかった。喧嘩で殴り合い(というか一方的に殴られたり蹴られたり)はあったが・・・。


それでも、この世界では魔物との戦いは日常の一つであり、黒煙の怪物ほどではないにしろ放っておくことはできない脅威だ。


魔物たちを倒しながら、リゼに教わったこの世界の生物について思い起こしていた・・・。


◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


魔法の練習中、翔太はふとリゼに尋ねた。


この世界にはどんな生き物がいるんだ?と


リゼは目を輝かせながら、どこからかメガネを取り出し装着すると、得意げな顔で語り始めた。


このエルシオンには、様々な種族が暮らしていてね・・・?


俺やリゼのようなヒューマンズ。

高度な文明を築き上げた、一番数が多い種族らしい。


風の地域が出自とされる、エルフ。

耳が少し長かったり、ヒューマンズよりも長命で、穏やかな性格をもつものが多い。


土の地域が出自とされる、ノームズ。

エルフと同じく長命で、小柄ながらも力が強い種族。ものに宿るエーテルを視る力に長けていて、

建築や武器などの鍛治・生産が得意らしい


これらは文明種族という括りに入り、人類と表記されるようだ。種族の違いによる偏見や差別はなく、各国において共存している。


「他にも、伝承の中ではドラゴンとヒューマンズのハーフであったり、獣の姿をしたものも居たみたいね!」


リゼがウキウキしながら語ってくれている。


じゃあ、この世界の魔物って?と翔太が尋ねると、さらにドヤ顔になりながら解説をしてくれた


魔物は、人類とは違う言語・文化を持っていて、それだけなら文明を築いている人類と変わらないのだけれど、大きな違いは『核』と『食事』ね、とリゼはいう


「この世界の生き物は、いろんな動物もいるわ。牛や鳥ってわかるかしら?・・・翔太の世界にもいたのね。そんな動物たち、それから私たち人類共通するのは、肉体があって、魂があるの」


「魂・・・?」


「そう。目には見えないんだけどね。エーテルとはまた違う、魂というエネルギー体・・・。これは観測されているの。死後の世界もあると言われているわ」


「すごいな・・・俺の世界とは全然違う・・・。俺の世界でも霊感っていうのはあって、霊が見える人もいるけど、脳の異常とか言われたりして半信半疑っていう感じの人が多かったのに・・・」


「アンデットと呼ばれるゴーストの魔物がいるっていうところも魂の裏付けになっているのだけれど、ともかく私たちは虫であっても魚であっても肉体と魂がセット、これが鉄則。だけど魔物は違うの」


「魔物はコアと呼ばれる鉱石みたいな核が体の中にあって、これがある限り肉体が滅んだとしても様々な形で復活するの」


「魔物を倒すには、この核を壊す・浄化することで完全に消滅させられる。」


「壊すのはどうやるんだ?」


「武器で壊すこともできるし、魔法で壊すこともできるわ。核の強度よりも魔力や力が上回っていなければいけないけどね」


なるほどなぁ・・・と翔太は魔物の倒し方を記憶する。


「そして、魔物の食事は、人類なの」


翔太は背筋に冷ややかなものを感じた。人間を・・・食うのか。


「魔物が人類を食べると、その者が持っていた魔力を吸収し核に蓄えると言われていてね、魔力も力も増すの。中には知識をつけたり私たちの言語を理解するものもいるみたい」


「魔物は、自身の力を高めるために人を襲うってことか」


リゼは魔物の種類や特徴も教えてくれた。


ゴブリン・・・小さな緑肌の魔物で、尖った耳を持つ。群れで行動し、人間を狩る

オーク ・・・ゴブリンより大柄で、ゴリラと猪を合わせたような体をしており、筋骨逞しい。群れで行動し、時には軍隊を形成し襲撃してくることも

トロール・・・巨大な体をもち、破壊力のある一撃を繰り出してくる。なみの戦士や魔法使いでは太刀打ちできず、危険な存在

ウルフェン・・・狼のような魔物。群れで行動し獲物を執拗に追いかける


これらがよく討伐対象になる魔物たちで、この村の周りにも出没することがある魔物たちだそうだ。


他にもいるんだけどね、えっとねえっとね・・・


リゼが楽しそうにさらに語り始める・・・。これは、朝までかかるかもしれないな??と半ば諦めながらリゼの話に耳を傾けるのであった。




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